最近の主流は切らないたるみ治療ですが、切るたるみ治療もあります。どんな違いやメリット・デメリットがあるのでしょうか。そこで今回は「最近顔がたるでいる気がする」や「ほうれい線に悩んでいる」など、顔のたるみが気になる方に向けて、切るたるみ治療と切らないたるみ治療の施術内容や、どんな方に向いているのかなどについて詳しく紹介します。
1.切るたるみ治療とはどういう施術?
年齢を重ねるにつれて、顔がたるんでくる仕方のないことです。しかし、顔のたるみによって老けて見えるということも。そこで「顔のたるみとりはないものか」や「頬のたるみをとる整形はあるの?」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
まずは切るたるみ治療がどういう施術で、どんな方に向いているのかについて見ていきましょう。施術可能箇所についても紹介します。
■切るたるみ治療とは?
切るたるみ治療(フェイスリフト)とは文字どおり、皮膚を切開してたるみを治療する施術です。日本では一般的に、耳のつけ根辺りにメスを入れ皮膚をSMAS筋膜(表在筋膜)上で剥離します。続いて、たるみを引き上げてあまった部分を切除。最後に縫合するという流れです。
悩みに応じてどの辺りを切開するのか、どの程度リフトアップするのかは医師と相談のうえ決めていきます。
■どんな方に向いているの?
皮膚を切開するリフトアップ施術が向いているのは、次のような方です。
- 切らないたるみ治療を物足りないと感じる方
- 効果が続きやすい治療を受けたい方
- 40代以降の方
- フェイスラインを整えたい方
皮膚の下にある筋膜や脂肪も引き上げるため、肌の土台から治療できて変化を感じやすいでしょう。
■施術箇所は?
切るたるみ治療では、フェイスリフトやネックリフト、フェイスとネックを組み合わせたリフトなどがあり、一部のたるみだけにアプローチすることも可能です。例えば「まぶたのたるみで悩み整形したい」と考えている方には、まぶたのリフトアップを、額のシワが気になる方には額のリフトアアップができます。
ただし一部分のみのリフトアップの場合、顔全体のバランスを見ながら施術しなければ美しいラインにならないことも。どの程度の引き上げにするのか、施術箇所の組み合わせなどを医師としっかり話し合ってから治療を開始しましょう。
2.切るたるみ治療のメリット・デメリット
次に、切るたるみ治療のメリットやデメリットについて紹介します。切るたるみ治療を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
■切るたるみ治療のメリット
では早速、切るたるみ治療のメリットを見ていきましょう。メリットは以下のとおりです。
- 長期的な効果が期待できる
- 効果を実感しやすい
- 強いたるみにも対応できる
- 施術部位によっては他の部分のたるみ改善が期待できる
切るたるみ治療では、切開して肌の土台部分から引き上げるため、持続期間が長く効果を実感しやすい傾向にあります。個人差はありますが、5~10年ほど持続するケースも。また、強いたるみにも対応しやすい点も特徴です。
切るたるみ治療では部位別に治療できますが、施術部位によっては目元や口元のシワ改善につながる場合もあります。
■切るたるみ治療のデメリット
切るたるみ治療におけるデメリットは以下のようなものです。
- ダウンタイムが長い傾向にある
- 施術時間が長い
- 包帯圧迫するケースがある
- 傷痕が残る
- 麻酔のリスクがある
- 永続的ではない
切るたるみ治療では皮膚を切開して剥離・縫合するため、切らないたるみ治療よりも施術時間が長く、施術後は腫れやむくみ、内出血などのダウンタイムが起きやすいでしょう。ダウンタイムの程度も強い傾向にあるため、術後2週間ほど症状が続きます。
また、美容クリニックによっては術後1週間ほど包帯で顔を圧迫する包帯圧迫する場合があり、この期間は仕事へ行くのが難しいでしょう。皮膚を切開する際は耳のうしろや髪で隠れる部分など、周りから見えづらい部分を選びますが、しばらく傷痕が残ります。
その他には、切るたるみ治療は全身麻酔、または局所麻酔が必要な施術です。麻酔の影響による高度低血圧症などのリスクが考えられます。以前麻酔をした際にトラブルがあった方は、事前に医師に相談しましょう。
たるみ整形に半永久的な効果はありません。たしかに切るたるみ治療は切らないたるみ治療と比べると、持続期間が長い傾向にありますが、永続的なものではないため注意しましょう。
3.反対に「切らないたるみ治療」ってどういう施術?
