【噂を検証】ジュベルックはしこり化しやすいってホント?正しい情報の見極め方をチェック

【噂を検証】ジュベルックはしこり化しやすいってホント?正しい情報の見極め方をチェック

韓国で大人気の「ジュベルック」は、日本の美容医療ユーザーの間でも話題の肌育製剤。

その一方で、SNSでは「顔が腫れた」「しこりが残った」などのネガティブな体験談もあり、不安の声が挙がっています。

しかし、これらの情報のすべてが真実とは限りません。

この記事では、噂の背景にある医学的な要因やトラブル防止策を交えながら、私たちが美容医療とどう向き合うべきかを考察します。

話題の肌育製剤ジュベルック!その裏で拡散される“怖い噂”って……?

ジュベルックとは、2023年頃から美容大国・韓国で話題となり、日本でも人気急上昇中の肌育製剤です。

PDLLA(ポリDL乳酸)と非架橋ヒアルロン酸を主成分とし、機械、または注射による手打ちによって真皮層へ注入。

コラーゲン産生を促進する持続的な効果が期待できます。

ジュベルックがアプローチできるのは、小ジワ・肌のたるみ・毛穴の開き・ニキビ痕・赤み・ハリ不足など

あらゆる肌の悩みを複合的に、かつ自然にケアできることから「受けてみたい」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

しかし、ジュベルックの効果を絶賛する声がある一方で、一部では否定的な意見も……。

とくにSNSではネガティブな声のほうが拡散されやすく、さまざまな情報が行き交う中で真実が見えなくなっている人もいるかもしれません。

まずは、SNSで見かけた“ジュベルックの噂”をいくつかご紹介。拡散されてしまう理由について考察してみましょう。

■ジュベルックの噂①「人工物だからしこりができやすいらしい」

ここ最近、SNSではジュベルックをはじめとしたスキンブースターに対し、“人工物”という言葉を使ったマイナスな意見が拡散されているようです。

確かにスキンブースターは体内で自然に生成されたものではなく、人の手によって生成された“人工物”ではありますが、だからといって危険だとみなすのは少し早計かもしれません。

ジュベルックの主成分であるPDLLA(ポリDL乳酸)は、糸リフトや手術で使う溶ける糸にも採用されており、ゆっくりと体内に吸収される成分です。

また、もう一つの主成分である非架橋ヒアルロン酸も水のようなやわらかい質感で、一般的なヒアルロン酸製剤に含まれる架橋ヒアルロン酸と比べるとしこりになるリスクが低いとされています。

つまり、ジュベルックは異物感がずっと残り続けるものではなく、しこりになりやすいとは言い切れないものだということ。

ジュベルックの安全性については、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)と韓国MFDS(食品医薬品安全処)からも承認を受けています。

しこり化の原因は「人工物だから」ではなく、他に理由があるのかも

ネガティブに捉えている人も、ジュベルックの正しい知識が得られたらイメージが好転するかもしれません。

■ジュベルックの噂②「せっかく施術を受けても効果が出ないって見かける」

ジュベルックは1回の注入でも効果はあるとされていますが、効果が出始めるタイミングには個人差があり、3回以上繰り返すことで変化が分かりやすくなるともいわれています。

そのため、効果が出ないと感じた人の中には、そもそも施術回数が足りていなかった人もいるのかも。

■ジュベルックの噂③「皮膚の深い層に針を刺すから顔の腫れが酷くなるらしい」

ジュベルックは、皮膚深くの真皮層まで針を挿入し、成分を届けます。

そのため「顔が腫れそう」という声もあるようですが、実際には副作用の少ない施術とされています。

個人差はあるものの、ダウンタイムがピークを迎えるのは、施術から2~3日程度。

患者の体質や体調、医師のスキル次第では腫れが重症化する可能性もゼロではないですが、SNSの情報に不安を煽られすぎないことも大切です。

ジュベルックだけじゃない!スキンブースターで身体被害が起きる原因

【噂を検証】ジュベルックはしこり化しやすいってホント?正しい情報の見極め方をチェック|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

