GoogleのMEO対策【消費者アラート】“ニセモノ”の口コミを見つけるシステムができたって本当?

GoogleのMEO対策【消費者アラート】“ニセモノ”の口コミを見つけるシステムができたって本当?

美容クリニックのMEO対策において、Googleの口コミは集患に関わるとても重要な要素

一方で、美容医療を受けたい人にとってもクリニック選びの大事な指標の1つですよね。

しかし、アカウントさえあれば気軽に投稿できることから、不正の温床になりやすいという側面も。

こうした現状を受け、Googleが導入したのが「消費者アラート」という新機能です。

今回は、この消費者アラートについて詳しく解説。正しいMEO対策について一緒に考えていきましょう。

また、ユーザー視点における「正しい情報を判断するポイント」についてもまとめています。

口コミの“ニセモノ”をAIが判別?Google新機能「消費者アラート」とは

GoogleのMEO対策【消費者アラート】“ニセモノ”の口コミを見つけるシステムができたって本当?|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

出典:Google

Googleの地図検索でビジネスプロフィールを検索上位に表示させるための施策、いわゆるMEO(マップ検索エンジン最適化)対策を実施している美容クリニックは多いはず。

実際に新規来院する患者の中には、Google地図検索からたどり着いている方も多いのではないでしょうか。

ビジネスプロフィールにはクリニックの営業時間や住所などさまざまな情報が含まれますが、MEO対策においてとくに重要視されているのが一般ユーザーによる口コミ投稿

Googleは検索アルゴリズムを一切明かしていませんが、口コミでの評価が高く、投稿数も多いビジネスプロフィールが検索上位に表示されやすい傾向にあるようです。

しかし、それほど影響力があるということは、その分、不正利用のターゲットにされやすいということ。

Googleが24時間体制で口コミ投稿を監視しているのも、情報の有益性と信憑性を保つためです。

Googleは世界中で増え続ける口コミ投稿から不正行為をより正確に、効率良く検出するために、AIの活用を進めてきました。

2025年4月7日、新たに導入された「消費者アラート」も、不正な口コミ行為を行うビジネスプロフィールに対して警告を出すAI機能です。

■「消費者アラート」とはどんな機能?

消費者アラートとは、不正な口コミ行為を行っている店舗や企業、クリニックなどに対し、Googleが警告を出す仕組み

Googleマップで検索するユーザーは、この機能によって「このお店は不正な口コミを投稿している可能性があるので気をつけて!」といった注意喚起を受けとれるようになります。

不正な口コミとは、例えば……

  • 指定した口コミの内容で投稿してもらう
  • 金銭などのリターンを渡して口コミを書いてもらう
  • 自作自演で高評価の口コミを増やす
    など。

これらはGoogleのポリシー違反とみなされ、ペナルティが課されることがあります。

消費者アラートはアメリカ、イギリス、インドで先駆けてスタートし、現在は日本でも導入済み。

今後はAIを活用した不正摘発がますます進み、規制対象となる口コミも増えていくことでしょう。

■消費者アラートが導入された背景

Googleマップの検索機能は、いまや私たちの生活になくてはならないもの。

ビジネスプロフィールに記載されている情報や口コミは、多くの人にとって次の行動を決める判断材料となっています。

ただしこれは、Googleマップに掲載されている情報が“ある程度正しい”という前提のうえで成り立つこと。

そのためにもGoogleは、ここ数年にわたってAIによる情報監視に注力しています

実際に2024年には、AIによる不正検出によって、ポリシー違反に該当する口コミを世界中で2億4,000万件以上削除、またはブロックしたとのこと。

ただこの中には少なからず誤認も含まれているとされており、今後はよりAIの精度を上げていくことが求められています。

■消費者アラートのペナルティとは?

実際に「消費者アラート」によってポリシー違反とみなされると、どのようなペナルティが課される可能性があるのでしょうか。

Googleビジネスプロフィールのヘルプページには、以下のように定義されています。

※消費者アラートのバナーが表示された例

・バナー:不審なクチコミが削除されたことを知らせるバナーがビジネスのページに表示されます。
・クチコミ投稿の制限:一定期間、その場所に関するクチコミや評価を投稿できなくなります。
・クチコミの非表示:一定期間、そのビジネスへのクチコミが非表示になります。
(出典:消費者アラート - マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ

