
鼻中隔延長で修正地獄に陥るのはどのような人なのでしょうか?鼻中隔延長とは、鼻先を細くしたり高くしたりする整形手術のこと。しかし、術後の仕上がりに満足できず修正を繰り返してしまう方も少なくありません。
そこで今回は、鼻中隔延長で失敗しないためのポイントをご紹介します。「失敗した」と感じる症例の特徴も詳しくお伝えしますので、鼻中隔延長を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.鼻中隔延長とは
「鼻中隔延長」とは、鼻中隔の先端に自身の軟骨を移植することで、鼻先を細く整えたり角度を調整したりする鼻の整形手術です。比較的短いダウンタイムで、鼻を理想の形に近づけられるため、多くの方から支持されています。
鼻先が整うことで顔に大きな変化をもたらす一方で、仕上がりに満足できず「失敗した」と後悔を感じる方も少なくないようです。
2.鼻中隔延長の修正地獄に注意!失敗例を紹介

出典:photoAC
団子鼻や豚鼻など鼻の悩みを解消に導いてくれる鼻中隔延長術ですが、仕上がりイメージの相違により修正地獄に陥ってしまう方も多いようです。ここからは、鼻中隔延長の失敗例を3つご紹介していきます。
■左右のバランスに違和感が生まれた
人間の顔のパーツには多少の左右差があり、小鼻の形や鼻の穴の大きさなども例外ではありません。こうした顔の左右差が、鼻中隔延長の手術を受けることによって、より強調されてしまうこともあるのです。
理由はさまざまで、もともと鼻の穴の非対称度合いが強かったり、縫合のバランスが悪く術後徐々に変化が生じたりするケースもあります。
左右の違いを感じさせないようにするには、一人ひとりの鼻の形や骨格に配慮したデザインにする必要があるため、医師の技術力や経験が問われる美容整形といえるでしょう。
■傷痕が目立つ
鼻中隔延長の手術は主に、鼻の穴と鼻柱を切開する「オープン法」、鼻の穴の内側だけを切開する「クローズ法」の2通りです。オープン法はクローズ法に比べてデザインの自由度が高い一方、外側から見える部分を切開するため、傷痕が残ってしまう危険があります。
一般的に手術の傷痕は4~6ヶ月で徐々に目立たなくなりますが、縫合技術が洗練されていなかったり、術後にダウンタイムの注意事項を守らなかったりした場合などは傷痕が残ってしまうこともあるのです。
■鼻の動きが悪くなった
鼻は、大部分が軟骨によって支えられているパーツです。そのため、柔軟性に富んでおり鼻先を押し上げると豚鼻が作れるなど、ある程度動かすことができます。
しかし、鼻中隔延長では、軟骨を継ぎ足して固定するため、やわらかい部分が少なくなり鼻先が硬くなります。鼻をかむといった通常の生活に支障はありませんが、鼻先が硬くなることで鼻の動きが悪くなったと感じるケースもあるようです。
3.鼻中隔延長で修正地獄に陥るのはどんな人?

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鼻中隔延長で修正地獄に陥ってしまった方の症例をご紹介していきましょう。
■顔の印象が不自然になった
鼻中隔延長は、軟骨の挿入度合いによって一度の手術で大きな変化が望める整形手術です。しかし、鼻が高くなりすぎてしまったり、鼻先が尖りすぎてしまったりと以前に比べて変化が大きすぎると不自然な印象になってしまいます。
鼻は顔の中心にあるため、他のパーツとのバランスを見ながらデザインをしてもらうことが重要です。顔に違和感が生じてしまった場合や鼻の形に満足できない場合は、何度も整形を繰り返してしまう修正地獄に陥ってしまうこともあるでしょう。
■大きな変化がなかった
鼻中隔延長で移植する軟骨には、「鼻中隔軟骨」「耳介軟骨」「肋軟骨」などがあります。しかし、軟骨の種類によっては採取できる量に限界があるため、鼻中隔延長の手術を受けたとしても大きな変化が期待できない場合もあるのです。
とくに、日本人は鼻中隔軟骨のサイズが欧米人に比べて小さい傾向にあり、鼻中隔軟骨を用いての手術では劇的な変化が得られない可能性があります。
鼻中隔軟骨を使用する場合は、自身の採取量に対してどれほどの変化が見込めるのか確認しておくようにしましょう。
■元に戻ってしまった
鼻中隔延長には、前述したオープン法やクローズ法を用いる切開法と、鼻先から溶ける糸を挿入する「切らない鼻中隔延長」があります。切開をする鼻中隔延長では基本的に後戻りがありません。
しかし、切らない鼻中隔延長を選択した場合は、糸リフトの施術などで用いる医療用の糸を使用するため、約1年で体内に吸収され元に戻ってしまいます。
切開が不要といったメリットがある一方で、ゆくゆくは元の鼻に戻ってしまうことから何度も整形を繰り返してしまうのです。
■鼻中隔が曲がってしまった
鼻中隔延長の術後に、鼻中隔が曲がるケースがあります。左右の縫合バランスが悪かったり、無理な延長を行ったりといった原因が考えられ、手術後すぐに曲がることもあれば、数年経過してから症状が表れることもあります。
また、もともと鼻中隔が曲がっていた可能性も否定できません。このような場合、他の部位の軟骨を新たに移植するか、湾曲した鼻中隔を取り除くのが一般的であり、理想の鼻に近づけるために修正を繰り返す修正地獄に陥ってしまうのです。
4.鼻中隔延長10年後に後悔しないための4つのポイント

