
鼻整形後は感染リスクが高まるという噂を耳にし、「いつまで注意すれば良いの」と不安に感じている方もいるかもしれません。実際には、他の施術と感染リスクはさほど変わらないといわれています。ただ、鼻整形の施術の種類や施術後の過ごし方によって感染リスクが高まることもあるため、注意しなければなりません。そこで今回は、鼻整形後の感染リスクはいつまでなのか、感染した場合はどういった兆候が見られるのかを紹介します。
1.鼻整形後の感染リスクはいつまで?原因は?

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鼻は顔の中心部にあり、人の印象を決めるとても重要な部分です。そのため、鼻整形を検討している方もいるでしょう。鼻整形の施術にはいろいろな方法があり、施術によってダウンタイムの症状や経過も違ってきます。
仕事や日常生活のことを考えると、鼻整形後の感染リスクがいつまで続くのか不安に感じている方もいるはずです。まずは、施術の種類や感染リスクが高まる期間などを見ていきましょう。
■鼻整形にはどんな施術があるの?
鼻整形の手術は大きく分類すると、切らないタイプと切開を伴うタイプに分けられます。切らないタイプの施術は、ヒアルロン酸注射など、注入によるものです。
切開を伴う手術には、プロテーゼと呼ばれるシリコン樹脂を鼻筋に挿入する方法や小鼻を切開して鼻翼を小さく見せる方法、鼻先の脂肪や軟骨を調整して鼻筋を通す鼻尖形成術などがあります。
切らないタイプの鼻整形のほうがダウンタイムは短い傾向にあるでしょう。施術によってダウンタイム時の症状は違いますが、主に腫れやむくみ、内出血、だるさ、頭痛などが考えられます。
■感染リスクはいつまで?
基本的には、どこの美容クリニックでも無菌環境で施術し、施術後には細菌感染予防のために抗生物質を処方することがあります。鼻整形は、他の施術と同じように感染を起こす可能性は低いでしょう。
ただ、感染リスクはゼロではないため、施術後の過ごし方には気をつけなければなりません。いつまで注意する必要があるのかというと、傷口が治癒していないダウンタイム中です。施術内容や個人差はありますが、術後1~2週間は感染リスクが高い状態が続きます。
■鼻整形後に起こる感染リスクの原因
人の皮膚や鼻の中には、いつも菌がいます。感染リスクの主な原因は、術後の傷口に菌が入り込んで炎症を起こすことです。
また、血流も影響しており、鼻のプロテーゼや糸などの人工物を用いた施術のほうが、ダウンタイム時に感染を起こしやすい傾向にあります。血流があれば血液内の細胞が細菌を倒してくれますが、人工物には血流がないため、細菌が付着すると菌が繁殖する可能性も。
美容クリニックなどでは、無菌状態での施術や抗生物質の処方などに配慮し感染リスクに備えた対応をします。過度に恐れる必要はないでしょう。
2.これは感染の兆候?医師に相談するタイミング

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鼻整形後の感染リスクを過度に恐れる必要はないとはいえ、万一のことを考えると不安がよぎる方もいるはず。ここでは、感染の兆候や医師に相談するタイミングについて見ていきましょう。
■感染した可能性が高い症状とは?
鼻整形後に起こる感染の兆候には、以下のような症状があります。
- 痛み
- 腫れ
- 赤み
- 発熱
- 膿
ダウンタイムの症状と似ているため、専門家でないと見極めが難しいケースもあります。鼻整形後に傷口が異常に痛い・腫れる・炎症を起こすなどの症状があれば、速やかに医師に相談しましょう。
■医師に相談するタイミング
あまり痛みが強く出ていない場合だと、「このくらいなら相談しなくても大丈夫」と自己判断して感染の兆候を見過ごし、皮膚が引きつったり再手術が必要になったりすることがあります。どんなに小さな兆候であっても、不安なことがあれば遠慮せず医師に相談するようにしましょう。
3.どうすれば鼻整形後の感染リスクを軽減できる?

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鼻整形後の感染リスクも他の施術と同じくらいとはいえ、万一に備えてできる限りの対策をしておきたいものです。どういった点に気をつけてダウンタイムを過ごすと良いのか、ポイントを紹介します。
■正しい生活習慣を意識する
前述したように、感染の原因は傷口に菌が繁殖することです。また血流悪化が感染リスクを高めます。つまり、血流悪化を招かないようにすることが大切です。例えば喫煙は、血管を収縮させて血流を悪化させる可能性があります。
血流のことを考えると、飲酒や刺激の強い香辛料を含む食事は「良いのでは」と判断する方もいるでしょう。たしかに、飲酒や刺激の強い香辛料を含む食事によって血流は増加しますが、炎症を起こしたり、免疫力を低下させたりする可能性があります。
いずれも傷口を悪化させかねないため、ダウンタイム中は避けるべきでしょう。基本的には、栄養バランスのとれた食事をとって睡眠時間を確保し、体力回復に努めるようにしましょう。
■適切なスキンケアや傷口のケアを行う
菌の繁殖を防ぐには、皮膚を清潔に保つことが大切です。しかし、過度に洗顔したりお風呂に浸かったりするのは控えたほうが良いでしょう。
ゴシゴシ洗顔すると、傷口に負担がかかり出血や傷口が広がる恐れがあります。また入浴によって血流が増加し、炎症や出血を起こすケースもあるかもしれません。
術後1週間程度は傷口周辺のメイクを控えて傷口を清潔に保ちましょう。ケアする際は、やさしくケアすることを心がけてください。
■口呼吸にならないよう注意する
術後は鼻が敏感になって痛みを感じやすくなります。そのため自然と口呼吸になり、口腔内が乾燥しやすくなることがあります。口腔内が乾燥すると、喉に炎症が起きて細菌が増殖するリスクにつながるかもしれません。
意識的に水分をとり、加湿器を使用するなど乾燥を防ぎましょう。喉の炎症を防ぐために、喉に直接塗るスプレーを使うのも有効です。
■むやみに傷口に触れない
術後は、傷口周辺に違和感やかゆみが生じ、気になって傷口や鼻を触ってしまうことがあります。しかし、傷口や鼻を触ると、傷口が悪化したり感染リスクが高まったりすることも。できるだけ触れないようにし、どうしてもかゆい場合は、患部を冷やしましょう。
患部を冷やす場合は、長時間冷やすのではなく1回当たり15分程度を目安にし、保冷剤はタオルで包んで使用しましょう。
■医師のアフターケアを受ける
一般的に美容クリニックでは、鼻整形後の経過確認のために定期的な受診を指示します。診察では回復の状態や異常がないかを確認するため、万一何かあれば早期に対応可能です。術後の定期的な診察は、忘れずに行きましょう。
また、施術によっては抗生物質など内服薬を処方されることがあります。処方薬は自身の判断で使用を中止することなく、医師の指示どおり服用しましょう。服薬によって体調の変化を感じた場合は、医師に相談すると良いでしょう。
まとめ
鼻は空気の通り道のため、細菌や花粉などが入ってきやすい部位です。そのため、鼻整形は他の施術と比べると、術後の感染リスクが高いと感じる方もいるでしょう。しかし、鼻整形による感染リスクは他の施術とほとんど変わりませんが、ダウンタイム中の過ごし方によっては感染リスクが高まることがあります。鼻整形後は安静にし、医師のアフターケアを受けるようにしましょう。また、違和感があれば速やかに医師に相談するのがおすすめです。
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【治療の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
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【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
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【リスク・副作用等】腫れ、内出血、痛み、発熱など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
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【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】¥180,000~¥400,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、赤み、内出血、痛み、左右非対称など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。