女性の薄毛は治る?原因別の改善策と医療機関での治療法4選

女性の薄毛は治る?原因別の改善策と医療機関での治療法4選

女性で薄毛が治るか気にしている方は多いでしょう。一言で薄毛といっても、症状はさまざま。薄毛を改善するためには、原因を見極め、適したケアや治療を行うことが重要です。そこで今回は、女性の薄毛の主な種類や原因と併せて、改善方法を紹介します。自宅でのケア方法の他、医療機関での治療法や費用相場についてまとめました。記事後半のよくある質問も参考に、自分に合った薄毛改善策を見つけませんか?

1.女性の薄毛の種類と主な原因

出典:photoAC

一言で女性の薄毛といっても、症状や原因はさまざまです。20~40代の女性では薄毛の原因も多岐にわたるため、治るか判断するにあたり脱毛症の種類を把握する必要があるでしょう。まずは、女性の薄毛の主な種類と考えられる原因について解説します。

■びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は、頭部全体で髪の毛が薄くなる脱毛症です。女性の薄毛の症状として比較的多いとされています。薄毛の原因として、ホルモンバランスの乱れや血行不良、栄養不足といったさまざまな要因が関わっていることが、びまん性脱毛症の特徴です。
また、びまん性脱毛症のうち、女性ホルモンの著しい減少を原因とするものに、FAGA(女性男性型脱毛症)があります。男性の脱毛症であるAGA(男性型脱毛症)は頭頂部や前頭部など部分的に脱毛が起こりますが、FAGAは頭皮全体にあらわれるのが特徴。40~50代で見られることが多い症状です。

■円形脱毛症

円形脱毛症は、円状に髪の毛が抜ける脱毛症です。円状以外に、脱毛部分が繫がる蛇行型や、複数箇所に生じる多発型など、頭皮全体に症状が及ぶ場合があります。円形脱毛症は免疫機能の異常が原因とされており、頭部の正常な組織が攻撃されることで発症するといわれています。10~20代の若い世代でも発症する可能性があり、再発しやすいのも特徴です。

■牽引性脱毛症

牽引性脱毛症は、年代に関わらず生じうる脱毛症です。髪や頭皮に負担がかかりやすい髪型を続けることで生じます。牽引性脱毛症を発症する原因としては、頭皮が引っ張られることにより、血行不良を起こすことや細胞が傷つくことなどが挙げられます。髪の分け目が長い間同じだったり、帽子などを被ることが多かったりということでも発症につながるでしょう。

■粃糠(ひこう)性脱毛症

粃糠性脱毛症は、フケにより頭皮環境が悪化し、育毛が阻害されることで発症する脱毛症です。フケが出る原因には、頭皮の皮脂分泌や乾燥が関わっている他、肌に合わないシャンプーの使用やすすぎ残しがあります。フケがかさぶた状になったり、かゆみを伴ったりと、頭皮が炎症を起こすケースもあるでしょう。

■脂漏(しろう)性脱毛症

脂漏性脱毛症も粃糠性脱毛症と同じく、皮脂が関わる脱毛症です。脂っぽい食事の取りすぎや間違った洗髪方法は皮脂の過剰分泌を招き、頭皮の炎症につながります。炎症が悪化し発毛・育毛にまで影響が及ぶと、脂漏性脱毛症を発症する可能性があるのです。

■分娩後脱毛症

出産後に短期間で髪が抜ける症状を、分娩後脱毛症と呼びます。妊娠中に増加したホルモンの1種エストロゲンが、出産を境に激減することで生じる脱毛症です。出産後の2~3ヶ月がピークで、徐々にもとに戻るといわれています。一時的な症状ではあるものの、産後は栄養や睡眠が十分に取れないこともあり、症状が回復しない状態が長引く可能性も否定できません。

2.女性の薄毛は治る?原因別の自宅でできる薄毛ケア

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女性の薄毛が治るかどうかは、原因によって異なります。中には、自宅ケアで薄毛の軽減が見込める場合もあるでしょう。ここでは、薄毛の原因別に、自宅で取り組めるケア方法を紹介します。

■髪型を変える

頭皮を引っ張り続けたり、同じ分け目を維持したりすることで生じる牽引性脱毛症におすすめの対策は、髪型を変えることです。髪の毛を結ぶ位置やヘアアレンジ、分け目などをこまめに変えることで、頭皮への負担を減らせます。また、ヘアアイロンの使用方法を見直すことも一手です。

■生活習慣を変える

生活習慣を整えることは、びまん性脱毛症や分娩後脱毛症など、ホルモンバランスの乱れを原因とする女性の薄毛の軽減につながるといわれています。無理なダイエットを避け、栄養バランスを考慮した食事を心がけましょう。タンパク質・亜鉛・ビタミンは、薄毛対策につながる重要な栄養素。イソフラボンを含む大豆製品もおすすめです。
喫煙や過度の飲酒を控えることも、薄毛対策になります。加えて、睡眠時間を確保し、生活習慣を整えることを意識しましょう。ストレスを溜めないことも大切です。

