「痩せたのに老け見え?」急激な減量後に目立つ皮たるみとフェイスリフトの選択肢

「痩せたのに老け見え?」急激な減量後に目立つ皮たるみとフェイスリフトの選択肢

顔や首のたるみは、加齢だけでなく急激な減量や脂肪吸引後にも目立ちやすくなります。短期間で体重が落ちると皮膚の弾力が追いつかず、余った皮膚が残ってしまうのです。

こうした変化は、スキンケアや機器によるたるみ治療だけでは改善が難しいケースもあります。

そこで注目されるのがフェイスリフトです。今回は、痩せた後や脂肪吸引後の皮膚のたるみに焦点を当て、どのようなケースで効果が期待できるのか、また適切な術式や医師選びのポイントについて解説します。

【初回編】痩せて余った皮、どうする?

首 皮たるみ 「痩せたのに老け見え?」急激な減量後に目立つ皮たるみとフェイスリフトの選択肢|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)体重が落ちたあと、「顔がやつれて見える」「首まわりの皮が余る」といった悩みを抱える人が増えています。

特に急激に体重が落ちたあとにたるみが気になりやすいのが特徴です。

ここでは、体重変化の肌への影響と、改善策としてのフェイスリフトについて解説します。

■急激な体重変化が皮膚に与える影響

余分な皮下脂肪を減らす脂肪吸引や、肥満症・糖尿病の新たな治療選択肢として注目されているマンジャロなどの GLP-1受容体作動薬。こうした方法で体重が急激に減少すると、皮膚に影響が及ぶことがあります。

皮膚はある程度の体型変化には順応できますが、短期間で大幅に体重が落ちた場合、そのスピードに皮膚の弾力が追いつかず、たるみが発生しやすくなります。皮下脂肪で押し広げられていた皮膚が、脂肪が減った後も残ってしまうためです。

特に40代以降は、加齢によりコラーゲン量が減少する傾向があり、皮膚の回復力が低下し、顔や首まわりに余った皮膚が目立ちやすくなる傾向があります。

■フェイスリフトがたるみに適している理由

急激な体重減少で皮膚が余ってしまった場合、スキンケアや機器を使用したたるみ治療だけで解決するのは難しいのが現状です。ハイフや糸リフトで皮膚を引き締める方法はありますが、余剰な皮膚そのものを取り除くことはできません。

フェイスリフトは、余った皮膚を切除し、さらに筋膜(SMAS層)まで引き上げることで、輪郭を整える施術です。皮膚をただ引っ張るのではなく深い層まで調整するため、仕上がりが自然で長持ちしやすいのが特長。

特に大幅な体重減少で皮膚の余りが顕著なケースでは、フェイスリフトが有効な選択肢となります。

■フェイスリフトはどう選ぶ?術式の考え方

フェイスリフトにはいくつかの術式があり、それぞれ特徴や適応範囲が異なります。軽度なたるみにはプリザベーションフェイスリフト、広範囲の余り皮にはディーププレーンフェイスリフトが有効ですが、手術の範囲が広がるほど腫れやダウンタイム、合併症リスクも大きくなる点に注意が必要です。

フェイスリフトは顔のたるみを改善に導く1つの手段ですが、どの術式を選び、どこまで行うかによって結果は大きく変わります。自分の状態に合った方法を選ぶことが、納得できる仕上がりへの近道です。

【2回目】層を剥がしすぎのリスクと限界

顔 「痩せたのに老け見え?」急激な減量後に目立つ皮たるみとフェイスリフトの選択肢|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)ここからは皮膚の層を剥がしすぎることのリスクについて解説していきます。

■皮膚を剥がす従来型フェイスリフトのリスク

従来型フェイスリフトでは、皮膚を広く剥がして引き上げる方法が一般的でした。しかし、皮膚下には血管や神経が通っており、深く剥がすことでこれらが傷つくリスクがあります。血流が悪くなると皮膚の老化や修復力の低下につながり、術後に思わぬトラブルが起きやすくなります。

さらに、一度皮膚を剥がし真皮下血管網などの皮下組織にダメージが及ぶと、10年後、20年後の肌の質感に影響することもあります。実際、SNS上でも「術後20年経ってから皮膚の質感が変わった」などの症例が話題になることがあります。

