
今回のNews Topicsでは、矢野経済研究所が全国133施設を対象に実施した
美容外科・美容クリニック向けアンケート調査を紹介。
年間施術件数の平均は
「プチ整形(処置)」=680.1件でトップ。
次いで 「医療脱毛(女性)」=623.7件、
「フェイス関連の美容皮膚/リジュビネーション(処置)」=508.5件 が続いた。
美容医療市場の“今”を映すデータとして、
業界にどのような示唆を与えるのかを読み解く。
INDEX
1. 調査概要 ― 全国133施設の回答から見えた傾向
矢野経済研究所は2025年5~6月に郵送アンケートを実施。
回答施設数=133。
年間施術件数分布は「1~500件」が最も多く(26.3%)、
次いで「501~1000件」(18.8%)、「1001~2000件」(9.8%)。
全体の平均件数では、
「プチ整形(処置)」=680件が首位。
続いて 「医療脱毛(女性)」=624件、
「フェイス関連リジュビネーション(処置)」=509件 となった。
美容医療を実施する全国133施設を対象にした調査結果 : 施術の実施率と年間施術件数の平均値を整理
(出典:矢野経済研究所 2025年調査)
📊 調査データ(矢野経済研究所, 2025)
全国133施設を対象にした美容医療調査
各施術の実施率と年間平均件数の結果
-
実施率トップ:
フェイス関連リジュビネーション(処置)=8割超 -
年間平均件数 上位施術
1️⃣ 男性形成=749件
2️⃣ プチ整形(処置)=680件
3️⃣ 医療脱毛(女性)=624件
(出典:矢野経済研究所「美容外科・クリニック向けアンケート調査」2025)
2. 市場構造 ― 非外科的施術が裾野を形成
実施率で最も高いのは 「フェイス関連リジュビネーション(処置)」=8割超。
HIFUや高周波、スキンブースターやヒアルロン酸注入など、
“若返り系・低侵襲施術”が日常化していることを示す。
一方、外科的施術は「鼻形成」36件、「豊胸術(外科的)」33件と低水準。
件数規模で見れば、外科施術はニッチ領域となっている。
3. 注目点 ― 「男性形成」の突出と二極化する施設像
平均件数で最も高かったのは 「男性形成」=749件。
ただしこれは、一部施設で「年間1万件超」の回答があり、
特化型クリニックが平均を押し上げているに過ぎない。
市場全体を見ると、
-
幅広い非外科的施術を網羅する“総合型クリニック”
-
包茎や外科形成など特定領域に集中する“専門特化型クリニック”
という 二極化した施設タイプが浮かび上がっている。
編集長コメント
~非外科的治療の“日常化”と、外科の“差別化時代”~
矢野経済研究所の調査は、
美容医療の主戦場が「低侵襲系」に移ったことを如実に示す。
プチ整形や脱毛、フェイスリジュビネーションは、
すでに生活に溶け込み「当たり前の施術」となった。
一方で外科施術は件数が低い分、
「なぜこの医院で受けるべきか」がシビアに問われる時代に入った。
今後は “日常施術を効率的にこなす総合型”と、
“差別化で勝負する専門外科型” の二層構造が鮮明化するだろう。
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非外科的施術の圧倒的多数化:脱毛・プチ整形・若返り系処置が市場の中心
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外科領域の低件数:鼻・豊胸は裾野が狭く、選択理由が必要
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男性市場の存在感:一部施設で突出する「男性形成」
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施設タイプの分化:総合型 vs 特化型クリニック
まとめ
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全国133施設を対象に調査
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年間件数最多=プチ整形(処置)680件
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医療脱毛(女性)624件、フェイスリジュビネーション509件が続く
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実施率1位=フェイスリジュビネーション(処置)8割超
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男性形成は749件と突出するが一部依存
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市場は 総合型 vs 特化型の二極化へ
▲以上で終了▲
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