肌荒れを皮膚科で治すといっても、肌荒れはニキビや湿疹、カサつき、シワなど人によってさまざまな症状があります。「こんなことで医療機関を受診してもいいの？」と足踏みしてしまう方もいるでしょう。そこで今回は、肌荒れの種類と原因、皮膚科・美容皮膚科を受診する際伝えるべきこと・聞くべきことなどを解説します。どっちに行くべきか悩んでいる方も参考にしてみてください。
１．肌荒れ症状の主な種類と特徴
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皮膚科で“肌荒れ”に対応しているとはいえ、肌荒れにはニキビや発疹など症状にもさまざまな種類があります。皮膚科を受診する前に、まずは悩んでいる肌荒れがどの症状で、どんな特徴があるのか確認してみましょう。
■カサつき・ゴワつき
カサつき・ゴワつきは、頬やおでこなどに出やすい症状です。角質層の水分量が少ないことで、角質がめくれあがって粉吹き状態になります。空気の乾燥・紫外線ダメージ・間違ったスキンケア・年齢による肌内部のうるおいを蓄える力の低下などが原因として考えられます。
■ニキビ・吹き出物
大人になってからできるニキビや吹き出物は、口周りや顎、こめかみなどフェイスラインに出やすい症状です。思春期の頃と違い、皮脂の過剰分泌だけでなくホルモンバランスや肌のターンオーバー、生活習慣、栄養バランス、肌の乾燥などさまざまな要因が絡み合って症状が表れます。厚くなった角質で毛穴が詰まり、皮脂をエサにアクネ菌が増殖することでニキビになります。
■赤み
一時的もしくは一部分の赤みは肌のバリア機能の低下やアレルギーから、慢性的もしくは顔全体に表れる赤みは毛細血管が拡張から表れます。赤みに加えてヒリヒリと感じられるのは、炎症を起こす兆候です。
■皮膚炎・湿疹
顔が赤くなる、水疱ができる、かゆみがある、痛みがあるなどは、皮膚炎・湿疹の疑いがあります。紫外線や特定の物質、細菌などが肌を刺激することで、異物を外に出そうと反応することが原因の1つとされています。皮膚炎・湿疹が表れた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
■毛穴の開き
毛穴の開きを肌荒れ症状と判別する目安は、ファンデーションで隠せるか、角栓の詰まった毛穴が黒ずんで見えるかといった点です。皮脂の過剰分泌や落としきれていない汚れが原因で、悪化するとニキビに発展することもあります。縦長に開いて見える毛穴は、乾燥や加齢からたるんだ皮膚を支えきれなくなることから表れます。
■シミ・シワ・たるみ
シミ・シワ・たるみは加齢だけでなく、紫外線ダメージやホルモンバランスの乱れなどが原因で表れる症状です。とくにたるみは毛穴の開きなども導くため、早期に皮膚科に相談するのがおすすめです。
２．肌荒れは皮膚科・美容皮膚科のどっちに行くべき？
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肌荒れの種類が理解できても、皮膚科には美容皮膚科もあるため、治療するクリニックの判断に迷う方もいるでしょう。ここからは、症状の特徴から皮膚科と美容皮膚科どっちに行くべきか、各科の利用の流れと一緒にご紹介します。知恵袋やSNSにあふれる体験談よりも、各科の特徴を知って判断してみてください。
■皮膚疾患の肌荒れなら皮膚科へ
皮膚科は、保険適用にあたる皮膚疾患の肌荒れ治療を得意としています。皮膚炎や湿疹、かぶれ、ニキビ治療など皮膚の病気やケガがメインです。軽い肌荒れでも遠慮せず専門医師へ相談することで、治らない・悪化する危険を防いで早期改善が望めます。ウイルスや細菌による感染症の場合もあるため、気になる症状があれば皮膚科の受診がおすすめです。
皮膚科利用の流れ
皮膚科の治療は、問診、診察・治療、薬の処方と次回予約という流れが一般的です。肌荒れの場合、外用薬や内服薬を中心に治療します。専門の機器を使用して、患部から原因物質を取り除く物理的な治療方法をとることもありますが、場合によっては保険適用ではないことも。
治療は約2～3ヶ月ほど期間がかかることもあり、継続した治療が必要です。治療開始から効果が表れるまで時間がかかる場合が多いですが、市販の外用薬・内服薬よりも効果的な薬を処方してもらえるというメリットがあります。
■肌質・美容の悩みなら美容皮膚科へ
