【医師監修】肌悩み別に必要な栄養素を解説!あなたは〇〇不足?あてはまったら要注意!

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SUPERVISOR

BIANCA CLINIC 表参道 院長

大久保 由有 先生

北里大学医学部卒業。順天堂大学附属順天堂医院、国際医療福祉大学三田病院勤務を経て、美容外科・美容皮膚科クリニックの院長を歴任。2018年にBIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)入職、2019年よりBIANCA CLINIC 表参道の院長に就任。『美容医療で人生をHAPPYに』をモットーに、肌治療と栄養療法を行うことで、外見だけでなく体の内側から美しくなる美容医療を提案。得意施術は糸リフトとヒアルロン酸注入など。日本美容皮膚科学会・日本美容外科学会・日本抗加齢医学会の各会員。

【医師監修】肌悩み別に必要な栄養素を解説!あなたは〇〇不足?あてはまったら要注意!

美肌づくりと栄養素は切っても切れない関係。肌を美しく保つために、普段の食事から意識している方も多いでしょう。しかし、ご自身の不足している栄養素が何なのか、正しく把握できている方は意外と少ないのかも。美肌に良いとされる栄養素はさまざまありますが、美容効果を高めるためにはご自身の栄養状態を総合的に見て、不足分を効率良く補っていくことが大切です。
そこで今回は、代表的な栄養素の美容効果や栄養不足のときの症状を改めておさらい。さらに、“内面からの美肌づくり”についての美容皮膚科医の先生のコメントもご紹介します。「私に不足している栄養素って?」という自己診断にぜひお役立てください。

1.内面から美肌を支える主な栄養素とは?

まずは、美肌をつくる主な栄養素と、それらを含む代表的な食べ物についてご紹介します。

肌の弾力を引き出す「タンパク質」

美肌に欠かせない代表的な栄養素としてまず挙げられるのが、タンパク質です。タンパク質は、体のあらゆる部位、臓器を作る元であり、肌のハリやツヤを生み出すコラーゲンを生成する役割も担います。

タンパク質はさまざまな食べ物に含まれており、比較的摂取しやすい栄養素といえるかもしれません。しかし、生命維持のために血液や酵素、内蔵などへ優先的に供給されるため、肌へ十分に行きわたらせるためには不足しがちな栄養素でもあります。そのため、タンパク質を多く含み、かつ利用率の高い食べ物から摂ることが大切です。

<タンパク質を含む主な食べ物>

  • 肉や魚
  • 大豆(納豆や豆腐などの加工食品)
  • 牛乳
  • 乳製品

血色やハリ・ツヤを生み出す「鉄」

肌の弾力維持に欠かせないコラーゲン。それを生み出すためには、タンパク質、ビタミンCに加えて、が欠かせません。鉄をしっかりと摂ることで、肌の血色感やうるおいにもつながります。また、鉄が不足すると肌荒れしやすくなるため、美肌には欠かせない栄養素の1つといえるでしょう。

女性は生理の影響で鉄不足になりやすいため要注意。摂取しているつもりでも、鉄は体内への吸収率が低いため、不足していることもあります。鉄には「ヘム鉄」「非ヘム鉄」があり、体内への吸収率が高いのはヘム鉄のほう。非ヘム鉄もビタミンCやタンパク質とともに摂取することで、吸収率を高められます

<ヘム鉄を含む主な食べ物>

  • レバー(牛・豚・鶏)
  • 赤身肉
  • 魚(カツオ・イワシ・マグロなど)
  • 貝(アサリ・赤貝など)

<非ヘム鉄を含む主な食べ物>

  • 大豆(大豆食品)
  • 小松菜
  • ほうれん草
  • ひじき

肌のターンオーバーを促す「亜鉛」

肌の新陳代謝を促し、免疫力を高めてくれるのが亜鉛です。亜鉛は皮膚や血液、内臓、骨などにもともと存在し、数百にも及ぶ体内酵素を構成するミネラルの一種。肌トラブルを予防し、美しい肌や爪、髪をつくり出すために欠かせない栄養素です。

