妊娠線を消すのに有効なセルフケア方法を紹介します。妊娠をきっかけに、お腹を中心に妊娠線ができてしまう方は少なくありません。妊娠線は目に見えるため痕があることが分かりやすく、出産したからといって消えるわけではないため、悩みを抱えがち。そこで、今回紹介する妊娠線のセルフケア方法を試してみてください。セルフケアでは思うように妊娠線が薄くならなかった場合に、頼れる美容医療もまとめました。妊娠線の悪目立ちを和らげて、悩みを軽減させましょう。
1.産後の妊娠線を消すのは可能?消えない?
妊娠中、お腹が大きくなるにつれて皮膚が伸び、線状の痕が残る妊娠線。急激な体重増加や皮膚の乾燥も妊娠線ができる一因となり、お腹だけでなく胸・太もも・お尻などに生じることも。
結論として、一度できた妊娠線を完全に消し去るのは困難でしょう。というのも、妊娠線は皮膚の上層部ではなく、奥深くの真皮や皮下組織から裂けてできるためです。妊娠線ができる前の状態には簡単に戻せません。
しかし、完全に消すことは難しいですが、ボディケアによって妊娠線を目立たなくさせることは可能です。カギとなるのが、肌のターンオーバー。断裂してしまった古い皮膚組織がターンオーバーによって新しく生まれ変わると、次第に妊娠線の存在感が薄れやすくなります。
2.妊娠線の存在感を消すには?セルフケア方法3選
では、妊娠線を目立たなくさせるセルフケア方法を見ていきましょう。今回は3つ紹介します。
■クリームやオイルで保湿する
妊娠線ができている部分にクリームやオイルを塗り、保湿しましょう。肌が乾燥していると、ターンオーバーが滞ってなかなか妊娠線が薄くなりません。一方、肌を保湿すると新陳代謝が促進。断裂した皮下組織の再生が促され、妊娠線の悪目立ち緩和につながります。乾燥しにくい季節でも、毎日1~2回の保湿ケアを実施してください。
産後の肌はデリケートなため、ケアに用いるクリームやオイルはしっかり選びましょう。保湿力が高く、妊娠線専用と謳われている商品がおすすめです。中には、オーガニックや有機でつくられたケアアイテムも。妊娠線クリーム・オイルは、ドラッグストアやショッピングサイトなどで市販されているので、口コミも確認してセレクトしてみてください。
■マッサージでケアする
マッサージも、妊娠線の存在感を消すための1つの方法です。マッサージすることでリンパや血液が良くの流れ、新陳代謝が促される結果、妊娠線が目立ちにくくなります。具体的なマッサージの手順を部位別にまとめました。
お腹 | 1. おへその周りを時計回りにマッサージする 2. 下腹部の外側から内側に向かってらせんを描きながらマッサージする 3. 下腹部に手を当て、前後左右にマッサージする |
バスト | 1. 乳房の下から上に向かって小さならせんを描きながらマッサージする 2. 右手で左側の鎖骨や脇をさする(右側も同様) |
太もも | 膝の上から足の付け根に向かってらせんを描きながらマッサージする |
お尻 | 太ももの裏側からお尻に向かってらせんを描きながらマッサージする |
マッサージの目安は、1日1回。妊娠線にクリームやオイルを塗り、皮膚を引っ張らないように優しくマッサージしましょう。
■スロートレーニングで新陳代謝を高める
新陳代謝を高める方法として、スロートレーニングが挙げられます。スロートレーニングとは、ゆっくりした動作の運動のこと。スロートレーニングを行うことで、新陳代謝のアップに必要な成長ホルモンの分泌が促進されます。したがって、新陳代謝の活性化が狙え、妊娠線ケアにつながるのです。
スロートレーニングは激しい運動ではないので、産後でも取り入れやすいでしょう。ここでは、例としてスロー・スクワットのやり方を紹介します。
【スロー・スクワット】
- 足を肩幅に開いて立つ
- つま先を少しだけ外側に向ける
