日焼け後の薬はどう選ぶ?ヒリヒリ・赤みを抑えるケア方法

日焼け後の薬はどう選ぶ?ヒリヒリ・赤みを抑えるケア方法

日焼け後に薬で対処しようと思ったとき、悩んだ経験はありませんか?

誤った選択をしてしまうと「かえって症状が悪化してしまうのでは」と不安になる方がいるかもしれません。

今回は、日焼け後のケアについて、薬の成分に着目して解説します。

日焼けしやすい方や「日焼けに気を付けているけれど、いざというときの対処法を知りたい」という方は、参考にしてください。

日焼け後のヒリヒリはなぜ起こる?

鏡を見る女性 日焼け後の薬はどう選ぶ?ヒリヒリ・赤みを抑えるケア方法|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

出典:photoAC

「アウトドア活動の後、気付いたら肌がヒリヒリして日焼けしていた」といった経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

日焼けの基礎知識として、日焼けが起こる理由とアフターケアについて確認していきましょう。

■日焼けの種類

日焼けは、紫外線によって肌が軽いやけどをすることによって生じます。

日光皮膚炎という皮膚炎の一種ともいわれており、医学的には症状によってサンバーンとサンタンの2つに分けられます。

ヒリヒリや赤みが生じる「サンバーン」

紫外線を浴びてから数時間で起こる赤い日焼けを「サンバーン」といいます。

サンバーンは紫外線を浴び始めたときから炎症が始まり、早ければ4時間ほどで赤くなります。

8~24時間程度でピークを迎えた後、数日かけて治まっていくのが特徴。

ヒリヒリとした痛みは6~48時間程度がピークといわれています。

メラニンが作られる「サンタン」

サンバーンを経て肌が黒くなる日焼けが、「サンタン」です。

紫外線を浴びてから72時間以降にメラニンが生成され、メラニン色素が作られることで生じます。

本来、サンタンは次に紫外線を浴びるときに肌を守るための働きだといわれていますが、過剰にメラニンが作られると将来的に肌トラブルを招く可能性があります。

なお、日焼けがひどい場合は水ぶくれになることも。皮膚細胞が剥がれ落ち、皮がむける場合もあります。

■日焼けを放置しておくとどうなる?

肌が黒くなるサンタンの状態からメラニンが蓄積されていくと、シミにつながる恐れがあります。

紫外線によって皮膚のコラーゲンなどが壊され、肌のハリが失われてシワやたるみとなるケースも。

長年にわたって日焼けし続けることで、将来的な肌トラブルにもつながります。

シミやシワ、たるみだけでなく、乾燥や肌荒れ、肌の弾力性が失われるなどの症状が起こる可能性があります。これらの症状は「光老化」と呼ばれています。

■日焼け後のアフターケアは?

日焼けした後に黒くならない方法として、日焼け後のアフターケアが肝心です。

2つのポイントを押さえておきましょう。これらを実践することで、日焼けをしても早く治すことにつながります。

まずは冷やすのが鉄則

日焼けは肌がやけどした状態なので、まずは冷やしてほてりを落ち着かせるのが第一です。

冷やしたタオルや保冷剤などで冷やす、シャワーを浴びるなどの対策方法があります。

肌は炎症を起こしている状態なので、冷やす際も刺激になることは避けましょう。

タオルはこすらないようにする・保冷剤は直接肌に当てずにガーゼやタオルで包んでから使うなどの配慮が大切です。

シャワーを使う際も、水圧が強いと刺激になってしまうため、水の勢いを調整して使いましょう。

しっかりとした保湿が大切

日焼けした肌は水分が蒸発して乾燥しているため、保湿ケアを十分に行いましょう。

ヒリヒリとしている・痛みが出ている場合は肌が敏感な状態なので、刺激がマイルドなアイテムがおすすめです。

「低刺激高保湿」などとうたっているものが向いているでしょう。

保湿する際、刺激には十分注意しましょう。化粧水などをパッティングすることは控え、優しく肌にプレスするようになじませます。

日焼け後に薬を使うなら?成分をチェック

スキンケア・ジェル 日焼け後の薬はどう選ぶ?ヒリヒリ・赤みを抑えるケア方法|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

