「性交時の感度が下がった気がする」、「重い荷物を持ったときに尿漏れする」といった悩みを引き起こす“膣のゆるみ”。近頃は、ハイフやレーザーといったメスを使わない膣のゆるみ治療が登場し、美容クリニックに相談する女性が増加中です。今回は、膣圧向上が期待できる膣ハイフを受けた人たちのリアルな声をご紹介し、その効果に迫ります。さらに、自身の“締まり”を数値化できる膣圧測定、膣ハイフ以外のゆるみ対策治療についても詳しく解説。デリケートゾーンの悩み解決メニューの本当のところが気になる方は、ぜひご覧ください。
1.膣ハイフの効果って本当?実際の膣圧測定体験談をピックアップ!
加齢や運動不足によって腕や脚の筋力が低下するのと同様に、膣の筋力も知らない間にゆるんでいきます。くしゃみをしたときや重い物を持ったときに尿漏れする、入浴後に膣からお湯漏れするという方は膣の筋力がゆるみ、膣圧が落ちているのかもしれません。また、膣のゆるみによって男女ともに性交時の満足感が低下したり、乾燥による性交痛が生じたりと、ナイトライフに影響が出ることも。このことがカップル間や夫婦間の溝を深め、人知れず悩む方も少なくないのです。
美容医療をフェムケアに応用した「膣ハイフ」
膣ハイフは、高密度の超音波を照射して皮膚を引き締める「ハイフ」の技術を応用した、膣のゆるみの治療法です。
仕組みとしては、ハンドピースを膣内に挿入し、膣の粘膜下に超音波を当てることで、筋膜層近くに熱が発生。熱による刺激により失われたコラーゲンが大量に生成され、膣壁にハリ・弾力・うるおいが生まれます。この仕組みによって、膣のゆるみ・乾燥の解消が見込めます。
やってよかった?膣ハイフを受けた人のSNSの感想まとめ
ここからは、SNSで見つけた膣ハイフ施術後の「締まり」を感じた人のリアルな声をご紹介しましょう。
ナイトライフの充実について
膣ハイフ後、パートナーに何かが違うと気づかれた!これからも続けたい。
膣ハイフをして感度が爆上がりした!
膣ハイフは膣の奥のほうまでタイトニングできるため、一説には「奥側の膣圧が上がり、吸い付くような感触になる」ともいわれています。いわゆる“名器”を目指す方や、自身の感度低下に悩んでいた方が変化を実感する声がみられました。
お湯漏れ・尿漏れについて
膣ハイフを受けて1ヶ月後、お風呂上がりのお湯漏れがなくなってきたのを実感。2ヶ月経ったらますます効果が上がってきて、くしゃみしても尿漏れしなくなった。
産後のゆるみに悩んで膣ハイフをやってみた。50~60代の人に効果的と聞いていたけど、30代でも効果が!プールやお風呂で水が入らなくなった。
尿漏れの悩みは更年期以降の女性に多い傾向ですが、20~30代の女性も出産をきっかけに、お湯漏れ・尿漏れといったトラブルが起こるケースも。膣ハイフは、幅広い年代のゆるみに関する悩みに適しています。
膣圧測定結果の変化について
膣ハイフを受けて2ヶ月後に膣圧測定をしたら、膣圧の数値が受ける前の2倍以上、持続時間は5倍伸びた!
膣ハイフの前後に「膣圧測定」を行い、膣圧アップ効果を数字で示すクリニックも多くみられます。膣圧測定の詳細は次項でチェックしてください!
膣ハイフのコラーゲン生成促進効果は、一般的に施術後2~3ヶ月後にピークとなり、約1年にわたって持続が期待できます。そのため、施術ペースは1年に1回が目安。しかし、年齢やゆるみの程度によって効果の出方に個人差があるため、3~6ヶ月ごとの追加照射が必要なケースもあります。
また、膣ハイフは粘膜表面から約1.5~4.5mm下の真皮層から筋膜層へピンポイントで熱を届けるため、粘膜表面を傷つけることはありません。施術中の痛みは軽度で麻酔の必要がなく、ダウンタイムもほとんどみられない治療です。しかし強い出力で照射した場合、やけどや強い痛みが生じるリスクが高まります。クリニックを選ぶ際は必ず、膣ハイフの知識と経験を豊富に備えた医師が在籍しているかを確認してくださいね。
2.市販の膣圧測定器で測れること、測れないこと
膣ハイフに興味が湧いてきた方も、まずは今の膣の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
膣がゆるいのかどうか知るためには、婦人科や美容クリニックといった医療機関に計測を依頼することもできますが、市販の「膣圧測定器」を使って自宅で計測することも可能です。
骨盤底筋力が分かる!市販の膣圧測定器の仕組みって?
ネット通販などで誰でも購入できる膣圧測定器として代表的なのが、フェムテックアイテムを展開する『TENGAヘルスケア』が開発した「K-Gel CHECKER(ケーゲルチェッカー)」。骨盤の底にハンモック状に広がる筋肉であり、膣の締まり具合と密接に関わる“骨盤底筋”の筋力を数値化するアイテムです。
使い方は、くの字型の本体にバネの力で伸縮するチェックゲージを装着し、くの字部分を膣に挿入。尿を止めるときのイメージで骨盤底筋を収縮させると、チェックゲージが閉じて付属のリングが移動します。その後器具を取り出し、リングが示す目盛りの数値を確認。メーカーが公表する平均値と比べることで、自身の骨盤底筋力が基準以上または基準以下なのかが分かります。
また、骨盤底筋をリラックスさせたときと収縮させたときの両パターンを測定し、数値の差が1以上あるかどうかを確認することで、骨盤底筋をしっかり動かせているかどうかを知ることも可能。見た目では分からない自身の膣圧が数値で示されることで、膣圧対策の必要性を実感しやすくなるでしょう。
▽膣のゆるみに関わる骨盤底筋って?くわしくはこちらをチェック
市販の膣圧測定器ってどこまで正確なの?