■現在主に行われているのは、剝がしすぎないフェイスリフト

こうしたリスクを踏まえ、最近ではディーププレーンフェイスリフトやプリザベーションフェイスリフトといった新しい術式が注目されています。いずれもなるべく皮膚を剥がさず、ダメージを最小限に抑えつつ、効果的にリフトアップすることが目的です。

ディーププレーンフェイスリフト

  • 皮膚の浅い層ではなく、SMAS層よりさらに深い部分を剥離して引き上げる方法。
  • 土台からリフトアップできるため長期的な効果が得られやすく、大きなたるみにも対応可能。
  • ただし剥離範囲が広いため、腫れや内出血、神経損傷のリスクはゼロではない。

プリザベーションフェイスリフト

  • 皮膚の剥離を最小限に抑え、余った皮膚を処理しつつ土台の張りを活かす
  • 血管や神経へのダメージが少なく、仕上がりが自然で回復も早い。
  • 対応できるのは軽度〜中等度のたるみに限られる。

どちらの術式にもメリットと制限があるため、皮膚や骨の状態、年齢に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。

■失敗症例から学ぶ、フェイスリフトで後悔しないための注意点

SNSで話題になる失敗症例には、皮膚を過剰に剥がしたり、術後ケアが不十分だったりするケースが多く見られます。フェイスリフトは効果が高い一方で、術式や医師選びを誤るとリスクが伴う施術であることを忘れてはいけません。

解剖学に精通し複数の術式を理解したうえで、患者の状態に合わせて最適な方法を提案できる医師を選ぶことが、失敗を防ぐ鍵になります。症例写真やカウンセリングでの対応などを材料に、リスクを避けるための判断を行いましょう。

フェイスリフトで取り戻す自然なフェイスライン

女性 横顔 「痩せたのに老け見え?」急激な減量後に目立つ皮たるみとフェイスリフトの選択肢|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)痩せて理想の体型を手に入れたのに、「顔が老けて見える」「首の皮が余る」と悩む人は少なくありません。こうした皮たるみに対して、フェイスリフトは有効な選択肢のひとつです。

安心して施術を受けるには、信頼できる医師を見極めることが不可欠ですが、それ以上に大切なのは「自分に合った方法を選んで取り入れる」姿勢。

痩せたのに「老け見え」と感じるのは珍しいことではありません。

大切なのは、自分に合った方法を冷静に見極めること。正しい選択ができれば、その努力をポジティブな変化へとつなげていけます。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】フェイスリフト(SMASフェイスリフト)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】約¥500,000~1,500,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、むくみ、内出血、血腫、色素沈着、瘢痕、ケロイドなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】脂肪吸引
【治療期間および回数の目安】部位・範囲・脂肪量によって、安全上2~3回に分けて施術を行う場合あり。詳細は各クリニックへご確認ください。
【費用相場】1回約¥200,000~¥500,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】痛み、浮腫み、内出血、色素沈着など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】GIP/GLP-1受動態作動薬:チルゼパチド
【治療期間および回数の目安】数か月~※状態によって異なります。
【費用相場】1ヶ月あたり¥24,000~¥140,000※容量やクリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】吐き気、下痢、便秘などの消化器症状、食欲不振、倦怠感、まれに低血糖
【医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品は、日本イーライリリー株式会社から各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-マンジャロは、日本イーライリリー株式会社が厚生労働省より「2型糖尿病」を効能・効果として、日本における製造販売承認を取得しています。
-リベルサスは、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を取得しています。
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【施術の内容】医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【施術期間および回数の目安】治療後6ヶ月以降から再照射可能 ※状態によって異なります。
【費用相場】全顔1回約¥50,000~¥100,000 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険外適用)です。
【リスク・副作用等】痛み、赤み、熱傷、腫れ、浮腫みなど
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。

【施術の内容】糸リフト(スレッドリフト)
【施術期間および回数の目安】1回毎 ※状態によって異なります。
【費用相場】1本 約 ¥50,000~¥100,000 程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、浮腫み、引きつれ、異物感、部分的な皮膚の凹みなど
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。