出典:photoAC ※画像はイメージです

日焼け後に赤みやヒリヒリとした症状が落ち着かず、薬で対処する場合は、次の成分が使われているものを検討してみましょう。

日焼けのアフターケアとして市販の塗り薬を選ぶ際、選び方に迷ったら参考にしてください。

■よく使われる天然成分

日焼け後のケアによく使われる天然成分を5つに分けて解説します。

トコフェロールと誘導体

ビタミンEの一種で、野菜や果物、種子に含まれています。酸化しやすい成分であるため誘導体が開発されており、トコフェロール誘導体として配合されることが多いです。

日焼け後に取り入れると、紫外線による肌ダメージをケアし、修復を促す効果が見込めるでしょう。

日焼けによる光老化を防いだり、肌の保水性をキープしたりといった効果も考えられます。

アロエベラ

古い歴史を持つ薬用植物で、アミノ酸やミネラル、ビタミンなどを多く含んでいます。

炎症を抑えたり保湿したりする働きを持つため、日焼け後のアフターケアに向いているといえるでしょう。皮膚の修復やコラーゲン生成促進、抗菌といった効果も見込まれます。

シア脂

シアーバターノキの種子油で、食用や化粧品などで幅広く用いられています。

肌から水分が蒸発するのを防ぎ、うるおいを保つ働きがあるため、ハンドクリームやボディクリームなどで愛用している方がいるかもしれません。

また、炎症を抑えるなど多くの働きを持ちます。紫外線による肌ダメージに対する効果も期待でき、将来的なシミやシワなどの肌トラブル予防にもなるでしょう。

カモミール

歴史の長い薬用ハーブで、日本ではカミツレとも呼ばれています。

炎症を抑える働きを持ち、化粧品だけでなく食品にも多く使われる植物です。

皮膚疾患の症状緩和、修復を促す、紫外線ダメージの肌のケア(メラニンの抑制)といった側面も持ち、日焼け後のアフターケアでも役立つでしょう。

ヒマワリ

日本では鑑賞用としてなじみの深い花ですが、種子や種子油などが薬用とされる場合も。

炎症を抑える、若々しさを保つといった働きに優れています。

中でも芽から抽出されるエキスが肌の紫外線ダメージや、肌を滑らかに導く効果が高いといわれています。

■こんな成分にも注目しよう

天然成分ではありませんが、ダメージケアに良いとされている合成・半合成成分を解説します。スキンケア用品を選ぶ際、成分表示欄で注目してみましょう。

パンテノール

高い保湿力を持ち、スキンケアアイテムだけでなくヘアケアアイテムなどにも用いられています。

水分を引き寄せて肌の保水力を高め、やわらかくなめらかな肌へ導きます。赤みや炎症を落ち着かせる、皮膚の修復を促す働きも。

肌のバリア機能を高めるので、紫外線の影響を受けにくい肌を目指すためにも役立ちます。

アセチルジペプチド-1セチルエステル

合成ペプチドの1つで、化粧品によく使われています。肌へのダメージを和らげ、シワや小ジワが生じにくくする働きを持ちます。

ヒアルロン酸誘導体

もともと人間の体にも備わっているヒアルロン酸。

ヒアルロン酸誘導体にはさまざまな種類がありますが、いずれも高い保湿力を持っている点が特徴です。肌から水分が逃げるのを防ぎます。

日焼けは医療機関で治療できる

女性の腕 日焼け後の薬はどう選ぶ?ヒリヒリ・赤みを抑えるケア方法|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

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「セルフケアが苦手」「専門家にきれいに治してもらいたい」そんな方は、医療機関での治療も検討してみましょう。

■皮膚科での日焼け治療

日焼けは肌の症状なので、まずは皮膚科で治療を受けましょう。

外用治療が一般的

皮膚科での治療は、軟膏やクリームなどの塗り薬やスプレーによる外用治療が一般的です。

痛みや炎症が生じている場合はステロイド、かゆみを伴う場合は抗ヒスタミン剤などが用いられるでしょう。

症状によっては飲み薬が処方される場合もあります。保険診療が可能ですが、治療方法や治療期間によって自己負担額は変動します。

美容医療でフォローする方法も

美容皮膚科であれば、プラセンタ注射、高濃度ビタミンC点滴や高濃度グルタチオン点滴によて、メラニンの生成を抑えるといった方法が選択できます。

日焼け後に「炎症は落ち着いてきたけれど、将来的なシミが怖い」といった不安がある方にとって、予防的な施術となります。

■受診の目安は?

セルフケアをしても肌の状態が落ち着かない、または悪化する場合は、皮膚科を受診するのがおすすめです。

日焼けの範囲が広い、水ぶくれができるなど症状が重い場合は早めの受診がベター。

重症の場合は、肌だけでなく発熱や嘔吐など肌以外に症状が生じている場合も、早めに受診するほうが良いでしょう。

まとめ

日焼け後は適切な薬を用いることで、より早く炎症を落ち着かせて治癒につなげることができます。

日焼け後に自分で市販薬を選ぶ際は、今回紹介した成分を参考に、症状に応じた選択を行ってみましょう。

自分の判断やケアでは不安が残る場合や症状が重い場合は受診の検討を。見た目は軽い日焼けであっても、長期的にはダメージが蓄積し、肌トラブルを招きかねません。

適切に対処して健やかな肌を保てるようにしましょう。

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【治療の内容】プラセンタ注射
【治療期間および回数の目安】約1~4週間に1回程度
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・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】ビタミンC主成分の点滴
【治療期間および回数の目安】約1~4週に1回程度
【費用相場】1回 約¥10,000~¥30,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】点滴刺入部位の痛み、腫れ、気分不良、低血糖など
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・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】グルタチオン点滴
【治療期間および回数の目安】約1~2週間に1回程度、計6~10回程度
【費用相場】1回¥4,000~¥10,000程度 ※各クリニックによって異なります
【リスク・副作用等】アレルギー反応、内出血、血管痛、吐き気、嘔吐、頭痛、 低血糖状態など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
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