美容皮膚科では、肌の見た目の悩みや肌質に関する治療を得意としています。美容的観点から医療機器を用いてニキビやシミ、くすみ、たるみなどの肌荒れを解決します。自由診療がほとんどで、皮膚科に比べて費用が高くなることもありますが、その分効果を短期で実感しやすいのが特徴です。
美容皮膚科の利用の流れ
美容皮膚科の治療は、予約、問診、治療の検討、治療日当日は洗顔、施術、確認、会計、アフターケアという流れが一般的です。アフターケアでは、術後の様子を観察するとともに、スキンケアの方法やサプリメント・薬の処方がある場合もあります。美容皮膚科では、医療機器での治療やドクターズコスメによる治療などさまざまな治療方法があり、自分に合った治療法が選べて組み合わせることができるのが魅力です。
３．肌荒れを皮膚科へ相談！伝えるべきこと・聞いておくべきことは？
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顔のニキビ1つをとっても「肌荒れは皮膚科・美容皮膚科でなんて言えば思ったような治療が受けられるの？」と悩んで知恵袋を検索してしまう方もいるでしょう。ここからは、皮膚科・美容皮膚科それぞれで診療を受ける際、伝えるべきことと聞いておくべきことのポイントをご紹介します。
■肌荒れを皮膚科へ相談する場合
肌荒れについて皮膚科で相談する場合の伝えるべきこと・聞いておくべきことは、以下の3つです。
困っている症状
まず肌荒れに関して一番困っている症状を伝えましょう。例えば、顔にニキビが表れるのはどんなときなのか、どれくらい続くのか、どうしたいのかなどです。このとき、主観で原因や診断を述べるのではなく、あくまでも客観的にどのような状態なのかを伝えるようにしましょう。きちんと確認してもらえるよう、メイクなどであまり隠しすぎないように心がけるのもポイントです。
症状の経過
症状について経過を伝えるのも忘れてはいけません。例えば、生理が始まるときにニキビができ始めて洗顔のときにつぶしてしまったことなど、始まりと経過、悪化したタイミングなどをメモしておくとスムーズです。市販薬を使用していた場合や、他院へかかっていた場合はそのことについても伝えると良いでしょう。
希望する治療方法
皮膚科でのニキビ治療では、美容皮膚科ほどではないものの、外用薬や内服薬、医療機器を使った治療、漢方薬による治療などさまざまな治療方法があります。ほかの肌荒れに関しても同様に、治療方法が多岐にわたるため、希望する治療方法があるなら事前に治療できるか聞いておくと安心です。皮膚科では診察時に治療方法を費用目安とともに伝えられることもあるため、いくらか予算を決めておくのもおすすめです。
■肌荒れを美容皮膚科へ相談する場合
肌荒れを美容皮膚科へ相談する場合についても、伝えるべきこと・聞いておくべきことを押さえておきましょう。
希望する治療方法
美容皮膚科では、治療方法を医師任せにするのではなく、自分がどういった治療をしたいのか、どんな肌になりたいのか伝えることが大切です。肌荒れに対し、美容皮膚科でもカウンセリングや診察を行い、治療方法を提示してもらえますが、事前にどういった治療方法があるのか、効果とともにリスクなども知識を持って臨みましょう。
費用に関すること
肌荒れを美容皮膚科で診てもらうなら、いくらくらい治療費をだせるのかといった予算を持っておくことが大切です。また、治療を決める際には具体的にどんな治療にいくらかかるのか聞いて、明らかにしておきましょう。不明瞭のまま治療を開始しないように注意しましょう。
トラブルがあったときの対処方法
医療の現場では、トラブルが絶対にないとは言いきれません。美容医療では短期に効果を実感できる分、リスクやダウンタイムなどがある場合もあり、心配なときやトラブルがあったときに対処してもらえると安心です。そのため、予約前やカウンセリングの段階で対処方法について調べる・聞いておくようにしましょう。
■まとめ
肌荒れが気になるなら、小さな症状でも皮膚科を頼ってみるのがおすすめです。早期に医療機関にかかることで、肌荒れの悪化や連鎖を防ぐことができます。繰り返しニキビができる場合などは、美容皮膚科で肌質から改善してみるのも良いかもしれません。また、肌荒れといえどその裏にアレルギーなどが隠れている場合もあります。「こんな小さな症状で」とためらわず、皮膚科・美容皮膚科を効果的に使い、すこやかな肌でより充実した生活を目指しましょう。
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