
日焼けと脱毛の相性は悪いのかどうかについて解説します。肌の露出が増える時期には、脱毛したいと考える方もいるでしょう。しかし、日焼けが気になってなかなか脱毛に踏み出せずにいる方も。また、現在、美容クリニックなどで脱毛を受けている方にとっても日焼けとの関係性は気になるはずです。そこで今回は、医療脱毛の観点から、施術を受けるタイミングや日焼けした場合の対策、よくある疑問などをまとめました。
1.日焼けは脱毛中に避けるべき?

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医療脱毛期間中に日焼けをして「クリニックから施術を断られた」という経験がある方もいるのでは?なぜ日焼けで脱毛できなくなるのか、その理由について解説していきましょう。また、日焼け後に脱毛するとどうなるのかについてもご紹介します。
■脱毛の効果が十分に得られない
脱毛は、一般的にメラニン色素に対して反応するレーザーを照射することで、ムダ毛を処理します。そのため、メラニン色素が増えた状態の日焼けした肌に脱毛のレーザーを照射した場合、レーザーが分散してしまい、十分な効果が得られません。また、日焼けした肌は紫外線からのダメージを受け敏感な状態です。そのため、レーザーのレベルを低く設定する必要が出てきます。このように、日焼けによって効率的な施術ができなくなることから、クリニック側から断られることがあるのです。
クリニックごとに異なりますが「施術前後○週間程度は日焼けを避けるように」という注意事項を提示している場合もあるため、あらかじめチェックしておいてください。
■施術時の痛みが増す可能性がある
日焼けした肌は、紫外線の影響で炎症を起こしている状態であるため、脱毛の施術を行うと痛みを感じやすいでしょう。また、肌の色が日焼けによって黒くなると、メラニン色素に反応するレーザーが、毛根細胞だけでなく皮膚にも反応することも、痛みを感じやすくなる理由の1つ。痛みに弱い方はとくに注意が必要です。
■肌トラブルのリスクがある
日焼けによってメラニン色素が増えた肌にレーザーを照射した場合、毛根細胞だけでなく皮膚にも反応することで、火傷するリスクがあることも理解しておきましょう。
また、日焼けした肌は、バリア機能が低下したり乾燥しやすかったりと、肌のコンディションがあまり整っていない状態です。そのため、脱毛の刺激によって肌荒れや色素沈着、シミといった思わぬトラブルを引き起こす場合もあります。
2.どのタイミングで脱毛を受けるべき?

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医療脱毛前には日焼けを避けるべきですが、日焼けした後はいつから施術可能なのでしょうか。目安となる期間をご紹介します。
■日焼けしたら脱毛はいつから可能?
もしも脱毛の施術前に日焼けをした場合、どのくらいの期間を空ければ良いのか、それはおよそ2ヶ月が目安。この2ヶ月という期間は、日焼けした肌が回復するために必要なおよその時間です。ただし、肌の状態や日焼けの度合いなどによって個人差があることを理解しておきましょう。
脱毛する際は施術前の日焼けにも注意が必要ですが、施術後に日焼けをしないよう気をつけることも覚えておきたいポイント。医療脱毛は高い効果を発揮する反面、肌に少なからずダメージが加わっています。そのため、脱毛の施術直後に日焼けをすることで、肌荒れや赤み、シミといった肌トラブルが発生する可能性があるのです。日焼け前後は、いつから、どのタイミングで脱毛して良いのか、もしも日焼けした状態で脱毛をするとどうなるのかをしっかり把握し、医師の指示に従うようにしましょう。
■どのくらいの日焼けなら施術可能?
日焼けした肌は、赤みを帯びていたり黒くなっていたりと、状態はさまざま。中には、日焼けをした場合でも、肌表面に目立った変化がないケースもあります。肌に異常が見られないときには、日焼け後であっても施術できるケースも。だたし、医師などにきちんと日焼けの旨を伝え、トラブルのない施術をしてもらうことが大切です。
■脱毛を開始するのにベストな時期は?
ムダ毛が気になる夏場に脱毛をしたくなる方もいますが、施術の開始時期として推奨されるのは、秋~冬。理由としては、紫外線の量が少なく、肌の良好なコンディションをキープしやすいことが挙げられます。また、時期的に衣類によってムダ毛が隠れる、自己処理の回数が減るといった傾向があるため、ムダ毛を気にする方が少なく、脱毛の予約が取りやすいケースも。さらに、秋~冬頃に脱毛を開始することで、夏場には理想的な肌状態に整っている場合もあることから、秋~冬にかけて始めておくと良いでしょう。
3.日焼けと脱毛に関するよくある疑問

