レーザーでシミ取りをした後の経過は?治療直後~半年後まで詳しく解説

レーザーでシミ取りをした後の経過は?治療直後~半年後まで詳しく解説

レーザーでシミ取りをした後、経過がどうなるのか心配になる方も多いのではないでしょうか。また、ダウンタイム中の日常生活への影響も気になるところ。今回は、シミ取り直後から半年後まで、どのような経過をたどるのか詳しく解説します。色素沈着への対処法や事前準備についてもご紹介しますので、レーザーでのシミ取りを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.レーザー治療でシミ取りをした後の経過はどうなる?

出典:photoAC

レーザーでのシミ取り治療を検討しているとき、経過の画像を見て「シミが濃くなっているのでは?」と不安に感じたことはないでしょうか。「元のシミより濃くなるくらいなら、シミ取りをしないほうがいいかも…」と思いがちですが、レーザー治療後に一旦シミの部分が濃くなることは珍しくありません。シミ取り治療後にどのような経過をたどるのか、あらかじめ理解しておくと安心です。

■レーザーによるシミ取り直後~3日後

レーザーを照射した直後は軽い火傷のような状態になり、ヒリヒリとした痛みを感じることもありますが、多くの場合、時間の経過とともに数日で治まります。レーザーでのシミ取りから約3日後には患部がかさぶたになり、かゆみが出ることもありますが、かいてしまうと炎症を起こす可能性があるため触らないようにしましょう。炎症は色素沈着の原因にもなり得るので、注意が必要です。

レーザーによるシミ取り治療の経過ではかさぶたができるのが一般的ですが、低出力のレーザーやシミの種類によってはかさぶたにならないケースもあります。かさぶたができなくても治療が失敗したとは限らないので、しばらく状態を見守りましょう。

■レーザーによるシミ取りから1週間後

シミ取りレーザー治療から約1週間経つと、かさぶたと一緒にシミがきれいに改善され、新しい肌が見えてきます。保護テープを交換するときなど、突然かさぶたがポロリとはがれると「取れてしまった!」と慌てるかもしれませんが、自然にはがれたのであれば心配ありません。レーザーによるシミ取り治療後、肌トラブルが解消されたこの頃は、経過の中で効果をいちばん実感する時期です。

■レーザーによるシミ取りから1ヶ月後

レーザーによるシミ取り治療から約1ヶ月が経過すると、炎症後色素沈着が起こり、一時的に色が濃くなることがあります。せっかくきれいになった皮膚にシミが戻ってしまい不安に思うかもしれませんが、一時的に色素沈着が生じる時期でシミ取りレーザーでは一般的な状態です。数年後までこの状態が続く訳ではなく、数ヶ月すると色素沈着は落ち着きます。

■レーザーによるシミ取りから3ヶ月後~半年後

シミ取りレーザー後の色素沈着は、3ヶ月~半年後には落ち着いてくるでしょう。シミがほとんど目立たなくなり、レーザーによるシミ取り治療の効果を再び感じる時期です。しかし半年後まで様子を見て正常な経過をたどっていたとしても、納得できる効能が得られない場合があるかもしれません。稀に肝斑などが潜んでいて、シミに照射したレーザーでは適応しなかったことも考えられます。気になるようなら、クリニックに相談してみましょう。

2.炎症後色素沈着への対処法は?

出典:photoAC

シミ取りレーザー後の経過で、とくに気になるのが色素沈着ではないでしょうか。一過性の症状で消えない訳ではありませんが、自然に薄くなるのを待つには時間がかかります。炎症後色素沈着はケアによって改善を早められますので、ご自身でも治療後に対策しておくのがおすすめです。

■紫外線対策をする

治療後の肌はバリア機能が低下して敏感になっているため、ダメージを軽減しようと紫外線を吸収してメラニンを生成してしまう傾向にあります。レーザーによるシミ取り治療の経過で色素沈着が起こっている場合はもちろん、色素沈着が起こっていなかったとしても紫外線対策は大切です。新たなシミをつくらないためにも、日焼け止めや帽子、日傘などをしっかり準備しておきましょう。

■刺激を与えない

レーザーでのシミ取り治療後は肌が過敏になっているため、刺激を与えてしまうと炎症後色素沈着が起こる可能性が高くなります。経過によってはかゆみが出ることもありますが、かいたり洗顔のときに強く擦ったりといった物理的な刺激を与えないよう注意が必要です。

■美白剤などでケアをする

色素沈着を軽減するために、メラニン合成を抑える作用がある美白剤を使用するのも1つの方法です。また、レーザー治療と、ビタミンCやトラネキサム酸といった飲み薬、ハイドロキノンなどの塗り薬を併用することで、シミや炎症後色素沈着の改善に対して相乗効果も期待できます。市販品もありますが、治療を受けたクリニックの医師に相談して処方してもらうと良いでしょう。

3.シミ取り治療で失敗しないための事前準備

出典:photoAC

せっかくシミ取り治療をするなら、誰もが失敗したくないと考えるでしょう。ここからは、レーザーによるシミ取り治療の事前準備について解説します。

■よくあるシミ取り治療の失敗例は?

