豊胸手術は大きく分けて3種類あります。今回は豊胸手術に興味のある方に向けた基礎知識をご紹介。シリコンバッグ、脂肪注入、ヒアルロン酸注入の3種類の豊胸手術について解説します。「豊胸してる人が多いと聞くから興味がある」そんな気持ちから豊胸手術を考える一方、「豊胸して後悔した、というブログを見かけたこともある」と不安のある方もいるでしょう。記事後半では豊胸手術はやめたほうがいいと言われる理由についてもチェックしていきます。
INDEX
1.豊胸手術とは?豊胸してる人の特徴をチェック
豊胸手術は美容目的で乳房を大きくする手術のこと。大きく分けて、シリコンバッグ、脂肪注入、ヒアルロン酸注入の3種類があります。まずは豊胸してる人の特徴を見ていきましょう。
<豊胸してる人の特徴>
- 触ったときに違和感がある
- 脇や胸に傷痕がある
- シリコンバッグの豊胸手術だと……胸の谷間がY字になる
- シリコンバッグの豊胸手術だと……仰向けになると形が不自然
- シリコンバッグの豊胸手術だと……LEDで照らすと光る場合がある
豊胸手術をしたとバレる要素になるのは、触り心地と見た目です。自然な触り心地であること、体に合うサイズであることが、バレにくさに影響するでしょう。これらの特徴は豊胸手術の種類によって回避できることもあるので、続いてご紹介する種類別の解説にご注目ください。
2.豊胸手術の種類その1│シリコンバッグ
シリコンバッグの豊胸手術では、脇や胸の下を切開してシリコン製のバッグを入れます。バッグの形状や大きさ、高さにはバリエーションがあり、希望に合わせて選べる豊胸手術の種類です。シリコンバッグのメリットは、術後のバストの形がくずれにくく、自然なラインが長持ちするところ。持続期間は半永久的と言われています。
<シリコンバッグの豊胸手術の種類>
乳腺下法 | 大胸筋の外側にバッグを挿入。もとの胸にある程度大きさがある方向け。腫れが少なく自然な仕上がりになる一方、カプセル拘縮のリスクが高い。 |
大胸筋下法 | 大胸筋の内側にバッグを挿入。もとの胸が小さい方向け。カプセル拘縮は起こりにくいものの、バストの形やゆがみのリスクがある。 |
大胸筋膜下法 | 大胸筋膜内にバッグを挿入。自然に仕上がり、型くずれも起きにくい。術後の痛みは強くなりやすい傾向にある。 |
<シリコンバッグの豊胸手術が向いている方>
- もとの胸より大幅にサイズアップしたい
- 効果を長続きさせたい
- 痩せ型で他の部位から脂肪を取れない
切開位置は脇のケースがほとんど。数センチ切開してバッグを挿入するので、胸の下を切開する場合と比べて傷痕が目立ちにくいと言われています。
■シリコンバッグによる豊胸のデメリット
シリコンバッグの豊胸手術には、もとの胸の大きさに関わらず自由にサイズアップできるというメリットがありますが、デメリットもいくつかあります。
- 切開した傷痕が残る
- 手触りに硬さがある
- 動いてもバッグが揺れないため不自然に見える
- バッグのズレ、破損、石灰化、カプセル拘縮(バッグ周辺の自身の被膜が狭くなって硬くなる)などのリスクがある
切開は数センチと小さいものの、どうしても傷痕が残ります。硬さや揺れの不自然さについては、バッグの種類によって和らぐ可能性もありますが、人工物なので限界があると知っておきましょう。また、シリコンバッグの豊胸手術にはいくつか想定されるリスクがあります。破損やカプセル拘縮によりバッグの入れ替えが必要になる場合もあるので、違和感を覚えたらはやめに医師に相談することが大切です。
3.豊胸手術の種類その2│脂肪注入
脂肪注入の豊胸手術では、自身の腹部や太ももから取った脂肪をバストに注入します。切開せず脂肪を注入する豊胸手術の種類なので傷痕が残りにくく、自然な手触りに仕上がるところが特徴。他の豊胸手術の種類と比較して、バレにくいものを選びたい方におすすめです。自身の脂肪を使うことから定着しやすく、術後の状態が長持ちするとされています。
<脂肪注入の豊胸が向いている方>
- 傷痕を残したくない
- 異物反応が心配
- 自然な触り心地と見た目に仕上げたい
- 吸引部もスリムにしたい
シリコンバッグのように破損のリスクがなく、傷痕もほとんど残らない豊胸手術の種類です。触り心地と見た目も自然なので、豊胸手術の種類の中ではバレにくく自然に仕上がる方法と言えるでしょう。
■脂肪注入による豊胸のデメリット
脂肪注入はバレにくい豊胸手術の種類を選びたい方におすすめですが、手術前の仕上がりの予想やサイズアップに関するデメリットがあります。
- 脂肪の定着率が事前に読めず、仕上がりが予想しにくい
- 脂肪の量に限界があり、大幅なサイズアップは難しい
- 体型によっては施術できない場合がある