赤みや腫れ、むくみといったジュベルックの副作用は、通常であれば時間経過とともにおさまり、数時間~2日程度で解消する場合がほとんどです。

しかし、稀にこれらの副作用が重症化するケースや、注入部位がしこり化してしまうケースも。

こうしたトラブルは実はジュベルックに限らず、さまざまな注入系の施術で報告されています。

誤解してはいけないのは、スキンブースターに原因があるとは言い切れないということ。

そこにはさまざまな原因が絡んでいることも少なくないのです。

■医師の技術不足や経験不足

ジュベルックは、医師のスキルや経験値に仕上がりが大きく左右される施術です。

しこりのリスクを減らすためには、注入する層と量を正しく見極め、均一に少量ずつ注入することが重要

1ヶ所に多量を注入するとしこり化しやすくなります。

【ジュベルックとレスニナの違いとは?】

ジュベルックには同じメーカーから発売されている姉妹製剤「レニスナ(ジュベルックボリューム)」があります。

ジュベルックと比較すると濃度が濃く、PDLLAの粒子が大きいところが特徴。そのため、皮膚の薄い目周りへの注入はしこり化しやすいため不向きとされています。

ジュベルックは目の下のクマや小ジワにも改善効果が期待できますが、レニスナは要注意。

製剤知識と施術実績のあるクリニックを選ぶことが大切です。

■正規品でない製剤を使用している

ジュベルック人気の影響で、正規品に混じって、安価な偽造品が出回るケースも報告されています。

偽装品は正規品と同等の効果が期待できないだけでなく、思わぬ副作用を招くことも。

クリニック選びの際には、きちんと正規品を扱っているかどうか、前提としてチェックしたほうが良いでしょう。

■正しく希釈と攪拌ができていない

ジュベルックのしこりは、希釈と攪拌が正しくできていないことが一番の原因ではないかといわれています。

というのも、ジュベルックは粉末状で、溶解するのに時間がかかる製剤。ジュベルックの開発元メーカーからも、ジュベルック専用の撹拌機が販売されています。

クリニックの中には正しく攪拌ができていない、それどころか正規品の撹拌機を導入していないところもあるようです。

希釈・攪拌作業は患者側からは見えない作業になるので、クリニック選びのタイミングで希釈や撹拌への対応について確認しておくと安心ですね。

ジュベルックによる身体被害を防ぐには?

【噂を検証】ジュベルックはしこり化しやすいってホント?正しい情報の見極め方をチェック|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

ジュベルックを扱うクリニックの中には、残念ながら医師の技術や経験不足、施術に対する倫理観に欠けるところもあるようです。

後悔する結果にならないためにも、次のポイントを意識しながら、慎重にクリニックを選びましょう。

■クリニックの症例実績・医師の経歴を確認!

クリニックを選ぶ際には、ジュベルックの症例実績や医師の経歴、施術方法などを確認しましょう。

きちんと正規品の製剤であると明記されていること、専用撹拌機を導入しているかもチェックしておきたい項目です。

■治療前のカウンセリングで信頼度をチェック!

施術前のカウンセリングでは、そもそもご自身の悩みがジュベルックの適応なのかどうか、副作用や身体トラブルのリスクがどのくらいあるか、念入りに確認しましょう。

施術に関して医師から丁寧に説明があるかどうかも、信頼できるクリニックの判断基準。

注入方法について手打ちと機械注入の2パターンから選べるクリニックでは、予算や希望に合わせて提案してもらえるかどうかも重要なポイントです。

情報に惑わされないために、私たちが取るべきスタンスとは?

【噂を検証】ジュベルックはしこり化しやすいってホント?正しい情報の見極め方をチェック|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

美容医療のリアルなレビューを知りたいと思ったら、まずはSNSでチェックしようとする人は多いでしょう。

それほどSNSはリアルタイムに不特定多数の人の声を簡単に収集できる便利なツールであるということ。

そして「失敗したらどうしよう……」という心理から、無意識のうちにネガティブな投稿ばかりに目が行ってしまう人も多くいると思います。

しかし、本当に自分にとって必要な情報を得たいなら、匿名で書き込まれた情報の数々を鵜呑みにしすぎず、できるだけフラットな状態で判断することが大切です。

そのためには……

  • SNSに書かれているレビューの多くは専門家ではなく素人による評価である
  • SNSのレビューは宣伝目的で書かれた“サクラ”の可能性もある
  • 海外での美容施術は日本のものとは質や環境が異なる場合が多い

といったことを念頭に置いておきましょう。

そのうえで、複数のクリニックで話を聞いたり、低リスクなものからお試しで受けてみたりすると、失敗する可能性も少なくなりそうです。

昨今では美容医療人気の高まりから、保険診療の経験を積まずにいきなり美容クリニックへ入職する医師も増加傾向にあるといいます。

クリニックを選ぶ際には、医師の経歴や専門性、所属学会なども欠かさずチェックしておくと良いですね。

失敗しないためのカギは、安易なSNSばかりに頼らず、どれだけ自分の目で、耳で情報収集できるか。

クリニックの良し悪しを判断できるだけの知識をしっかりと身につけておきましょう。

▽美容医療で失敗したくない人のための口コミの正しい読み方はこちら

まとめ

ジュベルックに限らず、すべての美容医療において“絶対に安全”はあり得ません

どの施術も個人差や程度の差はあるにしても、副作用やダウンタイムのリスクを抱えています。

そう考えると、ジュベルックに対するSNSのネガティブな声は、こうしたリスク面だけにフォーカスを充てたものが大半なのかもしれません。

ジュベルックには多くのメリットがあり、韓国だけでなく日本でも人気を集めるだけの魅力があることは事実。

ジュベルックを受けてみたいという人は、正しく情報の取捨選択ができるよう、美容医療におけるリテラシーを磨いていきましょう。

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・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】ジュベルックによるスキンブースター治療(ポリ乳酸・非架橋ヒアルロン酸主成分製剤の注入)
【治療期間および回数の目安】約1ヶ月に1度を3回、その後は半年~1年に1回程度を推奨
【費用相場】1回 約¥30,000~¥100,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、赤み、内出血、痛み、かゆみなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】レニスナ(ポリ乳酸と非架橋ヒアルロン酸を組み合わせたスキンブースター注射)
【治療期間および回数の目安】約1ヶ月ごとに2~3回、その後は約1年半~2年に1回を推奨
【費用相場】1ccあたり約¥22,000~¥33,000 ※使用量に応じて各クリニックごとに異なります。
【リスク・副作用等】赤み、腫れ、内出血、むくみ、硬結など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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