ボトックス注射ではまれに内出血が起きてしまうことがあり、せっかく勇気を出して施術を受けるのだから、できるだけトラブルなく受けたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ボトックス注射の内出血は防げるのかを解説。内出血が起きてしまった際に早く治すための対処法もご紹介します。安心してボトックスを受けるためにも、ぜひ最後までご一読ください。
INDEX
ボトックスで内出血が起きるのはなぜ?その原因を解説
ボトックス注射は、筋肉の動きをやわらげるボツリヌストキシン製剤を注射する施術です。表情ジワやエラの張り、肩こりにアプローチできると喜ばれている施術です。
注入時に皮膚の内部にある毛細血管などの小さな血管に針が触れ、傷ついてしまうと内出血が起こります。傷ついた血管から血液が微量ながら漏れ出し皮膚内に溜まってしまうと、外側からあざのように見えるのです。
ボトックスで起こる内出血は、医師の技術力に関わらず、偶発的に起こりうるため、完全に防ぐことが難しくあります。人間の血管の走行パターンは非常に複雑で、個人差が大きいため、目視で位置を完全に把握することが困難です。
また、体質によって血管がもろい、皮膚が薄いなど、条件もさまざま。もちろん、熟練した医師が細心の注意を払って施術にあたりますが、内出血を完全にゼロにすることは難しいのが正直なところです。
しかし、内出血のリスクを最小限に抑えるための対策はありますし、万が一の時も適切に対応することで早く治すことができるケースもあります。
ボトックスの内出血はいつまで続く?治るまでの期間と経過
解説したように、ボトックスで内出血を完全に防ぐことは難しくあります。では、ボトックスの内出血はいつまで続くのでしょうか。もし発生してしまった場合の、治るまでの期間や経過を確認していきましょう。
ボトックス注射後の内出血は、個人差があるものの、多くの場合は一時的なもので自然に治っていきます。一般的に、軽度な内出血であれば3日~1週間ほどで目立たなくなり、2週間も経つとほとんどが消失します。
内出血の色に注目すると、経過の目安になります。初期段階では赤紫色ですが、数日で青紫色になり、黄色っぽい色へと変化しながら薄れていきます。
内出血の濃さや大きさは、さまざまな要因によって異なります。同じ部位に注射した場合でも、その日の体調や血管の脆さによって内出血の程度が変わることに留意しておきましょう。
ボトックスの内出血リスクを抑えたい!施術前にできる3つの予防策
ボトックスの内出血は完全に防ぐことが難しいですが、その発生リスクを抑えるために対策はあります。ぜひ参考にして、安心してボトックスを受けるための準備にお役立てください。
■血液をサラサラにする薬やサプリを控える
ボトックス注射による内出血のリスクを抑えるためには、血液を固まりにくくする作用のある薬やサプリメントの摂取に注意が必要です。注射後の止血が遅れる原因となり、内出血の発生リスクを高めたり、内出血が広がりやすくなったりする可能性があります。
一般的に、ボトックス注射の1週間ほど前から摂取を中止することが推奨されていますが、中止期間はクリニックの方針や個人の体質、服用している薬の種類や量などさまざまな要因によって変わるため、自己判断で中止するのではなく、事前に施術を受けるクリニックに確認しておきましょう。
■前日の飲酒や激しい運動を避ける
ボトックス注射後の内出血リスクを抑えるには、施術前日の飲酒や激しい運動を避けることが大切です。アルコールの摂取は血管を拡張させ、血行を促進するため、注射時の止血が難しくなり、内出血のリスクを高めることにつながります。
また、ランニングや筋力トレーニングといった激しい運動も一時的に血圧を上昇させ、血流を活発にする効果があります。出血リスクを高めるため、ボトックス注射を受ける場合少なくとも24時間前からは、飲酒や激しい運動は避けるようおすすめします。
■体調を万全に整えておく
ボトックス注射による内出血のリスクを抑えるには、施術当日の体調を万全に整えておくことが大切です。
とくに、睡眠不足や疲労、ストレスは、体内の交感神経系を活性化させ、血圧の変動や上昇を引き起こすことが知られています。血圧が上昇すると血管に負担がかかり、注射針が触れた際に血管が傷つきやすくなったり、出血が止まりにくくなったりする可能性も。
施術数日前からは十分な睡眠時間を確保し、心身ともにリラックスして過ごすよう心がけましょう。
もしボトックスで内出血が出てしまったら?早く治すためのアフターケア
ボトックス注射後の内出血は、適切なアフターケアを行うことで治りを早め、ダウンタイムを短縮できる可能性があります。時系列でご紹介していきましょう。
■施術直後は冷やして炎症を抑える
ボトックス注射後に内出血が生じた際には、保冷材や氷嚢をタオルやガーゼにくるみ、患部に優しく当てましょう。冷却の目安は10~15分程度。熱感が続くようなら、数時間おきに冷却すると良いでしょう。
冷却は内出血が生じた施術当日や翌日などに効果的なアフターケアです。患部の血管を収縮させることで、内出血の広がりや炎症、腫れを軽減できます。
また、血流が落ち着くことで、痛みや熱感の緩和も期待できます。痛みや熱感が引いてきたら、次の段階のケアへと移行すると良いでしょう。
■数日後からは温めて血行を促進
ボトックス注射後の内出血は、施術から2〜3日経過し、腫れや熱感が引いてきたタイミングで、これまで行ってきた冷却ケアから温めるケアへ切り替えるのがおすすめです。蒸しタオルやホットアイマスク、入浴など、長時間温めすぎずに心地良いと感じる範囲で調整しましょう。
■コンシーラーで上手にカバーも
ボトックス注射後に内出血が目立つ場合でも、メイクを工夫すれば隠すことができます。
ポイントは色味に合わせたコンシーラー選びをすること。赤紫色や青色の内出血には、その補色となるオレンジ系やイエロー系のコンシーラーを使用すると、色が打ち消されて肌に自然になじみます。
内出血が治癒過程で黄色っぽく変化してきたら、パープル系のコントロールカラーを重ねることで、より一層目立たなくすることが可能です。上手に内出血をカバーしながらダウンタイムを過ごしましょう。
まとめ
ボトックス注射後に起こる内出血は、注射針が皮膚内部の細かな血管に触れることで生じうる自然な現象です。内出血のリスクを完全にゼロにすることは難しいですが、適切な対策をとることで発生率を低減し、万一発生した場合でも回復を早められます。
クリニックで内出血のリスクや具体的な対処法についてもしっかりと説明を受け、納得した上で施術に臨めば、安心して美容医療を受けられます。この記事を参考に、もしもに備えておきましょう。
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【施術の内容】 ボツリヌストキシン製剤の注入
【施術期間および回数の目安】約3~4ヶ月ごとに1回程度 ※状態によって異なります。
【費用】¥15,000~¥100,000※本施術は自由診療(保険適用外)です。注入部位や製剤、クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】注射部位の痛み、腫れ、筋肉の部分的な脱力、内出血など
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。