- 注入した脂肪がしこりになるリスクがある
- 脂肪吸引した部位に負担がかかる
脂肪注入の豊胸手術には、不要な脂肪をバストへ移動するピュアグラフト、定着に有利な脂肪を仕分けて注入するコンデンスリッチなどの種類があります。どの種類の脂肪注入を選ぶかによって定着率に差はありますが、注入したすべての脂肪が定着するものではありません。豊胸手術の種類から脂肪注入を選んで施術を受け、後悔しないためには、“定着率に個人差があること”をふまえて術後に小さくなる可能性も考慮しておきましょう。
4.豊胸手術の種類その3│ヒアルロン酸注入
注射でヒアルロン酸をバストに注入する豊胸手術の種類。注射器を使う手術方法で傷痕が残りにくいことは脂肪注入と同じですが、術後のダウンタイムが少ない点はヒアルロン酸注入ならでは。1回の施術費用も他の豊胸手術の種類と比べてリーズナブルと言われています。
<ヒアルロン酸注入の豊胸が向いている方>
- バストにハリが欲しい
- メスを使うことに不安がある
- 痛みをなるべく少なくしたい
- バストの上部や下部など、部位ごとの差を整えたい
もともと人体に存在するヒアルロン酸には、肌のハリや弾力を高める効果が期待できます。そのため、バストのボリュームアップに加えて見た目の美しさも求める方におすすめと言える豊胸手術の種類です。
■ヒアルロン酸注入による豊胸のデメリット
豊胸手術の種類の中では比較的挑戦へのハードルが低いヒアルロン酸注入ですが、効果が長持ちしにくいというデメリットもあります。
- 持続期間の目安は半年~2年程度
- 大幅なバストアップは難しい
- しこりになるリスクがある
ヒアルロン酸注入の豊胸手術後は、時間とともにバストがもとに戻っていきます。一度に注入できるヒアルロン酸の量には限りがあるので、なるべく多く注入してバストの後戻りを遅らせることはできません。また、効果を持続させるには定期的な注入が必要ですが、しこりのリスクが高まるとされています。サイズアップしたバストを長持ちさせたい方には不向きと言えるでしょう。
5.豊胸手術はやめたほうがいいと言われる理由について
どの豊胸手術の種類にも、何らかのリスクとダウンタイムがあるもの。選ぶ種類や施術を受けるクリニックによっては、術後の定期的なメンテナンスも必要です。“豊胸手術はやめたほうがいい”と言われるのは、施術を受けて「メンテナンスの費用と手間が大変」「術後のダウンタイム症状が思ったよりもつらかった」「イメージ通りに仕上がらなかった」などの感想を持つ方もいることが理由でしょう。豊胸手術の失敗を回避するためには、事前に注意点を把握しておくことが大切です。
6.豊胸手術で失敗しないために知っておきたいことは?
最後に、豊胸手術を受ける前に知っておきたい注意点をご紹介します。
■豊胸の種類別のデメリットを知っておく
豊胸手術は種類別に特徴とメリット&デメリットがあります。例えば「もとの胸が小さいから一気にボリュームアップできるシリコンが良さそう」と希望に合わせて選ぶのも1つの方法ですが、シリコンバッグにはバレやすいというデメリットもあります。豊胸手術の種類を選ぶときは、自身の希望だけでなくデメリットに注目することも大切。種類別の基礎知識をしっかり身に付けておきましょう。
■慎重にクリニックを選ぶ
クリニックを選ぶときは、豊胸手術の実績と症例数が多くあり、得意とする医師が所属していることがポイントになります。その他、豊胸手術を専門に行っているクリニックであることも基準の1つになるでしょう。費用面では、施術費以外にも検査費や通院費、メンテナンス費などさまざまな費用がかさみますが、施術費の安さで選ぶのは危険とされています。クリニックの症例写真や口コミも含めて評判をじっくり調査し、信頼できる依頼先を見極めることが大切です。
■術後の注意事項を確認しておく
入浴、ブラジャーやガードルの着用、スポーツなど、可能になる期間は豊胸手術の種類によって異なります。共通するのは、ダウンタイム期間の中でも痛みが強く出やすいとされる術後約3日間はとくに安静に過ごすこと。なるべく施術部位を触らないように過ごし、仕事は休みを取ると良いでしょう。
まとめ
豊胸手術の種類は、シリコンバッグ、脂肪注入、ヒアルロン酸注入の3つ。施術方法や特徴、メリットはそれぞれ異なりますが、施術を検討する際はデメリットもふまえて考慮することが大切です。持続期間が長く仕上がりの自然さも重視したい方には脂肪注入、大幅にバストアップしたい方にはシリコンバッグがおすすめ。理想のバストを手に入れるために、基礎知識をきちんと身に付けたうえで慎重にクリニックを選びましょう。
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