■ヘアケアを変える

頭皮環境が影響する粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症には、適切なヘアケアが重要です。シャンプーは、洗浄力のやさしいものを選びましょう。刺激に配慮された育毛シャンプーもおすすめです。また、頭皮マッサージを行うことも良いでしょう。入浴中や洗髪中など、頭皮が温まり湿った状態でマッサージしてください。頭皮の血行促進だけでなく、リラックス効果も得られます。

3.女性の薄毛は治る?医療機関での薄毛治療4選

生活習慣やヘアケアなどを見直しても薄毛が改善しない場合には、クリニックでの薄毛治療を検討しましょう。本格的な治療により、女性の薄毛が治る可能性があります。ここでは、医療機関で受けられる薄毛治療の特徴や費用相場をチェックしましょう。
なお、医療機関での薄毛治療は、基本的に自由診療です。ただし症状や原因によっては保険適用となる可能性もあります。気になる方は、あらかじめ医師に確認しましょう。

■外用薬による治療

医療機関での薄毛治療の一つに、外用薬を用いる方法があります。頭皮に外用薬を塗布することで毛根に直接働きかけ、発毛を促進することがねらいです。
外用薬の成分としては、ミノキシジル製剤を用いることが多いでしょう。費用相場は、1ヶ月で10,000円前後が目安です。

■内服薬による治療

女性の薄毛治療には、医療機関で処方された内服薬を飲む方法もあります。内服薬の効果で、発毛に必要な栄養素を取り入れ、脱毛症の進行を抑えます。体の内側から発毛しやすい環境を整えられることがポイントです。
外用薬同様に、ミノキシジルを配合する薬を内服で用いることがあります。ミノキシジルは内服薬として取り入れるほうがより効果的な傾向がありますが、同時に動悸や頭痛など副作用のリスクも生じます。使用の際は医師に相談し、不安を解消しておきましょう。費用は、1ヶ月あたり5,000~15,000円が相場です。

■頭皮注射による治療

発毛に有効とされる成分を直接頭皮に注射する治療法では、短期間での薄毛改善を目指せます。とくに、生え際や分け目など、ピンポイントで薄毛が気になる部分がある場合に有用です。薬を服用せずに治療できる点も魅力。費用相場は1回あたり20,000~200,000円で、クリニックや注入する成分によって大きく異なります。複数回の施術を前提としているケースがあることも頭に入れておきましょう。

■ダーマペンによる治療

「ダーマペン(Dermapen)」による治療では、頭皮に高い密度で穴を開け、有効成分を浸透させることで薄毛改善を促します。血流改善にもつながり、短期間で効果が見込める治療です。費用は、クリニックによってさまざまですが、1回で20,000円以上かかることが多く、複数回の施術を要します。比較的痛みに配慮されている治療法ですが、心配な方は事前にクリニックに確認しておくと良いでしょう。

4.女性の薄毛についてのQ&A

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最後に、女性の薄毛治療にまつわるよくある質問を、Q&A方式でまとめました。気になる治療期間や経過についてチェックしておきましょう。

■女性の薄毛が治るにはどのくらい時間がかかる?

女性の薄毛が治るまでの期間は原因や症状によって異なり、個人差があります。とはいえ、数ヶ月かかることが一般的です。そのため、薄毛改善のためにはケアや治療を長期的に継続することが重要です。半年以上はケア・治療する必要があると考えておきましょう。

■女性の薄毛が治るときの兆候は?

女性の薄毛が治る際の兆候としては、抜け毛が減ったり、薄くなっている部分から新しい髪の毛が生えたりといったことが挙げられます。頭部全体において髪の毛のボリュームを感じられるようになれば、治療頻度を減らしたり、減薬したりすることも検討できます。

■治療をやめると薄毛に戻る?

女性の薄毛が改善したと感じても、治療をストップすると投薬や施術による効果が薄れ、徐々に脱毛症状が再発する可能性が高いでしょう。薄毛が気にならなくなり治ったと感じる人も、いきなり治療をやめるのではなく、医師の指示に従って効果を維持しながら経過を見る必要があります。

まとめ

女性の薄毛が治るかどうかは、原因や症状に適したケア・治療法を選べるかが大きく関わります。薄毛の症状や日常を振り返り、自宅ケアから取り入れてみましょう。生活習慣やヘアケアアイテムを見直しても薄毛改善につながらない場合は、医療機関での治療を検討してみてください。一度症状が改善した人も経過をみながら維持することが大切です。医師と相談しながら適切な治療を選び、髪への自信を取り戻しましょう。

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・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】ダーマペン(マイクロニードル治療)
【治療期間および回数の目安】3~4週間に1回、計1~5回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥15,000~¥25,000
【リスク・副作用等】赤み、皮むけ、内出血、腫れなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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