
「顎下たるみが気になる……」と悩む方の中には、自宅でできるセルフケアやご自身に合った美容医療が気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、顎下たるみの原因や二重あごとの違いを詳しく解説。
また、セルフケアの具体的な方法や悩みにアプローチできる美容医療もご紹介します。顎下たるみに悩んでいる方は最後までチェックしてみてください。
顎下たるみの原因とは

出典:photoAC
初めに、顎の下のたるみが生じる原因について詳しくお伝えします。
■加齢
顎下のたるみの原因の1つが加齢です。人間の顔には、頬から顎にかけて脂肪層があり、それを支えているのが表情筋です。
年齢を重ねると、表情筋をはじめとするさまざまな筋肉が衰え、徐々に脂肪層を支えきれなくなります。その結果、顎下のたるみを引き起こしてしまうのです。
■舌の筋力低下
顎下のたるみには、舌の筋肉も関係しています。舌の筋肉が正常な場合、口を閉じた状態だと舌は上顎に接します。
しかし、顎舌骨筋(がくぜっこつきん)の力が弱まると舌を支えられなくなり、徐々に上顎から離れてしまうことも。
顎舌骨筋の衰えは年齢に関係なく生じる可能性があり、徐々に顎下をたるませる要因になります。
■猫背や巻き肩
猫背や巻き肩の方は姿勢が悪く、正しい姿勢をしている人に比べて顔が下を向いてしまいます。すると顎周辺が重力によって下がり、たるみにつながるのです。
また、首や肩に負担がかかると血流やリンパの流れも悪くなりむくみを発生させ、顎下にたるみが生じます。
■食いしばり
強い力で噛みしめる食いしばりも、顎下のたるみを引き起こす原因です。
食いしばりが強い人は、口を開けるのに必要な開口筋を動かす頻度が減り、徐々に筋力が低下します。開口筋が衰えることで、たるみが目立つ顎に近付いてしまうのです。
■むくみ
顔のむくみは一時的なものですが、顎下のたるみを引き起こす可能性があります。
顎に限らず顔のボリュームが増えることでフェイスラインがぼやけてしまい、たるみが目立ちます。
むくみの原因は水分・塩分の取りすぎや、運動不足、睡眠不足などです。生活習慣の見直しやマッサージでケアをすると良いでしょう。
■顔のゆがみ
顔のゆがみによって顎下のたるみが生じるケースもあります。
頬杖をつく、左右のどちらかのみで咀嚼するなどの癖によって顔がゆがむと、顎下のたるみの原因となることがあります。
フェイスラインが非対称である場合や、目の位置が左右で異なる場合など、左右差がある場合は顔がゆがんでいる可能性も視野に入れましょう。
顎下たるみと二重あごの違いとは?
顎下のたるみと似ている悩みの1つが二重あごです。
そもそも、顎下のたるみと二重あごは原因が異なります。そのため、同じアプローチ方法では効果が十分に得られない可能性があります。
以下の表に、それぞれの原因とアプローチ方法をまとめました。
顎下のたるみ | 二重あご | |
原因 | 加齢などの要因で筋力が低下し、皮膚や脂肪層を支えきれなくなることが主な原因 | 肥満によって脂肪が蓄積し、ボリュームが増加することが主な原因 |
アプローチの方法 | 皮膚を引き締める治療 (ハイフ、糸リフトなど) |
脂肪を減らす治療 (脂肪吸引、脂肪溶解注射など) |
顎下のたるみと二重あごが併発しているパターンも珍しくありません。顎下にボリュームが出る原因を見極め、治療法を考える必要があります。
たるみに加えて脂肪の蓄積が関与している場合は、顎の引き締めの前に脂肪吸引や脂肪溶解注射の施術が必要なケースがあるので、医師の判断を仰ぎましょう。
顎下たるみ対策に!すぐに実践できる4つのセルフケア