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■無理のないデザインにする
自然な仕上がりの鼻を目指すなら、顔のパーツとの調和を考慮したデザインにすることが大切です。「鼻は高いほうが良い」という思い込みから無理に高さを出してしまうと、顔のバランスが崩れて不自然な仕上がりになってしまうからです。
また、鼻の形状を大幅に変えるには、大きいサイズの軟骨を移植する必要があります。その場合、移植する軟骨と土台となる鼻中隔軟骨に強い力がかかり、鼻先が曲がってしまうこともあります。
鼻中隔延長術で後悔しないためには、5年後、10年後を見据えて無理のないデザインにするようにしましょう。
■鼻中隔延長術の特性を理解する
鼻中隔延長術は、経年変化によって鼻中隔が曲がったり、軟骨が浮き出たりすることが少なからず生じると念頭に置いておきましょう。こういった場合は、別の軟骨を採取して再手術する必要があることも予め知っておくことが大切です。
また、鼻中隔延長術での顔変化には個人差があり、必ずしも期待した効果が得られるわけではありません。手術を検討する場合は、鼻中隔延長の特性を理解し、自分にとって本当に必要なのかをじっくり検討した上で踏み切ってください。
■クリニック選びは慎重に
鼻中隔延長で満足のいく結果を得るには、クリニック選びが非常に重要です。鼻中隔延長の手術は鼻の構造を熟知しているだけでは不十分で、高い技術力も求められます。
美容外科を選定する際は、複数のクリニックのホームページをチェックし、症例写真や医師の経歴、実績などを詳しく確認しましょう。その上で、カウンセリングを受け、鼻中隔延長に精通した医師が在籍しているクリニックを選ぶと良いでしょう。
■事前カウンセリングは入念に
鼻は、数ミリ単位の変化でも大きく印象が変わってしまうパーツです。鼻中隔延長の失敗は、担当医との美的感覚の相違による部分もあり、理想のデザインが医師に伝わっていない場合に「失敗した」と感じやすくなります。
そのため、どのような鼻にしたいのか、事前にカウンセリングで分かりやすくイメージを伝えることが大切です。
鼻中隔延長の手術を受ける場合は、「自分の理想とする鼻」「自身の鼻に合わせた無理のないデザイン」の2つの観点から医師と話し合い、納得のいく方法やデザインを決めるようにしましょう。
まとめ
鼻中隔延長で失敗しないためのポイントや修正地獄に陥る方の特徴をご紹介しました。鼻中隔延長は、鼻を希望する形に近づけてくれる整形手術です。しかし、理想を追い求めるあまり、顔が不自然な印象になってしまうことも少なくありません。
手術を検討する際は、他のパーツとのバランスを考え、数年後も無理のないデザインにすることが大切です。鼻中隔延長の手術を受ける前に、今一度今回の記事を確認してみてくださいね。
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【治療の内容】鼻中隔延長
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】1回¥550,000~¥1,000,000程度
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、痛み、鼻中隔が曲がる、左右非対称、鼻先が硬くなるなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】糸リフト(スレッドリフト)
【治療期間および回数の目安】1~2回程度、治療後6ヶ月~1年程度で再治療可能 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1本 約 ¥50,000~¥100,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、浮腫み、引きつれ、異物感、部分的な皮膚の凹みなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
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-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
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