オキシトシンが多い人の特徴は?心と体に起きる5つの良い影響

オキシトシンが多い人の特徴は?心と体に起きる5つの良い影響

「幸せホルモン」として有名なオキシトシン。日々の生活にも満足しており、気持ちも安定しているため、なんとなく自身はオキシトシンが多いように感じるものの、実際にはどうなのだろうと疑問に思っていませんか?そこで今回は、オキシトシンがどういうものなのか、またオキシトシンが多い人の特徴などを紹介します。オキシトシンを増やす方法についても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.オキシトシンとはどういうもの?

出典:photoAC

オキシトシンが分泌されると、集中力アップやポジティブになる傾向にあり、幸せな気持ちになります。オキシトシンは人体に好影響を与えると考えられています。

まずは、オキシトシンがどういう仕組みで分泌されるのか、オキシトシン以外のハッピーホルモンについて紹介しましょう。

■オキシトシンとは?

オキシトシンは、脳の視床下部から分泌される、「愛情ホルモン」と呼ばれることもある神経伝達物質です。オキシトシンの名前は、ギリシャ語の「quick birth(迅速な出産)」が由来で、分娩時の陣痛を誘発したり産後の子宮回復を促したりする作用があります。

現代の研究ではオキシトシンは、鎮痛や他者への信頼感、不安の軽減などにも影響しているともいわれています。

なぜオキシトシンの分泌で不安感が軽減するなどの効果があるのかというと、オキシトシンの分泌によって副交感神経が優位になるためです。心身ともにリラックスでき、ストレスを軽減できるとされます。

また、オキシトシンの受容体は心臓にもあり、オキシトシンが心臓の働きに影響することも分かっています。オキシトシンにより血管を拡張し、血圧や心拍数を下げる効果も期待できるのです。

■オキシトシンを含む3大ハッピーホルモン

オキシトシンに似たホルモンは、他にもあります。オキシトシン同じく「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンや、「快楽ホルモン」と呼ばれるドーパミンです。オキシトシンやセロトニン、ドーパミンの3種類を3大ハッピーホルモンと呼ぶこともあります。

いずれも人々を幸福な気持ちにするホルモンです。細かく見ていくと、オキシトシンやセロトニン、ドーパミンの作用には違いがあります。

  • オキシトシン:ストレスを軽減・気持ちを安定させるなど。
  • セロトニン:前向きな気持ちになる・メンタルを安定させるなど。
  • ドーパミン:多幸感を得られる・集中力がアップするなど。

どのホルモンも人を癒やし、健康や美容に影響することが分かるはずです。

2.オキシトシンが多い人の特徴

出典:photoAC

オキシトシンはホルモンのため、人によって分泌量が違います。オキシトシンが多い人と少ない人ではさまざまな面で違いがあります。

一方で、「オキシトシンの分泌が多い男性・多い女性」など、性別差はありません。ここでは、オキシトシンが多い人の特徴や、オキシトシンが与える大きな影響を見ていきましょう。

■ポジティブで気持ちが安定している

オキシトシンが多いと、物事をボジティブに捉えやすく気持ちが安定しやすい傾向にあります。「いつも穏やか」や「カッとなりにくい」のほか、「前向き」などの特徴が該当しやすいでしょう。

■人にやさしい

ポジティブで気持ちが安定していると、他の方にもやさしく接することができます。人にやさしいという観点で見れば、ボランティア活動をする方は、しない方と比較すると長生きしやすいという研究もあるほどです。

この背景には、前述したように、オキシトシンの受容体が心臓にあることが影響していると考えられます。オキシトシンの分泌が他者への関わり方や健康に強く関係していることが分かるでしょう。

■ストレスがたまりにくい

オキシトシンの分泌によって、ストレスが緩和されることが分かっています。また、オキシトシンの分泌量が多い人は、ストレスに強い傾向にあるという特徴も。相手を思いやる気持ちや行動をとることで、ストレスが軽減するようです。

■集中力が高い

オキシトシンが多く分泌されると、脳の疲れを癒やして気持ちを安定させるため、集中力が高まる傾向にあります。また、オキシトシンは認知機能にも影響すると分かっています。

■筋肉質である

オキシトシンが多い人は、筋肉増量効果が期待できるため、美しい姿勢を維持できて基礎代謝アップにもつながることがあります。結果、オキシトシンが多い人の中には、年齢のわりに若々しい印象を与えやすいことも特徴でしょう。

3.オキシトシンが少ないとどうなる?