- 息を吸いながら4秒かけて腰を落とす(太ももと床が平行になるまで)
- 息を吐きながら4秒かけて腰を上げる
- スクワットを5~8回繰り返す
呼吸を止めず、なめらかにゆっくり動くのがコツです。またスロートレーニングには、筋肉の増加や血圧上昇を抑制する効果も期待できます。
3.妊娠線ケアのポイント【4つ】
続いて、妊娠線をケアする際のポイントをお伝えします。次の4点を意識して、お手入れしてみてください。
■お手入れを習慣化させる
数日ケアしただけでは、妊娠線は薄くなりません。お手入れを習慣化させ、毎日根気強く続けることが大切です。とくに重要なのが、保湿。肌が乾燥していると古くなった角質層が留まりやすく、新陳代謝が低下してしまうのです。
産後、なかなか妊娠線が消えないと「クリームはいつまで塗ればいいの?」と面倒に感じてしまうかもしれません。「入浴後、子どもの保湿と同時に自分のケアもする」といったようにルーティンの中に組み込み、お手入れを継続させましょう。
■入浴後にケアする
保湿やマッサージのタイミングは、お風呂上がりがおすすめです。入浴後は肌の水分量が一時的に増え、血行も良くなっているため、より効果的にケアできます。
入浴後のケアは素早く行うのがポイント。お風呂から上がると数分で肌の水分がどんどん減ってしまいます。子どもの保湿と一緒に、妊娠線にもクリームやオイルを塗ることを意識すると良いかもしれません。
■肌への刺激を抑える
妊娠線をケアする際は、ゴシゴシこすらないようにしましょう。肌を摩擦すると、乾燥の原因になりかねません。クリームやオイルを塗布するときはもちろん、体を洗ったりタオルで拭いたりするときも、肌を刺激しないよう優しく行ってください。また、着る服の素材やベルトの締め付けにも注意が必要です。
■生活習慣や食事内容を見直す
外側からのケアだけでなく、生活習慣や食事から妊娠線にアプローチする方法もあります。
まず、適度な運動や睡眠時間の確保を意識しましょう。新陳代謝が高まり、肌の生まれ変わりの手助けとなります。また、食事で肉類・ナッツ・大豆製品などアルギニンを含む食材を摂るのがおすすめです。アルギニンは、美肌づくりや成長ホルモンの分泌をサポートする働きがあります。
ただしアルギニンを過剰摂取するのは好ましくないため、サプリメントなどで摂取する場合は医師に相談してください。また、産後は赤ちゃん中心の生活になりがちです。十分に睡眠できないことも珍しくありません。体を休めつつ、無理のない範囲で生活リズムを整えましょう。
4.セルフで妊娠線を消すのが難しい場合は美容クリニックへ
セルフケアで妊娠線を完全に消すのは、至難の業。とはいえ、諦める必要はありません。「セルフケアしてみたけれど妊娠線が気になる」という方は、美容医療を検討してみましょう。妊娠線ケアに向いている美容医療の一例をまとめました。
- ダーマペン
- レーザー治療
- マッサージピール
- PRP皮膚再生療法
- 医療アートメイク など
「妊娠線を消すためにレーザー治療などをすると値段が張るのでは?」と不安が頭をよぎるかもしれません。しかし、美容医療に頼ることで、より効果的な妊娠線の悪目立ち緩和が目指せます。上記のようなメニューを展開している美容クリニックで、一度相談してみましょう。
■まとめ
大変な妊娠・出産を乗り越え、大切な命を育んだ証である妊娠線。妊娠線ができてしまうと一筋縄では消せませんが、毎日のケアで目立たなくできるでしょう。今回紹介した、保湿やマッサージ、トレーニング方法を参考に、無理のない範囲で妊娠線ケアを始めてみてください。セルフケアによる効果に満足いかない場合は、美容医療も視野に入れてみましょう。信頼できる美容クリニックを見つけて、気になる妊娠線の悩みを軽くしませんか。
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