
ヒアルロン酸とコラーゲンは、私たちの肌のハリや弾力を保つうえで重要な役割を果たします。
どちらも年齢を重ねるごとに減少する成分であり、不足すると肌の乾燥やハリの低下といった肌悩みにつながります。
この記事では、ヒアルロン酸とコラーゲンの違いについて詳しく解説しているほか、補うための食べ物や化粧品、美容医療についてもご紹介。
「年々肌悩みが増えてきた……」という方は、参考にしてください。
ヒアルロン酸とは?特徴や働き

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ヒアルロン酸は皮膚や目、心臓など、私たちの体のあらゆる組織に備わっており、生きていくうえでなくてはならない成分です。以下では、ヒアルロン酸の特徴や働きについて詳しく解説します。
■ヒアルロン酸の特徴
コラーゲンとエラスチンに続き、三大美容成分の1つとされるヒアルロン酸は、保水力の高さが特徴の物質です。
ヒアルロン酸はねばねばした「粘性」と元に戻ろうとする力の「弾性」を持ち、1gで6Lの水分を保持できるほど保水力に優れています。
ヒアルロン酸は10~20代をピークに減少する特徴があります。
年齢とともに肌の乾燥が気になったり、関節の動きに違和感を覚えたりする場合は、ヒアルロン酸の減少が原因の1つといえるでしょう。
■ヒアルロン酸の働き
ヒアルロン酸が最も多く含まれている場所は、肌の奥にある真皮層です。
ヒアルロン酸の高い保水力により、肌にうるおいやハリを与えます。シワやたるみを改善したいと考える方にとっては必要な成分です。
■ヒアルロン酸を含む食べ物
ヒアルロン酸は私たちが普段口にする食べ物の中にも含まれています。
例えばウナギやフカヒレ、鶏皮や鶏手羽などが挙げられます。
しかし、分子が大きくうまく体内で吸収できないことと、熱に弱い特徴を持つため、食べ物から直接ヒアルロン酸を摂取することは難しいです。
ヒアルロン酸を摂取したい場合は、食べ物以外から行うことが望ましいでしょう。
コラーゲンとは?特徴や働き
コラーゲンもヒアルロン酸と同様、私たちの体にとって不可欠な成分であり、重要な役割を担っています。ここでは、コラーゲンの特徴や働き、含まれる食べ物について解説します。
■コラーゲンの特徴
コラーゲンはたんぱく質の一種で、私たちが健康を維持するために非常に重要な成分です。
皮膚や骨、軟骨、血管などさまざまな場所に存在し、私たちの体を構成するたんぱく質のうち、約30%を占めています。
繊維状になっているコラーゲンは、細胞や組織をつなぎ合わせる役割を持ちます。体の形成はもちろん、機能を正常に保つためにもなくてはならない成分です。
■コラーゲンの働き
コラーゲンの働きは多岐にわたります。最もよく知られている働きは、肌のハリや弾力維持です。
真皮層の70%ほどを構成していますが、関節や骨、血管など多くの部位とも密接に関わっています。
コラーゲンも年齢とともに体内に含まれる量が減少していきます。加齢に加え、乾燥や紫外線によるダメージが減少の原因と考えられるでしょう。
■コラーゲンを含む食べ物
コラーゲンを多く含む食べ物には、鶏の手羽先や豚足、牛すじ、豚バラ肉、かまぼこ、ゼラチン、プリンなどが挙げられます。高カロリーのものが多いため、食べすぎには注意が必要です。
ヒアルロン酸とコラーゲンに違いはある?どっちがいいの?

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ヒアルロン酸とコラーゲンは、肌のうるおい・ハリを維持するために欠かせない成分です。
ヒアルロン酸とコラーゲンの違いについては、どちらが優れていると断定することはできないでしょう。
ヒアルロン酸とコラーゲンはどちらもそれぞれ異なる役割を持ちます。抱えている肌悩みなどに合わせて、選ぶことがおすすめです。
■ヒアルロン酸を摂るといいケース
肌の乾燥やツヤがないことが気になる場合には、ヒアルロン酸を摂ることを意識するといいでしょう。
水分保持能力のあるヒアルロン酸を補うことで、乾燥に加え、かゆみやカサつき、小ジワのケアにも役立ちます。
■コラーゲンを摂るといいケース
肌のハリや弾力不足が気になる場合には、コラーゲンを補うことを意識すると良いでしょう。
肌の構造を支える土台として働くコラーゲンが不足すると、シワやたるみを引き起こす原因となります。
コラーゲンをしっかりと補給することで肌の弾力を取り戻し、ハリのある若々しい印象の肌を手に入れましょう。
ヒアルロン酸とコラーゲンを補う方法
ヒアルロン酸とコラーゲンを補う方法には、栄養バランスを考えて食べ物から補う方法のほか、化粧品を活用する方法があります。
化粧水や美容液、クリームなど、ヒアルロン酸やコラーゲンが配合された化粧品をスキンケアに取り入れることで、手軽に補うことができます。
日々の食事やお手入れだけでは不足しがちな場合、サポートとしてサプリメントの活用を視野に入れてみるのもいいでしょう。
食事や化粧品、サプリメントよりもスムーズに効果を感じたいと考える方は、美容医療を検討してみるのもおすすめです。
年代別の肌悩みと適した治療

