シミ取りレーザーの10年後に肌はどうなる?再発の可能性や対策方法を解説

シミ取りレーザーの10年後に肌はどうなる?再発の可能性や対策方法を解説

シミ取りレーザーの10年後に、肌はどのような状態になっているのでしょうか?シミ取りレーザーはシミ取りの代表的な治療として認知されており、一般的にその効果には大きな期待が寄せられています。しかし、中には治療後数年でシミが再発したという事例も。こちらの記事では、シミの再発リスクや対策方法について詳しく紹介します。施術を受けてから10年後も健やかな状態の肌を維持したい方は、ぜひ目を通してみてください。

1.シミ取りレーザーとは

出典:photoAC

シミ取りレーザーとは、シミが気になる部位にレーザー光線を当て、肌を自然な色味に整える施術のこと。メラニン色素の生成が原因でできているシミを薄くする効果が期待でき、シミ取りの代表的な治療として認知されています。シミ取りレーザーでシミが目立たなくなるのは、レーザー光線の波長に秘密があります。

■シミ取りレーザーの仕組み

そもそもレーザーとは、特定の種類の光を増幅し、放つ装置のこと。光にはいくつもの波長があり、それぞれで反応する色素は異なります。シミ取りレーザーでは、黒い色に反応する単一の波長のレーザーを使用。ピンポイントでシミの原因となるメラニン色素を破壊します。バラバラになったメラニン色素は老廃物と見なされるため、ターンオーバーによって肌表面へと押し上げられ、やがてかさぶたに。かさぶたが剥がれ落ちると、そこにはピンク色をした新しい皮膚が現れます。これが、シミ取りレーザーでシミが薄くなる仕組みです。

フォトフェイシャルもシミ取り治療の一種ですが、シミ取りレーザーとは使用している光の種類が異なります。フォトフェイシャルはさまざまな波長の光を持ち合わせており、複数の色素を狙えるのが特徴。シミのほかに赤ら顔やくすみなど広い範囲の肌トラブルに対応できます。

■シミができる原因

一般的にシミとは、メラニン色素が皮膚に沈着したもの。“メラニン色素=シミ”というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、本来メラニン色素は紫外線のダメージから肌を守るために働く物質です。健康な肌の場合では、生成と排出のバランスが保たれるので、役目を終えたメラニン色素がターンオーバーに合わせて古い角質とともに排出されます。そのため紫外線を浴びたとしても、すぐにシミが肌表面に現れるわけではありません。
しかし、ターンオーバーのサイクルが乱れていたり紫外線を大量に浴びたりすると、メラニン色素の排出が停滞しやすい状態に。結果としてメラニン色素が肌に沈着し、シミになるというわけです。

■シミ取りレーザーが適応となるシミの種類

肌に表面化した黒い色素をシミと呼んでいますが、シミにはいくつかの種類があります。シミ取りレーザーで効果が見られるシミは大きく分けて4つです。

老人性色素斑

老人性色素斑とは、いわゆる一般的なシミのこと。メラニン色素がうまく排出されずに皮膚に蓄積された状態です。大きさや色味はまちまちですが、頬を中心に手の甲や背中など全身にできる可能性があります。

そばかす

鼻や頬にかけてできる小さなシミの集合体。遺伝的な要因との関係性も指摘されていますが、紫外線によるダメージが増悪因子となります。

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

頬や鼻、こめかみなどに現れるシミ。左右対称に見られることが多く、真皮という皮膚の深いところにできるのが特徴です。原因は明らかではありませんが、一般的に20歳前後から目立ちやすくなります。

肝斑

淡い色味で輪郭は不明瞭ですが、多くは両頬を中心として左右対称に現れるのが特徴です。肝斑の主な原因は、メイクやスキンケアによる肌への刺激とされています。肝斑に特化したレーザー治療でアプローチが可能です。

■シミ取りレーザーができない・しないほうがいい人の特徴

以下の項目に該当する方は、シミ取りレーザーを受けられない可能性があります。

  • 妊娠中や妊娠の可能性がある方、または授乳中
  • 膠原病や糖尿病、悪性腫瘍など特定の疾患がある、またはその疑いがある
  • 治療1ヶ月前後の時点で強い日焼けがある
  • 日光過敏症を発症している、もしくは光感受性が高い
  • 金属剤の使用歴がある
  • その他医師が施術を不適当と認めた方

2.シミ取りレーザーを受けた10年後の肌はどうなる?

