
鼻中隔延長の施術をした場合、10年後も美しい状態をキープできるのかどうか不安に思っている方もいるでしょう。せっかく美容医療によって理想的な鼻に整えたのに、元通りになったり何かトラブルが起こったりすれば、残念な気持ちになるものです。
そこで今回は、鼻中隔延長を行った際の10年後のリスクについて考えていきましょう。また、施術後、理想的な状態をできるだけ長くキープするための対策についても解説します。
1.鼻中隔延長とは?概要からチェック
まずは、鼻中隔延長の施術概要を解説していきましょう。
■鼻中隔延長とは
鼻中隔延長とは、2つある鼻の穴を仕切っている壁のような部分の鼻中隔を延長し、鼻先を長くしたり高さを出したりする施術です。
一般的に、自身の耳や鼻の軟骨を移植して好みの位置に鼻先を調整します。メスを使用し切開を伴うため、美容外科での施術が一般的です。
■鼻中隔延長のメリット
鼻中隔延長は、鼻先の長さや高さをプラスでき、幅広いデザインに対応できる点が大きなメリットです。そのため、鼻の低さや上向きの形にコンプレックスを感じている方などに向いています。
2.鼻中隔延長をした10年後のリスク

出典:photoAC
鼻中隔延長は軟骨を移植して鼻中隔を長くするため、基本的には長期的にその効果を得られる特徴があります。しかし、時間の経過とともにまれにトラブルが発生する可能性もあり「鼻中隔延長はしない方がいいのでは?」と思う方もいるでしょう。
そこで、鼻中隔延長の施術をしてから10年後に考えられるリスクについてチェックしていきます。どのようなリスクがあるのかを把握しておくことで、後悔のない選択ができるはずです。
■もとの鼻の形に戻ってしまう
鼻中隔延長の施術をした後、月日が経過するにつれて、もとの鼻の形に近づいていくというリスクが考えられます。これは、移植した軟骨が変形しやすい薄さであったことが主な原因。
また、年月が経過するにつれて移植した軟骨が体に吸収されることで、もとの状態に近づくこともあります。
もともと鼻先の皮膚が硬く厚い方や鼻中隔の軟骨が小さいといった方は、術後にもとの状態に戻るリスクが大きいと考えられていることを理解しておきましょう。
■移植した軟骨が浮き出てくる
年齢を重ねるとともに皮膚が薄くなると、鼻中隔延長の施術で移植した軟骨が表面に浮き出てくることがあります。すると、鼻中隔自体が目立ち、将来ゴツゴツとした見た目になるリスクもあるでしょう。
これは、必要以上に大きい軟骨を移植した場合に起こりやすいトラブルです。「せっかく整形するのだから……」と大きな変化を望んだ場合に起こりやすいため注意しましょう。また、もともと皮膚が薄い方は、移植した軟骨が浮き出やすいため要注意です。
■鼻中隔が曲がる
鼻中隔延長の施術をした後、鼻中隔が左右のどちらかに曲がり、アンバランスな鼻に見えるリスクも考えられます。これは、移植した軟骨が経年変化することで起こりうるトラブルです。
施術時にはまっすぐ加工していたとしても、5年後、10年後と月日が流れるうちに軟骨が変形する場合があります。とくに、変形しやすい耳介軟骨や肋軟骨を移植した場合などに起こりやすいことを理解しておきましょう。
また、移植した軟骨が曲がるのではなく、それを支える鼻中隔自体が曲がるリスクもあります。これは、軟骨を移植して鼻中隔を長くしたことで鼻の皮膚が引っ張られ、鼻の内部に圧力が加わるため起こると考えられます。
他にも、もともと曲がっている鼻中隔に鼻中隔延長を行った結果、移植した軟骨の負担となり、徐々に傾きが目立ってくることもあるのです。
3.鼻中隔延長をした10年後も美しくいたい!事前にできる対策とは