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ここからは、日焼けと医療脱毛に関するよくある疑問と、その回答をまとめました。
■脱毛中の日焼け対策は?
医療脱毛中は基本的に、肌への刺激をできるだけ軽減するため、刺激の少ない日焼け止めクリームを使用しましょう。日焼け止めは、こまめに塗りなおすことも覚えておきたいポイントです。また、飲むタイプの日焼け止めを活用する方法もあります。ただし、飲む日焼け止めだけでは十分な対策ができないため、肌に直接塗るタイプの日焼け止めも一緒に使うと良いでしょう。
他にも、日傘や長袖長ズボンといったアイテムで物理的に日焼け対策をするのも1つの方法。多くの日焼け対策グッズには、UVカット機能が備わっているアイテムもあるため、うまく活用してみてください。
注意点として、施術当日は日焼け止めを塗らないのが基本です。日焼け止めが毛穴につまり、施術の効果が十分に得られない場合があります。施術当日は、洋服や日傘といった物理的な対策をしてクリニックに行きましょう。
■脱毛部位以外の肌が日焼けした場合も施術できない?
脱毛の施術部位でない場所を日焼けした場合には、施術できるケースがあります。例えば、腕の脱毛を行っている際に、足の日焼けをしたといった場合です。ただし、日焼けした部分が施術部位でなかったとしても、全身のほてりや倦怠感などがあるときには、施術不可とされることがあります。
■もしも施術日付近に日焼けしてしまったら?
脱毛の施術を控えている、今現在脱毛に通っている方が、万が一日焼けしたときに活用できる対策をまとめました。こういった対策を施しても、症状がすぐに落ち着くわけではないため、施術可能かどうかの最終的な判断は医師に任せましょう。
日焼けした部分を冷やす
脱毛期間中や脱毛の施術を近日中に検討している場合などに、もしも日焼けをしてしまったら、その部位を冷やしましょう。濡れタオルや冷水のシャワーで冷やす方法が一般的です。また、氷や保冷剤をタオルに巻いて冷やす方法もあります。氷や保冷剤は直接肌にあてると症状の悪化を招くため、タオルなどを活用することがポイントです。
保湿を徹底する
日焼けした場合は肌が乾燥しやすいため、保湿ケアに力を入れましょう。継続して保湿ケアを行い、肌のコンディションを整えることが大切です。日焼け後は肌が敏感になっているため、できるだけ刺激が少ないスキンケアアイテムを使用することも覚えておきましょう。
ビタミンCを摂取する
ビタミンCは抗酸化作用があるため、メラニン色素の生成を抑制する働きが期待できます。つまり、メラニン色素が増加しやすい日焼けした肌は、ビタミンCで対策すると効果的です。ビタミンCが多く含まれる野菜やフルーツを積極的に食べるのはもちろん、サプリメントやビタミンC配合のスキンケアアイテムを活用するのも良いでしょう。
まとめ
日焼けと脱毛は、相性が悪いといえます。紫外線によってダメージを受けた肌は敏感で、施術によってトラブルが起きることも。また、脱毛の効果が得られにくいケースも考えられるため、施術前後の日焼けは避けるのが基本です。万が一日焼けした場合は、しっかり冷やしたり保湿したりしてケアしましょう。ただし、施術可能かどうかは、医師の判断に任せるようにしてください。秋~冬といった比較的紫外線量が少ない時期から脱毛を始め、理想の肌を目指しましょう。
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【治療詳細】医療レーザー脱毛
【治療回数の目安】平均5~10回程度 ※個人差があります。
【副作用・リスク】赤み、やけど、痛み、かゆみ、ざ瘡の悪化、毛嚢炎、硬毛化、色素沈着など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
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