出典:photoAC

シミ取りレーザー後の状態をできるだけ長くキープしたいと思うのは自然なこと。しかし、10年後も治療効果が続くかどうかは、条件によって異なります。ここでは、シミ取りレーザーの治療経過や10年後の再発リスクについて詳しく見ていきましょう。

■シミ取りレーザーの治療経過

一般的にシミ取りレーザーによる効果が現れるのは、治療後3~6ヶ月が経過してからと言われています。下表は、具体的な治療経過をまとめたものです。

治療後の日数 症状や経過
~3日間 紅潮やヒリヒリとした痛みが出現しやすく、軽度の火傷を負ったような状態。症状によっては、テープによる保護や軟膏の塗布で様子を見ることがある。
3~7日間 徐々にかさぶたが形成される。
1~2週間 かさぶたの下にピンク色の新しい皮膚が形成され始める。かさぶたは自然に剥がれていく。
2~4週間 赤みや炎症後色素沈着などがピークとなる時期。炎症後色素沈着とは、徐々に薄くなっていたシミの色味が戻ってきたように見えること。ただし、以前からあったシミとは異なり、照射によるダメージで新たに生じたものである可能性が高い。
1~3ヶ月後 赤みや炎症後色素沈着が徐々に薄くなる時期。
3~6ヶ月後 赤みや炎症後色素沈着が落ち着き、シミが目立ちにくくなる時期。

シミ取りレーザーから6ヶ月が経つ頃にはシミの多くが目立たなくなる傾向に。ただし、症状や経過には個人差があります。中には赤みや炎症後の色素沈着が残っていたり、レーザーの照射部位に薄い肝斑が潜んでいたりするケースも。半年が経過しても満足のいく結果が得られなかった場合には追加の治療が検討されることもあるため、施術を受けたクリニックに相談するのが望ましいでしょう。

■シミ取りレーザーを受けてから10年後の再発リスク

シミ取りレーザーの治療効果は、永久に続くことが保証されているわけではありません。シミの種類や原因にもよりますが、完全に取り切れていない場合・治療後に強い紫外線を浴びた場合には、症状がまた出てくる可能性も十分に考えられます。とくに、加齢や紫外線が原因となる老人性色素斑は再発しやすいシミです。シミの状態によっては、再びレーザー照射が必要になることもあります。

■シミ取りレーザーから10年後も効果を持続させるには

使用する機器や体質によって異なりますが、シミ取りレーザーは適切な間隔で施術を繰り返すことで効果を持続できる可能性があります。というのも、シミはメラニン色素の蓄積や加齢・紫外線による影響を受けながら、徐々に表面化するものだからです。治療を受けたとしても、シミの原因そのものを取り除けるわけではありません。また、シミを再発させないためには、メラニン色素を排出できる肌に整えていくような努力もいるでしょう。理想の状態をキープするには、医師や医療機関の指示に従いながら肌の状態に合わせてケアを続けることが大切です。

3.シミを増やさないためのアフターケア

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適切なアフターケアは、シミの再発防止に役立ちます。ここでは、治療後に取り入れたい3つのケア方法を紹介しましょう。

■紫外線対策を行う

かさぶたが剥がれたあとの皮膚はデリケート。紫外線によるダメージを受けやすい状態になっています。患部に紫外線が当たるとシミが再発する原因となるため、外出時はUVケアが欠かせません。治療後は日焼け止めを塗る、日傘や帽子を活用するなどで、普段以上に念入りな紫外線対策を心がけましょう。

■内服や塗り薬を使う

トラネキサム酸やヒドロキノン(ハイドロキノン)には、メラニンの生成を抑える効果が期待できます。シミの再発を防ぐには、レーザー治療と併用しながら内服薬や塗り薬を使うのも1つの方法です。気になる方は、主治医に相談してみると良いでしょう。

■皮膚に余計な刺激を与えない

シミ取りレーザー後は、肌への摩擦に注意が必要です。皮膚に加わる刺激が色素沈着を引き起こす原因となります。洗顔などのスキンケアやメイクの際には、肌を労わるように優しく触れましょう。

■まとめ

メラニン色素を破壊し、体外へと排出させることでシミを目立たなくさせるシミ取りレーザー。シミやそばかす、肝斑治療に有用とされていますが、10年後も効果が続くことが保証されているわけではありません。理想的な肌の状態を長くキープするには、適切な間隔で治療を継続したり正しいアフターケアを取り入れたりすることがポイントです。シミ取りレーザーで後悔しないためには、信頼できる医師に相談し、疑問点や不安なことを解消したうえで治療に臨みましょう。

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