脂肪吸引後のフェイスバンドは必要?圧迫する理由や期間、その他の注意点を知っておこう

脂肪吸引後のフェイスバンドは必要?圧迫する理由や期間、その他の注意点を知っておこう

あごや頬の脂肪が気になって脂肪吸引を検討している方の中には、脂肪吸引がどんな治療なのか治療後の様子なども含めて検索している方もいらっしゃるでしょう。ただ、いろいろと調べるほど「フェイスバンドの役割は?」や「フェイスバンドは必ず装着しなければならないの?」と疑問に感じているかもしれません。そこで今回は、脂肪吸引後のフェイスバンドに懸念を抱いている方に向けて、必要性や注意点などを紹介します。

1.なぜ脂肪吸引後にフェイスバンドをするの?

出典:photoAC

顔の脂肪吸引には興味があるものの、フェイスバンド姿を見てしまうと、人目が気になって治療を躊躇されている方もいらっしゃるでしょう。まずはフェイスバンドとはどういうものなのか、なぜフェイスバンドを装着しなければならないのかについて紹介します。

■そもそもフェイスバンドとは

フェイスバンドは、あごや頬などの顔の脂肪吸引後に、施術箇所と密着させるように装着。固定・圧迫することを目的に使用します。ただ圧迫すれば良いのではなく、適度な強さをかけなければ意味がありません。

適度な強さとは、少しきついと感じるほど。圧迫が強すぎて「顔が痛い」や「歯が痛い」と感じる場合は、かゆみや色素沈着を起こす原因になるため、注意しましょう。

脂肪吸引後のフェイスバンドの着脱は自身で行えます。例えば、食事の際にどうしても不自由に感じるときなどは、フェイスバンドを外すことも可能です。ただし、自分でフェイスバンドを装着する場合は、しっかり付け方を聞いておきましょう。

■フェイスバンドをする理由

次に、脂肪吸引後にフェイスバンドをする理由を、より詳しく紹介します。

ダウンタイムの症状を和らげる

顔の脂肪吸引をすると、ダウンタイムが起こる可能性が高く、腫れやむくみなどが発生します。というのも、術後は脂肪吸引によって空いたスペースに水分がたまりやすくなっているためです。ダウンタイムがピークを迎える前に顔をフェイスバンドで圧迫固定しておくと、空いたスペースに水分がたまりにくくなるため症状を和らげることができるでしょう。

またカニューレを使用する術式のため痛みも伴いますが、圧迫することで皮膚の動きを抑えることが可能に。フェイスバンドを使用すれば、痛みも緩和することができるのです。

治癒を早める効果が期待できる

脂肪吸引をすると施術箇所がデリケートになっているため、炎症を起こしやすくなります。フェイスバンドをしておけば、刺激を与えずに済むため、腫れなどの症状を抑えられるというわけです。結果、治癒を早める効果が期待できるでしょう。

■フェイスバンドの装着期間は?

では顔の脂肪吸引後、圧迫バンドなどのフェイスバンドは、いつまで装着する必要があるのでしょうか。基本的には72時間(3日程度)の継続使用が推奨されています。

一方、体の脂肪吸引の場合は施術箇所が広範囲に及ぶため、1週間程度の装着が一般的です。そのため、期間が1ヶ月に及ぶことは考えにくいですが、顔の脂肪吸引でも範囲が広くなれば、その分フェイスバンドの装着時間が長引く可能性があるでしょう。

フェイスバンドは顔全体を覆うため、周りの方からの視線が気になったり仰々しく感じたりすることもあるはずです。ただ最近は、マスクや帽子、髪の毛で目立たなくできるタイプもあるため、クリニックに相談してみると良いでしょう。

2.フェイスバンドを装着しなかったらどうなる?