一度ペナルティを受けると、解除するには再審査請求が必要となり「ポリシーに違反していない理由」「制限を受けるべきではない理由」について説明を求められます。

この内容をもとにGoogleが審査することになりますが、潔白を証明するのはそう簡単ではなさそう。

何より、“過去に不正を働いた”という事実が拡散され、ブランドイメージが落ちてしまうことは避けられないでしょう。

美容クリニックのMEO対策|今後の展望と注意点

GoogleのMEO対策【消費者アラート】“ニセモノ”の口コミを見つけるシステムができたって本当?|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

ここからは美容クリニックのMEO対策について考えてみましょう。

■美容クリニックがMEO対策をすべき理由

美容クリニックにとって、MEO対策はとても重要な意味を持ちます。なぜなら、多くの人が「自宅や職場から通いやすい近場のクリニック」を検索する傾向にあるから。

Googleマップを利用するユーザーも多く、MEO対策に力を入れれば入れるほどそのエリアでの認知度が上がるようになります。

また、Googleマップの口コミはクリニックの信頼度に直結します。

自由診療をメインとする美容クリニックでは料金が高額になりやすいうえに、日本ではそれほど知られていない新技術や製剤を取り入れるところも少なくありません。

その分、「施術は受けたいけど、失敗しないか不安……」という人も多いため、口コミは安心感を得るための大事な要素になります。

ただ、その一方で美容クリニックの口コミの中には、虚偽の情報やPRであることをかくして宣伝する、いわゆる“ステマ”が含まれているのも事実。

2023年にステマを規制する法案が可決されたことでかなり減ってはいますが、引き続き注意が必要です。

▽2023年施行のステマ規制についてはこちらをチェック!

■ステマやサクラは絶対にNG!正当なMEO対策に必要なことは?

ステマやサクラのない正当なMEO対策を行うためには「Googleのポリシーに反することはしない」というのが前提条件。そのうえで、次のようなMEO対策を実践してみましょう。

  • ネガティブな口コミにはできるだけ早く返信する(誠実な説明やお詫びの言葉など)
  • ポジティブな口コミにも返信し、できるだけ感謝の言葉を伝える
  • 口コミ投稿用のQRコードやリンクを用意し、投稿までの手間を省く
  • クリニックの公式SNSで口コミ投稿を呼びかける

口コミへの丁寧な返信は、MEOの検索順に良い影響を与えるだけでなく、ユーザーからの好印象につながりやすくなりメリットも。

サクラやステマに頼らずに良い口コミを増やすには、日頃から患者との間に信頼関係を築き、好印象を持ってもらうことが大切です。

もう騙されない!ユーザー目線で“正しい情報”を見分ける秘訣

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消費者アラートが導入され、口コミへの規制もますます厳しくなっていますが、いつの時代もルールの隙間をかいくぐるような不正は存在するもの。

ユーザー側も引き続き、“本物の口コミ”を見抜けるように意識しておく必要がありそうです。

例えば、オープンしたばかりのクリニックで次のような条件に当てはまっていたら注意が必要。

近所に気になる美容クリニックがあるという方は、ぜひ意識してチェックしてみてください。

  • 短期間で口コミが不自然に増えている
  • 口コミ投稿者の多くが「過去の投稿を非表示」に設定している
  • 過去投稿を公開しているユーザーの口コミだけ低評価になっている

本来口コミはそう爆発的に増えるものではありません。

それにもかかわらず、高評価レビューが急激に増えている、そのうえ低評価と高評価が二極化している場合には疑ってみたほうが良さそう。

美容クリニックの口コミに限っては、「感情的な口調になっていない」「施術の流れや効果の持続性、ダウンタイムの経過など具体的に言及している」などが、判断材料になるかと思います。

Googleマップ検索の口コミだけを鵜呑みにせず、『HOT PEPPER Beauty』や『TRIBEAU』などの検索サイトをチェックしてみても良いでしょう。

ニセモノの口コミに振り回されることのないように、うまく付き合うように心がけてみてくださいね。

▽美容クリニックのフェイクレビューの見抜き方についてはこちらもチェック!

まとめ

Googleが新たに導入した「消費者アラート」は、AIを活用して不正レビューを検知する画期的な機能です。

しかし、そのアルゴリズムはまだ100%完成しているとは言えず、まだ改善の余地がありそう。

消費者アラートの監視対象となるクリニック側はもちろん、ユーザーの立場からも不正としてみなされないよう意識する、正しい情報を見抜くという姿勢が求められます。

Googleのビジネスプロフィールの仕組みは、たびたび改変を繰り返しているので、ぜひ今後の続報にも目を向けてみてくださいね。

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