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ここからは、顎下のたるみに悩まないよう、対策ができるセルフケアをご紹介します。40代、50代と年齢を重ねても顎のたるみに悩みたくない方は、ぜひ試してみてください。
なお、トレーニングがきついと感じる場合や痛みが生じる場合はすぐに中止し、無理のない範囲から少しずつ試してみましょう。
■顎下たるみ対策1|マスクをする際は口角を上げる
口角を上げるだけでも、顎の下のたるみ対策になります。マスクをしていれば、外出先でも人目を気にせずにできるので、気付かれずにトレーニングが可能です。
表情筋の1つである笑筋(えみきん)が鍛えられ、顎下のたるみ対策になります。通勤中など、手軽に筋トレを取り入れたい方におすすめの方法です。
■顎下たるみ対策2|二腹筋のトレーニング
フェイスラインをシャープにしたい方は、二腹筋(にふくきん)のトレーニングを取り入れてみましょう。二腹筋を鍛えると舌を正しい位置でキープできるようになります。
まず背筋を伸ばしてゆっくりと天井を見上げます。
次に口を大きく開けて5秒キープ。この時、口角に力を入れるように意識してください。
その後、口を閉じて自然な体勢に戻します。この動きを3セット行います。
■顎下たるみ対策3|舌の筋トレ
舌の筋トレも、顎下のたるみ対策に有効です。
初めに口を閉じ、舌先を歯の外側に当て、歯全体をなめるように2秒で1周するペースで回します。
時計まわりに20周できたら、反時計まわりに20周回します。
20周することがきつい場合は、10周から始めて、慣れてきたら徐々に増やしていきましょう。
■顎下たるみ対策4|マッサージ
顎下のたるみの要因が顔のむくみの場合は、リンパマッサージがおすすめです。リンパを押し流すマッサージで、顎下のたるみが解消できる可能性があります。
まず、左手の人差し指と中指を顎下に当て、右耳に向かってさすり上げるようにリンパを流します。
右側を5回マッサージし、左右を入れ替えましょう。右手の人差し指と中指を使い、顎下から左耳に向かってマッサージをします。
顎下たるみにアプローチする美容医療5選

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セルフケアで対処できないほど顎のたるみがひどい場合は、美容医療で悩みを解消できるかもしれません。ここでは、顎下のたるみが気になる方に向いている治療をお伝えします。
■ネックリフト
ネックリフトは、耳の後ろから髪の生え際にかけて切開して、たるみを引き起こしている皮膚や筋肉を引き上げます。
高いリフトアップ効果が得られ、傷痕は髪で隠せるのが魅力です。ただし、ネックリフトは施術後1週間を目安に抜糸が必要です。
また、痛みや腫れが生じやすいというデメリットも。不安な点は施術前のカウンセリングで相談しておきましょう。
■糸リフト
糸リフトは、医療用の糸を皮下脂肪に挿入して皮膚や筋肉を持ち上げる施術です。
メスを使用しない施術のため傷痕が目立ちにくく、術後すぐに効果を実感できるメリットがあります。
加えて、糸による刺激が、コラーゲン・エラスチンといった肌にハリを与える成分の生成を促すのも魅力です。
切開する施術に比べてダウンタイムが短い特徴があるものの、効果が持続するのは半年~2年程度です。持続期間は使用する糸の種類によって差が生じます。
■ハイフ
ハイフは、皮膚を切開せずに顎下のたるみにアプローチできる施術です。
皮膚の土台であるSMAS層に効果的な高密度の超音波を肌に当てることで、引き締めやリフトアップが望めます。効果のピークは施術の1~2ヶ月後です。
効果の持続期間は6ヶ月程度が目安のため、定期的な施術が推奨されます。
稀に腫れや赤みが生じるというリスクがあります。
■エンブレイスRF
RF(ラジオ波)を皮膚の内側から当てて、顎下のたるみにアプローチできる施術です
。さまざまなハンドピースがあり、施術部位によって使い分けることで効果的なタイトニングが叶います。
エンブレイスRFは単体での使用も効果が望めますが、脂肪吸引や糸リフトとも組み合わせられるのが特徴です。
施術後は腫れが生じるため、1日(24時間)フェイスバンドを装着し続ける必要があります。
■脂肪吸引
顎下のたるみに脂肪の蓄積が関係している場合は、脂肪吸引でボリュームダウンが図れます。
脂肪吸引は脂肪細胞自体を取り除くため、効率よくシャープなフェイスラインに近付けるでしょう。
多くの場合で耳の後ろから脂肪吸引用のカニューレを差し込むため、傷痕が目立ちにくく、ダウンタイムが短いのもポイントです。
個人差はありますが、施術後数日~1週間は腫れる可能性があります。
まとめ
顎下のたるみは、加齢・舌の筋力低下・猫背や巻き肩・食いしばりなどのさまざまな要因によって引き起こされます。
原因が二重あごとは異なるため、アプローチの方法も変えないと施術の効果が十分発揮できません。
顎下のたるみ対策に筋トレやマッサージも可能ですが、解消しない場合は美容医療も検討してはいかがでしょうか。
美容医療で顎下のたるみを引き起こす根本にアプローチし、理想の自分を手に入れましょう。
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