<亜鉛を含む主な食べ物>

  • 鶏のレバー
  • カニ
  • 牡蠣
  • うなぎ
  • 煮干し

美肌づくりのサポートを担う「ビタミンB群」

ビタミンB群は、美しい肌づくりに欠かせないタンパク質、脂質などの栄養素の代謝を助ける補酵素の役割を担います。中でも、ビタミンB2とビタミンB6は、肌荒れ予防に効果を発揮する栄養素。皮脂の過剰分泌を抑えたり、毛穴トラブルを防いだりする働きがあります。
また、ビタミンB6は脳や神経の機能をサポートするため、しっかりと補給することで心身ともに健康へと導きます。

<ビタミンB群を含む主な食べ物>

  • レバー(牛・豚・鶏)
  • 牛乳
  • 焼き海苔
  • モロヘイヤ
  • ブロッコリー
  • バナナ
  • ニンニク
  • 玄米

抗酸化作用を持つ「ビタミンC」

ビタミンCには、コラーゲン合成のサポートや抗酸化作用、メラニン抑制といった機能があります。そのため、美肌づくりに欠かせないとして広く知られた栄養素の1つ。シワやシミの発生を抑える効果があります。
化粧品には「ビタミンC誘導体」という名で配合されていることが多いビタミンC。エイジングケアとしても取り入れられることの多い栄養素です。

<ビタミンCを含む主な食べ物>

  • 赤パプリカ
  • パセリ
  • ピーマン
  • ブロッコリー
  • キウイフルーツ
  • アセロラ

ターンオーバーを整える「ビタミンA・D・E・K」

ビタミンB群、ビタミンCに加え、その他のビタミン類(A・D・E・K)も、肌のハリを生み出し、キメを整え、美しい肌へと導く栄養素です。亜鉛と一緒に摂取することで、美肌づくりをサポートします。

それぞれのビタミンの働きは、次のとおりです。

ビタミンA・・・皮膚や目の粘膜を健やかに保ち、抵抗力を高める(保湿やハリ)

<ビタミンAを含む主な食べ物>

  • レバー
  • うなぎ
  • 人参
  • 大葉
  • ブロッコリー
  • かぼちゃ

ビタミンD・・・コラーゲン生成のサポート、抗炎症作用を持つ(ハリ・弾力)

<ビタミンDを含む主な食べ物>

  • 魚(いわし・ぶり・さんまなど)
  • きのこ類(しいたけ・まいたけ・しめじなど)

ビタミンE・・・抗酸化作用を持ち、肌の老化を防ぐ(保湿やシワ・シミ改善)

<ビタミンEを含む主な食べ物>

  • 肉や魚
  • ナッツ類
  • ほうれん草
  • かぼちゃ

ビタミンK・・・血流促進やメラニン生成抑制の機能を持つ(赤ら顔やクマの改善)

<ビタミンKを含む主な食べ物>

  • 緑葉野菜(ケール・ほうれん草など)
  • 緑茶
  • 納豆
  • 海藻類

2.その肌悩みは栄養不足のサインかも!?栄養素別セルフチェック

「美容に気をつけているのになかなか効果があらわれない……」そんな肌悩みは栄養素不足のサインかも。ここからは、各栄養素について不足しているかどうか、セルフチェックをしてみましょう。各栄養素の項目のうち、3つあてはまれば要注意。すでに栄養不足の症状が出始めているかもしれません。

タンパク質不足のときの特徴・生活習慣

□肌にツヤやハリがない
□シワやたるみが気になる
□顔の血色が悪く、くすんで見える
□髪の毛の切れ毛や枝毛、パサつきが気になる
□むくみやすい
□肩こりや腰痛になりやすい
□疲れやすく、集中しづらい
□太りやすくなった

鉄不足のときの特徴・生活習慣

□シミやシワが増える
□顔色がいつも青白い
□乾燥肌による肌トラブルが増える
□肌が硬くゴワゴワしている
□肌にハリがなくなり、シワが増える
□髪が抜けやすい
□疲れやだるさが抜けない
□めまいや頭痛が増える

亜鉛不足のときの特徴・生活習慣

□目や口の周り、耳、指先の肌荒れが増える
□髪が抜けやすい
□爪がもろく、かけやすい
□貧血症状が現れている
□ダイエットをしている
□肉や魚などをあまり食べない
□アルコールを多く飲む