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クリニックからは、顔の脂肪吸引後フェイスバンドをするように指示されたものの、中にはフェイスバンドをしないという選択をする方も。フェイスバンドで圧迫しないとどうなるのでしょうか?ここでは、フェイスバンドを装着しなかった場合に考えられるリスクについて紹介します。

■ダウンタイムが長引くかもしれない

手術後は顔の腫れやむくみが出てきます。フェイスバンドで圧迫しなければ、「腫れが引かない」「内出血が好発する」などしてしまい、ダウンタイムが長引く可能性が高いでしょう。

また、フェイスバンドは痛みを軽減する効果も期待できるため、フェイスバンドを装着しなければ痛みが強く出るかもしれません。

■仕上がりに影響するケースがある

基本的には、フェイスバンドの有無が術後の仕上がりに影響することは少ないです。ただ、中にはフェイスバンドをしないことで、肌表面が凸凹してしまうケースがあります。

フェイスバンドをするほうがきれいな仕上がりになる場合もあるため、医師に指示された期間や使い方で装着することをおすすめします。

3.フェイスバンド以外に気をつけると良いこと

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術後は、フェイスバンドを装着して安静にすることが何よりも大切です。中には、できればダウンタイムを早期に落ち着かせ、短期間で終えたいと思う方もいらっしゃるでしょう。最後に、フェイスバンド以外で、顔の脂肪吸引後のさまざまな症状を軽減する方法を紹介します。

■できるだけ刺激を与えない

術後は肌がとても敏感になっているため、刺激を与えると腫れなどの症状が悪化する可能性があります。患部がどうなっているのか気になる気持ちは理解できますが、肌をさわったり枕や布団が顔にふれたりするだけでも刺激になる場合があるのです。

脂肪吸引後は、極力施術箇所に刺激を与えないようにしましょう。

■運動や飲酒は控える

ダウンタイムの症状が出ているときに血行を促進すると、内出血などが強く出ることがあります。入浴や激しい運動、飲酒は控えましょう。例えばシャワーだけで過ごしたり、ぬるめのお湯に短時間だけ浸かったりなどの工夫が必要です。

ダウンタイムの症状が落ち着けば、これまでどおりの生活ができますが、入浴や運動を開始する場合は、医師に相談するようにしてください。

■枕を高くして寝る

枕を高くして寝ると、むくみや内出血が起きにくくなる場合があります。一般的に、血液は心臓よりも低い部分にたまりやすいため、寝るときに頭の位置が心臓よりも低い位置にあると、頭に血液がたまりやすくなるわけです。結果、顔にむくみや内出血が強く出るかもしれません。

手術後は、できるだけ枕を高くして寝るようにしましょう。また、疲れなどから日中にソファに横になりたいと感じることもあるかもしれません。ただこの場合も、頭に血液が集中しやすくなるため、ダウンタイム期間中はできれば起きていたほうが良いでしょう。

■炎症が起きたときは冷やす

前述したように、術後は炎症が起きやすい状態になっています。どのくらい炎症が起きるのかは個人差があるため、誰にもわかりません。もし炎症が強く出た場合には、患部を冷やしてください。

また血行を促進することで、炎症が強くなることもあります。体を温めすぎないよう注意しましょう。

■拘縮が起きたらマッサージする

拘縮とは皮膚が硬くなったり凸凹ができたりする症状のこと。脂肪吸引で空いたスペースを埋めるために組織が結合することで発生します。そのため、拘縮が起こること自体は問題ではありません。ただし、何もせず放置してしまうと凸凹が残ってしまうケースがあるので、対処が必要です。

拘縮の症状が起きた場合には、マッサージを行うと良いでしょう。手のひらでやさしくもんだりつまんだりすることで、拘縮が軽減します。

体の脂肪吸引と比べると顔の脂肪の量は少ないため、一般的には顔の脂肪吸引では拘縮は起きにくいとされています。ただ絶対に拘縮が起きないわけではないため、覚えておきましょう。

また、マッサージの方法を間違えてしまうと、炎症や内出血が起きるなど他の症状が悪化するケースもあるため、医師に確認したうえで行ってください。

■まとめ

顔の脂肪吸引に興味はあるものの、フェイスバンドをした画像などを見ると、施術を躊躇してしまうかもしれません。ただ、フェイスバンドには、ダウンタイムの症状を軽減したり治癒を早めたりする効果が期待できます。また最近は、帽子や髪などで隠せるようなフェイスバンドもあるため、施術前に医師に相談すると良いでしょう。顔の脂肪吸引を検討している方は、フェイスバンド以外にもできる注意点を意識しておくと、ダウンタイムや痛みを軽減できるはずです。

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