ここからは切らないたるみ治療について紹介します。切らないたるみ治療の施術内容や、メリット・デメリットを見ていきましょう。
■切らないたるみ治療とは?
切らないたるみ治療とは、切開をせずに行うたるみ治療のことを言います。ハイフや糸リフト、ボトックス注射、ヒアルロン酸注射などがあります。
ハイフは高密度焦点式超音波のこと。超音波を照射してコラーゲンなどの生成を促し、リフトアップを目指します。糸リフトは、特殊な糸を皮膚組織に挿入してたるみを引き上げる施術です。
ボトックス注射に使われるボツリヌストキシンは、ボツリヌス菌から抽出したたんぱく質の一種で、表情筋の動きを弱める効果が期待できます。ボトックス注射をすることで、表情ジワなどを目立たなくできるでしょう。
ヒアルロン酸注射は、ヒアルロン酸を顔に注入してボリュームアップさせることで、たるみに起因するほうれい線やシワを目立たなくする施術のことです。
■切らないたるみ治療のメリット・デメリット
切らないたるみ治療の方法はいくつもありますが、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
H4:・メリット
切らないたるみ治療のメリットは以下のとおりです。
- 傷が残りにくい
- ダウンタイムが短いケースが多い
- 切るたるみ治療と比べると施術時間が短い傾向にある
- 切るたるみ治療よりも料金が低い傾向にある
切らないたるみ治療では超音波を照射したり注射したりという施術のため、傷が残りにくくダウンタイムの期間が短い傾向にあります。また施術時間も切るたるみ治療より短いでしょう。料金の面においても施術の工程が少ない分、抑えられています。
デメリット
デメリットは以下のとおりです。
- 持続期間が切るタイプよりも短い傾向にある
- 効果を実感しにくいケースがある
切らないリフトアップについても半永久的な施術ではありません。また、切るたるみ治療と比べると持続期間が短い傾向にあります。人によっては効果を実感しにくいケースも。施術の結果が物足りないために、「切るたるみ治療に踏み切った」という方もいるようです。
4.切るたるみ治療と切らないたるみ治療の違い
最後に、切るたるみ治療と切らないたるみ治療の違いについてまとめました。切るたるみ治療と切らないたるみ治療で迷ったときに参考にしてみてください。
■切るたるみ治療と切らないたるみ治療を比較してみよう
切るたるみ治療と切らないたるみ治療をまとめた表は以下のとおりです。
切るたるみ治療 | 切らないたるみ治療 | |
施術の違い | 切開して剥離、縫合の工程がある | 超音波の照射や注射による施術 |
費用 | 約25万円~200万円 | 約2万円~ |
ダウンタイム | 2~3週間程度 | 1日~2週間程度 |
持続期間 | 5~10年程度 | 半年~3年程度(施術による) |
切るたるみ治療では切開・剥離・縫合の施術があるため、全身麻酔や局所麻酔などが必ず必要になります。また施術工程が多いことから、切らないたるみ治療と比べると施術時間が長いです。
施術では皮膚の下の筋膜などにふれるため、ダウンタイムも長くなります。一方で持続期間が長いことから、強いたるみに悩んでいる方や長期間効果を維持したい方におすすめです。
■切るタイプと切らないタイプを併用するのもあり!
注入タイプのたるみ治療は、一部のしぼみやくぼみ改善に効果が期待できるものの、顔全体の改善には向かないこともあります。そういった場合は、切るたるみ治療と併用することで相乗効果が期待できるケースも。
自分のケースではどのタイプが適しているのか、またどんな施術と併用すると良いのかについては医師と相談して決定しましょう。
■まとめ
顔のたるみが気になっているものの、検索時にフェイスリフト失敗写真などを見たために、施術に踏み切れない方もいらっしゃるかもしれません。顔のたるみ治療には、切るタイプと切らないタイプがあり、メリット・デメリットも違います。どちらを選ぶかは、実績や技術があって信頼できる医師とじっくり話し合ってから決めると良いでしょう。
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