よくある失敗例は、シミが薄くならなかった、かえって濃くなったなど。薄くならなかった原因としては、レーザーの出力が弱かったことや照射ミスが考えられます。ただし、種類や性質などにより1回の治療では薄くならないシミもあるため、治療前にクリニックでしっかり説明を受けておくことが大切です。

濃くなったケースでは、シミ取りレーザーで悪化することがある肝斑が潜んでいた可能性があります。肝斑と他の種類のシミは混在していることがあるため、状態を見極めて適した治療法を提案してくれるクリニックを選びましょう。

■レーザーによるシミ取り治療の副作用と注意点

レーザーでのシミ取り治療後は、赤みや熱感、かゆみ、痛みなどの副作用が発生する場合があります。また、かさぶたができて医療用テープで保護しておく時期や、治療で薄くなったはずのシミが濃くなったように感じる時期もあります。外出時など、日常生活に影響することも考慮しておきましょう。

■シミ取り治療のメリット・デメリットを理解しておく

レーザーによるシミ取り治療は、1回の施術で効果を実感しやすい点は大きなメリットです。デメリットとしては、シミの種類や性質によっては強力なレーザーを照射する必要があるため、痛みを感じやすいこと。さらに、かさぶたや保護テープなどが目立つため、通勤・通学など外出が多い方にとっては日常生活での支障がデメリットに感じることもあるでしょう。

■紫外線対策と保湿を念入りにしておく

レーザーを用いたシミ取り治療の前は、これ以上シミが増えないよう紫外線対策を万全にしておくことが大切です。また、日焼けだけでなく乾燥もシミができる一因なので、しっかり保湿をしておきましょう。レーザー治療では、肌に多少のダメージを受けることは避けられません。治療前は、肌のコンディションを念入りに整えておくことが望ましいです。

4.シミ取りレーザー機器と向いているシミの種類

シミにはさまざまな種類があり、レーザー治療が向いているのは老人性色素斑(一般的なシミ)や、そばかす(雀卵斑)、皮膚の深くにある真皮にできるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)、肝斑など。ここからは、シミ取りレーザー機器について、どのようなシミの種類に効果が期待できるのかを解説します。

■「Qスイッチヤグ(YAG)レーザー」

「Qスイッチヤグ(YAG)レーザー」は、出力の使い分けにより、老人性色素斑、そばかす、ADM、肝斑などさまざまなシミに効果が期待できる機器です。「Qスイッチヤグレーザー」によるシミ取り治療はメラニンのみに反応するため、健康な肌のダメージを抑えられる上、1回でも効果を実感しやすい点がメリット。約10日経過するまでは火傷のような状態であるため、医療用テープでの保護が必要です。

■「レーザートーニング」

「レーザートーニング」は、微弱なパワーのレーザーを皮膚全体に照射し、肌への刺激を抑えながらメラニンにアプローチする機器。老人性色素斑、そばかす、肝斑などの治療に向いています。肌への負担が少なくダウンタイムがほとんどないのがメリットです。赤みやかゆみなどの副作用があり、一般的に3回目から効果を感じやすい施術とされています。

■「ピコレーザー」

「ピコレーザー」は、熱ではなく衝撃波でメラニンにアプローチして徐々に色素を分解する機器。ピコスポットとピコトーニングという、2種類の治療法があります。老人性色素斑、そばかす、ADMに対処できるだけでなく、ニキビ痕や毛穴の引き締め、トーンアップなど、多種多様な効果が期待できます。

ピコスポット

ピコスポットは、高出力のレーザーでシミを集中的に改善する治療法です。短時間の照射で肌ダメージが少なく、一般的な経過で見られる色素沈着を起こす可能性が低い点がメリット。シミをピンポイントで除去したい場合に向いています。

ピコトーニング

ピコトーニングは、微弱な衝撃波でメラニンを徐々に減少させる治療法。従来のレーザーでは施術が難しかった、肝斑の治療にも向いています。複数回治療を行う必要がありますが、ダウンタイムがほとんどない点がメリットです。

■まとめ

レーザーによるシミ取り治療では、炎症後色素沈着が起こりシミが濃くなったように感じることがあります。時間の経過とともに色素沈着は薄くなりますが、経過について理解をしていないと「治療が失敗だったのでは…」と不安になることもあるでしょう。シミ取りレーザーを受ける前は、メリット・デメリットだけでなく、治療後にどのような経過をたどるのかしっかり理解しておくことも大切です。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

RECOMMEND おすすめの記事

CATEGORY カテゴリーから探す

美容皮膚科 美容婦人科 美容内科 美容外科 再生医療 男性美容 アートメイク インタビュー クリニック ドクターズコスメ

KEYWORD キーワード

# 鼻 # 形成外科 # 審美歯科 # 再生医療 # 美容外科 # 美容内科 # 美容婦人科 # 美容皮膚科 # 学会関連 # 美肌・美白 # フェムケア # 更年期・PMS

VIEW ALL