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肌は年齢を重ねるごとに変化します。ここからは、年代別の肌悩みと適したケアについて解説します。
■30代に多い肌悩み
30代になると、20代の頃には気にならなかったシミやたるみなど肌の老化を感じはじめる方は少なくありません。
10代・20代の頃に浴びた紫外線ダメージによるシミ、乾燥による小ジワなどが目立ちはじめる傾向にあります。
30代の肌悩み解決には、肌質を底上げすることを意識しましょう。解決にはコラーゲン注射が効果的です。
ほうれい線や目元のシワが目立ってきている場合は、ピンポイントでのヒアルロン酸注射も適しています。
■40代に多い肌悩み
40代に突入すると、女性はホルモンバランスが大きく変化しはじめ、肌への影響も大きいため、本格的な肌ケアが必要となるでしょう。
ヒアルロン酸やコラーゲンの減少により、濃いシミやシワ、たるみといった肌悩みが顕著になります。
40代での肌ケアは、部分的ではなく全体的に考えていくと良いでしょう。
ヒアルロン酸注射で全体的に失われたボリュームを補う・コラーゲン注射でハリと弾力をプラスするなど、多角的にアプローチすることにより、効果的に肌ケアを進められます。
■【30代・40代の肌悩み解消】ヒアルロン酸注射
「ハリのある若々しい印象を取り戻したい」というお悩みにも向いているヒアルロン酸注射。ここではヒアルロン酸注射について解説します。
特徴と効果
ヒアルロン酸注射は失われた肌のハリを復活させ、高いボリュームアップ効果が期待できることが特徴です。
ヒアルロン酸を皮膚に直接注入することで肌をふっくらさせ、若々しい印象を叶えます。一度で効果を実感できる即効性も特徴の1つです。
持続性とダウンタイム
使用する製剤の種類や注入する部位によって個人差はありますが、ヒアルロン酸注射の効果の持続性は3~4ヶ月、長くて1年ほどとされています。
傷痕が残りにくくダウンタイムも少ないため、施術当日からメイクをすることができます。
■【30代・40代の肌悩み解消】コラーゲン注射
根本的にアプローチしたい方は、肌の土台となるコラーゲン注射が適しているでしょう。ここでは、コラーゲン注射について解説します。
特徴と効果
コラーゲン注射は、即効性が期待できるヒアルロン酸と違い、長期的に肌質改善を目指している場合に適した美容医療です。
コラーゲンを皮膚の真皮層に注入することで肌を構成する土台を強化すると同時に、年齢サインの出やすい目周辺のシワや、ほうれい線などを目立ちにくくします。
持続性とダウンタイム
コラーゲン注射は注入後から少しずつ体内に吸収されていきます。持続期間は数ヶ月ほど、長くて約1年とされています。
ダウンタイムはヒアルロン酸注射と同様に比較的短いです。注入箇所が赤く腫れる、痕が残る場合があります。
まとめ
ヒアルロン酸とコラーゲンは、どちらも肌の健康や美しさを維持するのに欠かすことのできない成分です。
食事や化粧品、美容医療など、ご自身の肌悩みに合わせて、補給するのに適した方法を取り入れてみましょう。
美容医療として候補に挙げられるヒアルロン酸注射やコラーゲン注射は、注入後から効果を実感しやすいこともポイントだけでなく、併用することでより効果的にアプローチできます。
ご自身に合った方法で、いつまでも若々しく美しい肌を目指しましょう。
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【施術の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
【施術期間および回数の目安】約9~12ヶ月ごとに1回程度 ※状態によって異なります。
【費用】1本 約¥55,000~¥150,000 ※本施術は自由診療(保険適用外)です。使用する本数には個人差があります。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【治療の内容】コラーゲン注入(コラーゲン主成分製剤の注入)
【治療期間および回数の目安】約半年~1年半に1回程度 ※製剤・クリニックによって個人差があります。
【費用相場】 1ccあたり約¥60,000~¥100,000※各クリニック・製剤によって異なります。
【リスク・副作用等】発赤、腫れ、痛み、つっぱり感、熱感、硬結など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
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・諸外国における安全性等に係る情報
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