【Breaking News】厚労省が外来医師過多区域を正式提示 都市部クリニック開業に“実質制限”の時代へ

📌 記事をざっくりまとめると…

  • 厚労省が「外来医師過多区域」の候補を正式に提示

  • 改正医療法に基づき、無床診療所の新規開業が実質制限へ

  • 東京23区を含む大都市部が広く対象

  • 美容クリニックも制度の射程に入る可能性

  • 2026年以降、開業戦略は「立地前提」から再設計が必要に

厚生労働省は2026年1月19日、
昨年12月に成立した改正医療法に関連し、
実質的に開業を制限する「外来医師過多区域」の候補地域を
社会保障審議会医療部会に提示し、了承を得た。

NEROではこれまで、
改正医療法の国会審議段階から
都市部におけるクリニック開業の実質抑制や、
美容医療を含む自由診療領域の責任範囲が再定義されつつある動き
継続的に報じてきた。

今回の発表は、
そうした制度転換が構想段階を越え、運用フェーズに入ったことを示す直近の進捗であり、
自由診療を主とする美容クリニックも、
いよいよ制度の射程に本格的に組み込まれ始めたといえる。

医師偏在是正を目的とした「外来医師過多区域」制度

改正医療法では、
外来医師が過剰に集中している地域を「外来医師過多区域」と位置づけ、
その区域内では
入院施設を持たない診療所(無床診療所)の新規開業に、事実上の制限を設ける。

厚労省は今回、
人口、医師数、医療へのアクセス状況などを総合的に勘案し、
候補区域を算定した。

東京23区を含む大都市部が広く対象に

提示された候補には、
東京都千代田区・新宿区など23区内17区をはじめ、

京都市、京都府向日市・長岡京市・大山崎町、
大阪市、神戸市、福岡市、福岡県糸島市など、

全国25の市区町が含まれている。

今後は、
これらの自治体を含む各都府県が、
候補区域の中から実際に指定する地域を決定する流れとなる。

美容クリニックも無関係ではない制度設計

制度上の対象は診療所全般であり、
保険診療か自由診療かを問わない

そのため、
都市部で無床の美容クリニックを新規開業する場合、

  • 自治体との事前調整

  • 開業判断の審査

  • 実質的な開業制約

を受ける可能性がある。

これまで主流だった
「都心部×美容医療」という開業モデルは、
立地・規模・診療体制を含めた再設計が求められる局面に入りつつある。

編集長POINT― 開業の自由は「前提」から「条件付き」へ

このニュースの本質は、
単なる医師偏在対策ではない。

「どこでも、いつでも開業できる」という前提が、
制度的に見直され始めた点にある。

美容医療はこれまで、
自由診療であるがゆえに
地域医療計画や医師配置の議論から距離を保ってきた。

しかし、
都市部への医師集中という構造の中で、
自由診療もまた
「医療資源の一部」として調整対象に組み込まれ始めている。

これは
開業規制の話ではなく、
医療の社会的位置づけが変わり始めたサインだ。

まとめ

  • 厚労省が「外来医師過多区域」候補を正式提示

  • 改正医療法は構想段階から運用フェーズへ

  • 大都市部で無床診療所の開業が実質制限

  • 美容クリニックも制度の射程に入る可能性

  • 2026年以降、開業戦略の再設計が不可避

NEROでは、世界各国における医療の制度変容と自由診療の構造分析を継続的に報じている。今後も「医療市場の倫理とサステナビリティ」をテーマに、日本がどこまで自由診療を拡張すべきか、その境界を問い続ける。