骨盤底筋の強さを自宅で気軽に計測できる「ケーゲルチェッカー」。洗って繰り返し使えるうえ、価格は2,200円(税込)と入手しやすい製品です。
一方、医療機関で導入している膣圧を測定する機器は精密な計測機能を備えており、正確性の高い数値とともに膣圧の持続時間を計測することも可能。さらに衛生管理を徹底した環境で、医師や看護師が測定からアドバイスまで行うことから、美容クリニックでの膣圧計測メニューは1回約5,000円ほどと、金銭的な負担は大きくなります。
一見、市販品を使って計測するほうが経済的で良いのでは?と思いがちですが、「ケーゲルチェッカー」はバネの力を使った簡単な仕組みで計測するため、膣圧の持続時間までは確認できません。あくまで参考程度の数値を知るためのツールと捉えたほうが良いでしょう。
膣圧測定後「思ったよりも締まりがない……」という結果だったときの対策
SNSでは、自宅やクリニックで膣圧測定を行った方の感想が多数みられます。
ケーゲルチェッカーで膣圧測定をしてみたら、リラックス時と収縮時でほぼ数値に変化なし……。膣トレはしなくても大丈夫だと思っていたけど、必要だったみたい。
クリニックでの膣圧測定、膣をギュッと締め続けることができなくて“膣圧が低い”という結果に。先生によると、出産と日頃の運動不足が原因になっているとか。
このように膣圧測定の結果を知って、ちょっとしたショックを受けてしまうケースも多いようです。しかし自身の膣圧を客観的に知ることは、膣トレや膣圧改善の治療を検討するなど、次のアクションを起こすきっかけになるはず。
膣のゆるみ対策として、以下の方法があります。
- 骨盤底筋トレーニング
- 膣マッサージ
- クリニックでの膣圧改善施術を受ける
骨盤底筋トレーニングは、数週間~数ヶ月間コツコツと取り組むことで骨盤底筋が鍛えられ、道具を使わずとも膣圧アップが期待できます。しかし、即効性を求める方や運動が苦手な方は、美容医療の力を借りるのも1つの手です。
▽骨盤底筋を鍛える「膣トレ」の方法って?くわしくはこちらをチェック
3.膣圧を高めるための美容医療施術まとめ
今は外科手術をしなくても、膣の形状を整えたり機能を改善したりする治療が登場しています。膣ハイフ以外のゆるみ治療の特徴をチェックしていきましょう。
膣レーザー│膣ハイフとは異なる層へアプローチ
モナリザタッチやインティマに代表される「膣レーザー」は、膣ハイフとよく比較される施術です。 膣レーザーも熱エネルギーを照射して意図的にダメージを与え、新たなコラーゲン生成を促すという仕組みで膣内を引き締めますが、大きな違いはアプローチする皮膚の層や効果にあります。症状や目的によって適した治療は異なるため、医師の診断の上で自分に向いている方法を選びましょう。
〈膣レーザーの特徴〉
レーザーが通った層すべてに熱エネルギーが届き、粘膜表面から奥のほうまで広範囲に引き締める。ゆるみ改善のほか、膣が乾燥してさまざまな症状を引き起こす膣萎縮の治療に用いられるケースが多い。
〈膣ハイフの特徴〉
深度を選択し、狙った層にのみ熱エネルギーを届ける。粘膜表面を傷つけず、レーザーよりも深い筋膜層まで引き締めることが可能。より深部にアプローチして、膣の厚みを取り戻したい場合に用いられる。
膣ヒアルロン酸注入│膣粘膜を強化して悩みを解消
ヒアルロン酸注入は、膣粘膜に注射でヒアルロン酸を注入し、ゆるんだ膣内にハリを与えて締まりを良くする施術。膣壁をふっくらとやわらかくする効果のほか、膣内の乾燥によるヒリヒリ感にも効果が見込めます。理想の「名器」をつくりたい方は、ヒアルロン酸の注入位置や量を調整して形状を整えることもできるため、医師に相談してみると良いでしょう。効果の持続期間は1~2年ほどで、麻酔を併用するため注入時の痛みやダウンタイムはほぼありません。
骨盤底筋トレーニング+美容医療│骨盤底筋にアプローチして膣圧向上
骨盤底筋を鍛えるための治療を提供する美容クリニックもあります。
「エムセラ®」は、磁気刺激と高周波電気刺激を使った技術を用いた椅子型の治療機器。服を着たまま約30分座るだけで、ゆるんだ骨盤底筋を強化することによる膣の引き締め効果が期待できます。効果が現れるまでには複数回の施術が必要であるため、即効性を求める場合は膣ハイフとの組み合わせ治療が有効なケースも。
ご紹介した膣ケアメニューの多くはダウンタイムの負担が少ないとされる施術ですが、一定期間を過ぎると効果がなくなっていきます。快適なデリケートゾーンを維持するためにも、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。併せて膣圧測定も行うと、膣ケア継続のモチベーションにつながるでしょう。
まとめ
膣のゆるみや乾燥による悩みは、女性の人生にとって長期にわたるQOL低下につながります。膣ハイフをはじめとした膣圧改善治療は、性交時の満足感のためだけでなく、健康的な体づくりの一環として多くの女性に浸透してきている分野。SNSでのさまざまな声も参考にしながら、自分に合った治療を医師に相談してみてください。顔やボディラインだけでなく膣のエイジングケアも意識して、加齢による変化を健やかに乗り越えていきましょう。
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