「技術の差」ではなく「判断の構造」
Cutting Edge(カッティングエッジ)が、
他の学会や勉強会と一線を画してきた理由は明確だ。
ここで共有されてきたのは、
新しい治療法そのものではない。
「なぜ、その選択に至ったのか」という、
臨床現場の思考プロセスである。
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どの症例で
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どの術式を選び
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なぜ他の選択肢を取らなかったのか
それらは論文やガイドラインには、ほとんど書かれない。
しかし実際の診療では、
その“判断の積み重ね”こそが結果を左右している。
Cutting Edgeは、
そのブラックボックスになりがちな部分を
あえて言語化し、共有する場として設計されてきた。
Day1/「皮膚科と外科の判断構造を知る」
Day1のプログラムプロデュースを担うのは、
市原 佑紀 先生(目黒げんクリニック 院長)
Day1(2月9日)の特徴は、
フェイスライン/目の上/目の下といった
「顔の部位」ごとに構成されている点にある。
この日は、
皮膚科医・美容外科医が同じテーマを扱いながら、
それぞれが“どこを見て判断しているのか”を提示する。
重要なのは、
優劣を決めることではない。
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外科的たるみ治療が向いているケース
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皮膚科的アプローチで完結すべきケース
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そもそも“治療しない”という判断
同じ部位でも、
ゴール設定が違えば、最適解は変わる。
Day1は、
その違いを“浅く広く”共有することで、
領域間の誤解や断絶をほどく役割を担っている。
Day2/「どこまで深掘れるのか」を示す外科的フェーズ
Day2(2月10日)は、
山本 崇弘 先生(コントアクリニック院長)による
プログラムプロデュースのもと、
より外科的・技術的な深度に踏み込む構成となっている。
鼻翼・人中、裏ハムラ、中顔面、肋骨、前額、脂肪注入
いずれも、
適応判断を誤ればリスクが顕在化しやすい領域だ。
ここでは、
「できるかどうか」ではなく、
「どこまでが安全で、どこからが越境なのか」が問われる。
Day1で判断の幅を知り、
Day2で限界線を知る。
この二層構造があるからこそ、
Cutting Edgeは“思想”と“技術”の両立が成立している。
この判断の共有は、ユーザーにどう返ってくるのか
こうした議論は、
一見すると医師向けの専門的な話に見える。
しかし実際には、
患者が受ける医療の質に直結する。
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なぜその治療を勧められたのか
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なぜ別の選択肢は提示されなかったのか
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なぜ「やらない」という判断が残されたのか
判断の背景を言語化できる医師ほど、
説明は具体的で、選択肢は整理されている。
Cutting Edgeで共有されるのは、
その説明力の源泉とも言える思考プロセスだ。
だからこそこのフォーラムは、
業界内部の学びにとどまらず、
結果的に患者側の安心や納得感にもつながっていく。
編集長POINT―カッティングエッジは「医療を受ける側の視点」を先取りしている
カッティングエッジ2026は、
未来のトレンドを予測する場ではない。
「説明できる医療」
「選択を整理できる医療」
「やらない判断を含めて提示できる医療」
そうした医療が求められる時代に向け、
判断の核心を先に共有している場だ。
NEROは、
この2日間の潜入取材を通じて、
医師の発言をそのまま書き写すのではなく、
その判断が、
これから美容医療を受ける人に
どう返ってくるのか
という視点で、現場を読み解いていく。
まとめ
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Cutting Edge 2026は「判断の核心」を共有する学術フォーラム
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Day1=相互理解、Day2=技術深度という二層構造
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判断の可視化は、患者が受ける医療の質にも影響する
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NEROは2日間の現地潜入取材で、この価値を読者目線に翻訳予定