ビタミンB不足のときの特徴・生活習慣

□口内炎ができやすい
□肌のテカリやべたつきが気になる
□ニキビができやすい
□肩こりになりやすい
□疲れがとれず集中できない
□甘いものをよく食べる
□風邪をひきやすい

ビタミンC不足のときの特徴・生活習慣

□肌が乾燥し、キメが荒くなる
□肌のハリがない
□肌荒れが起こりやすい
□シミやくすみが気になる
□傷が治りにくい
□野菜や果物をあまり食べない
□アルコールを多く飲む

その他のビタミン(A・D・E・K)不足のときの特徴・生活習慣

□肌にハリやツヤがない
□キメが荒くなっている
□肌が乾燥している
□肌が敏感でかぶれやすい
□風邪をひきやすい
□手足が冷たい
□髪が抜けやすい

3.【医師監修】美容と栄養素の関係について

一時的に肌の状態を改善するのではなく、土台から美しいゆらぎ知らずの肌を目指すためには、日々、栄養素をいかに効率良く正しく摂るかが大切です。

栄養素と美肌の関係について、美容クリニック「BIANCA CLINIC 表参道」院長の大久保 由有先生は「内面から栄養バランスを整えることで美肌づくりをサポートできるだけでなく、美容施術の効果をさらに引き上げてくれる」と語っています。

栄養素による美肌づくりとは?

これまでに紹介した栄養素もすべて、美容効果を内面から支えてくれるものばかり。大久保先生監修のもと、肌悩みとそれに対するアプローチ方法、各栄養素との関係についてまとめた表がこちらです。

例えば、シミやシワの改善のために抗酸化を促したい場合にはタンパク質と鉄、ビタミンといった栄養素を。一方で、炎症を抑えたい場合には、タンパク質とビタミンに加えて、亜鉛を摂るなど、“今の肌をどう改善したいか”にあわせて摂取する栄養素を選ぶようになります。

美容施術後の肌回復にも栄養素のチカラが必要!

そして、普段から美容施術を受けている方や検討中の方は、施術後の肌の回復にも栄養素が欠かせないことを覚えておきましょう。多くの美容施術では、治療によって一時的にダメージを受けた肌の回復期、いわゆるダウンタイムが発生します。その期間の長さは治療内容や肌質、体調によって異なりますが、栄養素の持つ効果によって順調にかつスムーズに回復させることは可能です。BIANCAでも推奨されている、美容施術後に積極的に摂るべき栄養素についてはこちらの表をご覧ください。

例えば、シミ改善のためにレーザー治療を行った場合、タンパク質や鉄、ビタミン類を積極的に摂取すれば、肌の再生が促されます。食事からの摂取が難しい場合には、施術担当医の判断のもと、サプリメントなどを活用しても良いでしょう。美容施術を受ける際には、いつも以上に栄養素をバランス良く、効率的に摂取することを心がける必要があります。

BIANCA CLINIC 表参道 院長 大久保 由有 先生

【監修医師のコメント】
美容医療において、真に美しさを引き出すには、外見だけでなく内面からのアプローチが欠かせません。肌は、栄養状態や体内環境が反映される『内面の鏡』とも言われます。美容施術で一時的に肌の改善が見られても、栄養が不足していればその効果は長続きしません。栄養バランスが整えば、肌のハリやツヤ、弾力が増し、トラブルの予防や改善につながります。また、栄養状態は精神面にも影響を与えるため、元気が出ない、やる気が湧かないという方も、栄養素を見直すことで心身ともに健康になれる可能性があります。BIANCAクリニック表参道院でも、栄養療法を積極的に取り入れ、患者様と共に内面からの美しさを追求しています。トータルビューティーを実現するために、内外両方からのアプローチで美しさと健康をサポートしていきましょう。

まとめ

みなさんが日頃悩まされている肌や体の不調、それは栄養素不足からくるものかもしれません。栄養素は単体で作用するものだけではなく、他の栄養素と相互に関係しあっているものが多いため、どれか1つが不足することでさまざまな症状へと波及することもあるでしょう。
美容ファンの間ではオーソモレキュラー(栄養療法)をインナー美容として取り入れている方も多くいるのだとか。ご紹介したセルフチェックリストで3つ以上あてはまった方は、不足分をしっかりと補っていけるよう意識するところからまずは始めてみてくださいね。

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