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鼻中隔延長の施術をした際、10年後も理想的な鼻を維持できるよう、前もってできる対策をご紹介します。どれもすぐに取り入れやすい対策法なのでトライしてみてください。
■将来を見据えたデザインを採用する
もとの状態に戻りづらく、鼻中隔に負担がかかり曲がってしまわないよう、経年変化を加味した無理のないデザインを採用することが大切です。具体的には、必要以上に大きすぎる軟骨を移植しない、長くしすぎないといったことが大切です。
また、皮膚が薄くなって移植した軟骨が目立たないよう、浮き出てきた際にも不自然になりにくい形状に軟骨を加工しておくのも重要なポイント。これらを踏まえて、医師に的確な施術をしてもらえるよう、デザインを決める段階から慎重に進めることが大切です。
鼻中隔延長の施術を受ける際には将来を見据えたデザインを採用することで、長期にわたって理想的な鼻をキープできるほか、修正地獄を免れることができるでしょう。
■自身の鼻に適した施術なのか確認する
鼻中隔延長の施術には、向き不向きがあります。具体的には、鼻の皮膚があまり薄くない、鼻中隔がもともと曲がっていない方に向いている施術です。この場合、経年によって移植した軟骨が目立ちにくい、鼻が曲がりにくいといったことが考えられます。
また、もともと鼻中隔の軟骨が小さい方の場合、将来的に移植した箇所が目立ちやすくなる可能性があるため不向きといえます。
施術前に医師に自身の鼻の状態をしっかりとチェックしてもらい、向き不向きを判断してもらいましょう。
鼻中隔延長の施術が自身にマッチしていない場合には、耳介軟骨移植や鼻尖形成など他の施術を検討してみてください。そうすることで10年後も理想の状態をキープしやすくなるでしょう。
■実績のある信頼できるクリニックを選ぶ
鼻中隔延長の施術を検討している場合、実績があるクリニックや評判の良いクリニックなどを選ぶことも大切なポイントです。
医師の技量やセンスによって、仕上がりが左右されることがあるため、自身の希望にそってくれるクリニックを探し、後悔のない施術を目指しましょう。
ホームページやSNSなどをチェックしてこれまでの実績や口コミ、知恵袋などをチェックしてみてください。また、自身の印象を大きく左右する施術であるため、信頼のおけるクリニックや医師を選ぶことも大切です。
ちょっとした不安や疑問を解消して施術できるよう、話しやすい雰囲気があるかどうかもチェックしましょう。複数のクリニックでカウンセリングを受けるなどして、自身に合うクリニックを選んでみてください。
4.鼻中隔延長の10年後、再手術は可能?

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鼻中隔延長の施術をしてから10年経過したとき、理想の鼻からかけ離れてしまっている場合には再手術をしたいと考える方もいるでしょう。しかし、10年という長い年月が経過したことで癒着が強い場合もあり、再手術の難易度は高い傾向にあります。
クリニックによっては再手術に対応しているところもあります。ただし、完全にもとの状態に戻すのは難しいということを十分に理解しておく必要があるでしょう。
まとめ
鼻中隔延長は、基本的に1度の施術で満足する方がほとんどですが、10年後などある程度月日が流れると、鼻中隔が曲がったり、移植した軟骨が目立ったりといったリスクが考えられます。
こういったリスクが発生する可能性を少しでも軽減するため、将来を見据えたデザインを採用しましょう。また、鼻中隔延長の施術が自身の鼻にマッチしているかどうかも大切なチェックポイントです。
的確なアドバイスと個々にマッチした施術を提供してもらうため、信頼できるクリニック選ぶことも覚えておきましょう。
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【治療の内容】鼻中隔延長
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】1回¥550,000~¥1,000,000程度
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、痛み、鼻中隔が曲がる、左右非対称、鼻先が硬くなるなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】耳介軟骨移植術
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】¥220,000~¥450,000程度
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、血腫、感染、軟骨のずれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】鼻尖形成術
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】¥300,000~¥600,000程度
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、痛み、発熱など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。