次に、オキシトシンが少ない人の特徴を紹介します。主な症状は以下のとおりです。

  • 認知機能の低下
  • うつ症状
  • コミュニケーション障害
  • 筋肉の痛み
  • 睡眠の質の低下

オキシトシンが減少すると体や心に影響が出て、ストレスなどの外的刺激に弱くなります。オキシトシンが欠乏する主な理由は、加齢とストレスといわれています。

できるだけストレスのかからない生活をすると、オキシトシンを減らさずに済むでしょう。

4.オキシトシンを増やすにはどうすれば良い?

出典:photoAC

オキシトシンの分泌は、スキンシップなどの触覚刺激や視覚刺激、匂い、音など心や体が心地良いと感じることで起こります。

「この食べ物を食べると分泌が増える」といった根拠は、現在では確認されていません。ただ、「好きな人と美味しい食べ物を食べる」ということが、オキシトシンの分泌増につながる可能性はあります。ここでは、オキシトシンの出し方や増やし方について紹介します。

■好きな人やペットと過ごす

相手に触れたい・触れてもらいたいとお互いに思える相手やペットと過ごすと、オキシトシンが分泌されやすくなるでしょう。またその際は、互いにリラックスした状態で、スキンシップを図る必要があります。

人に触れられることで相手もリラックスでき、相手が喜んでいる姿を見て、自分自身も幸せな気持ちになれるというわけです。

■人にやさしくする

オキシトシンには、心を安定させて、やさしい気持ちにさせる作用があります。そのため、オキシトシンが多い人はやさしいと考えることもあります。人にやさしくするからオキシトシンが分泌される、とする説もあるようです。

どちらが先に作用するのかは解明されていません。人にやさしくすることで相手や自身の気持ちがハッピーになるのであれば、体や心にも好影響をもたらすでしょう。

■ハグやマッサージする

オキシトシンの分泌には触覚からの刺激も有効です。ハグやマッサージなどで心地良さを感じると、オキシトシンが分泌されやすくなります。マッサージするときは、5〜15分ほどかけてゆっくりとしたスピードで行うと良いでしょう。

セルフマッサージでも効果が期待できるため、同じようにゆっくり時間をかけてマッサージしてみてください。

■運動する

運動をすることでもオキシトシンは分泌されます。ストレスがかかる強い刺激の運動ではなく、心地良いと感じる程度の適度な運動がおすすめです。また、複数人と運動を行うとオキシトシンの分泌が増える傾向にあると考えられています。定期的な運動習慣を身につけると良いでしょう。

5.オキシトシン不足による症状を緩和するには?

オキシトシンが減少すると、うつ症状や認知機能の低下など心身の不調をきたす可能性があります。オキシトシン不足によってさまざまな症状が出た場合に、どうすれば緩和できるのかを見ていきましょう。

金沢大学や東北大学、ハーバード大学などの国際共同研究グループが発表した研究論文によると、オキシトシンはペプチドホルモンとされています。ペプチドはタンパク質の一部で、短鎖アミノ酸が結合してできた分子です。つまり、オキシトシンとペプチドは相互関係にあると言えるでしょう。

美容クリニックなどでは、オキシトシンが不足したことによって起きる症状に対し、体内から育むペプチド療法を提案します。点鼻薬や内服薬などを使用して治療を行います。これらの治療薬は、記憶力や集中力の低下、うつ症状のほか、筋肉量や精神的健康の向上といったオキシトシン不足を補うものです。ペプチド療法で、つらい症状の負担を軽減できるかもしれません。

■まとめ

オキシトシンが多い人は、気持ちが安定するだけではなく、ストレスに強く集中力も高まるとされています。体と心の健康に影響を与えるオキシトシンは、不足すると大切な方とスキンシップを図ったり、自分にとって心地良いことをしたりすると、分泌されやすくなる特徴を持ちます。一方で、オキシトシン不足でさまざまな症状が出ている場合は、ペプチド療法によって症状に働きかけることも可能です。医師に相談のうえ、検討すると良いでしょう。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

RECOMMEND おすすめの記事

CATEGORY カテゴリーから探す

美容皮膚科 美容婦人科 美容内科 美容外科 再生医療 男性美容 アートメイク インタビュー クリニック ドクターズコスメ

KEYWORD キーワード

# PR # 鼻 # 形成外科 # 審美歯科 # 再生医療 # 美容外科 # 美容内科 # 美容婦人科 # 美容皮膚科 # 学会関連 # 美肌・美白 # フェムケア

VIEW ALL