【New Topics】増加する美容医療トラブル、厚労省の7つの対応策で安全確保は可能か?

NEROが、美容医療に関する注目のTOPICSをとりまとめ!


NEROでは、美容医療に関連するニュースやトピックを5秒でわかる内容にしてお届けします。今回のNews Topisでは、美容医療にまつわるトラブルが急増する中、厚生労働省が美容医療分野の安全管理と質の向上に向けた新たな施策を発表。2025年の本格施行を前に、業界はどう変わるのかなどについてもご紹介です。

2024年11月13日(令和6年11月13日)に第4回となる「美容医療の適切な実施に関する検討会」が開かれ、厚生労働省は美容医療機関に対する安全管理に関する年1回の報告義務を導入する方針を発表した。これは、美容医療の適切な実施と安全性向上を目指し、過去数年で急増したトラブルや問題への対策として提案されたもので、医療業界としては異例の対応だ。2025年以降、業界のガイドライン整備が進み、医療機関の情報公開や法整備が強化される見込みで、関係者の間ではさらなる動向が注目されている。

美容医療は急速な成長を遂げており、2019年から2023年にかけて施術件数が3倍に増加した。これに伴い、皮膚障害や視力低下などの健康被害が増え、「高額な契約を強制された」といった相談件数も同様に増加している。このような背景から、厚労省は美容医療における違法な医療広告や高額契約の強制防止を目的としたネットパトロールを強化し、国民への周知・広報活動を通じて法令遵守を促進することを発表した。また、診療の質向上を図るため、治療効果の説明や契約方法を標準化し、今後の美容医療ガイドライン整備が進む見込みだ。

さらに、今回の検討会では、美容医療の位置づけに関する根本的な議論も行われた。「美容医療は医療か、それともサービスか」という議論が加熱する中、多くの意見が「医療」として位置づけるべきとの方向に傾いている。しかし、「直美問題」として知られる若手医師が美容医療に集中する傾向については、国の別会議での対応策検討が続く見通しだ。厚労省が主導する新たな安全管理と質の向上を目指す動きが、今後の美容医療業界にどのような変化をもたらすかが注目される。

▼NERO 編集長’s Check Point
 「美容医療の安全性確保と質の向上がもたらす未来への期待

美容医療が成長を続ける一方で、安全管理や品質標準化への取り組みが求められる。厚労省の施策は美容医療の「医療」としての側面を強化する狙いがあるが、これにより、信頼性を確立しつつも健全な競争環境を保つことが重要だ。今後は学会によるガイドライン整備や広告規制の強化が進むことで、業界の一部で問題となっていた法令違反や過剰な広告も改善に向かうだろう。美容医療市場が拡大を続ける中で、これらの施策は消費者リテラシー向上にも寄与するが、さらなる監視と規制の効果に業界全体が適応できるかが問われることとなる。

⑤6個の要約ポイント

  1. 厚生労働省が美容医療クリニックに対し、年1度の安全管理報告義務を検討中。
  2. 美容医療に関する健康被害やトラブルが急増しており、相談件数は2023年度で5507件に達した。
  3. トラブルの内容は、皮膚障害や熱傷などの健康被害、料金や契約に関する不満が多い。
  4. 報告内容には、患者相談窓口の設置や専門医資格を持つ医師の在籍状況が含まれる予定。
  5. 「直美」と呼ばれる未熟な若手医師の増加が、施術の質や倫理観の不足として問題視されている。
  6. 規制強化によって、美容医療市場の透明性と信頼性が問われ、今後の市場成長に影響を与える可能性がある。

参考文献

▼以下、参考内容/

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