📌 この記事をざっくりまとめると……
- タイ美容医療市場は2023年に14.6億ドル規模。2030年まで年率11.6%成長見込み(Grand View Research)
- 全国に約7,000クリニック。タイのGen Z(12〜27歳)の11%が美容医療を「非常に重要」と回答——全世代でトップ
- 韓国企業と提携しK-Beauty技術・プロトコールを導入するクリニックが急増。「東南アジアの韓国化」とも言える現象が起きている
「美容医療のためにタイへ」——この選択肢を持つ日本人が確実に増えている。バンコク、プーケット、チェンマイを中心に展開するタイの美容医療は、アジアのなかでも独特の位置を占めつつある。
数字で見るタイ美容医療
📊 タイ美容医療市場データ
14.6億ドル 市場規模(2023年)
11.6% 年間成長率(〜2030年見込み)
約7,000 全国の美容医療クリニック数(バンコク2,000・地方5,000)
11% 「美容医療が非常に重要」と回答したGen Zの割合(EIC調査)
最も美容医療に関心があるのはGen Z
サイアム商業銀行の経済調査部門(EIC)の調査が示す数字は興味深い。「美容医療を非常に重要と考える」割合は、Gen Z(12〜27歳)が11%で全世代最高。Gen Y(28〜43歳)は9%、ベビーブーマーは5%、Gen Xは3%だ。
「美容医療は中高年のもの」という概念が崩れ、若い世代ほど美容への関心と投資意欲が高い——これはタイだけでなく、日本市場でも同様の傾向が見られる。
「韓国化」が進むタイの美容クリニック
タイの美容医療クリニックのもうひとつの特徴は、韓国との深い連携だ。多くのクリニックが韓国企業と提携し、K-Beauty由来の施術技術・トレーニング・製品を導入している。バンコクのクリニックで韓国製のHIFUデバイス(Ultherapy・シュリンク等)・フィラー・PDRN製剤を使うことは珍しくない。
「韓国で開発・検証された施術が、タイを経由してアジア全域に広がる」——この流通経路は、日本の美容医療市場の未来を先取りしている面もある。
NERO編集長の視点
タイの美容医療は「安くてそこそこ」から「安くて世界水準」へと進化しつつある。
ただし今回の規制強化草案(フィラー販売の医師限定化)が示すように、規制の整備は市場の成長に追いついていない部分がある。この過渡期に医療ツーリズムでタイを訪れる場合は、施術を受けるクリニックの資格・認定・使用製品の承認状況を事前に十分確認してほしい。
出典
- Grand View Research「Thailand Aesthetic Medicine Market」
- International Trade Administration「Thailand Aesthetics Medicine」
- Siam Commercial Bank EIC「Health & Wellness Survey 2023」
