Felleza Clinic院長 八杉悠先生へインタビュー!鼻整形の魅力と美容医療業界への想いに迫る

Felleza Clinic院長 八杉悠先生へインタビュー!鼻整形の魅力と美容医療業界への想いに迫る

Felleza Clinic院長 八杉悠先生へインタビュー。八杉悠先生は鼻整形のスペシャリスト。診察では3Dシミュレーションを用いて患者様の理想を突き詰め、手術後に患者様が前向きで幸せな人生が送れるようになるまでを使命と考えるドクターです。今回は、鼻整形に特化した理由や美容外科医人生の転機となった出会い、ご自身のクリニックや美容医療業界の展望などを伺いました。読者や患者様へのメッセージもあわせて、ぜひご覧ください。

ドクタープロフィール

Felleza Clinic 院長
八杉 悠(やすぎ ゆう)先生

日本形成外科学会認定 形成外科専門医資格を持ち、長年、美容医療に携わってきた美容外科医。大手美容外科クリニックで研鑽を積み、経験と実績を重ねてきました。ライフワークである鼻の手術だけでなく、目の下のクマ、ツリ目、口元への手術にもとくに力を入れ、患者様のお悩みに日々寄り添っています。

2006年 神戸大学医学部 卒業、神戸赤十字病院にて初期臨床研修
2008年 神戸大学形成外科 入局
2013年 日本形成外科学会認定形成外科専門医 取得、三菱神戸病院形成外科医長 就任
2014年 川崎病院形成外科医長 就任
2015年 大手美容外科クリニック 入職
2021年 フリーランス美容外科医として活動
BIANCA CLINIC 技術指導医
目黒げんクリニック
ゆみ美容皮膚科クリニック 美容外科顧問医師
2022年 Felleza Clinic 開院

▷ Felleza Clinic公式HPはこちら
▷八杉 悠先生公式インスタグラム(@yasugiyu)はこちら

医師としての背景 ~美容医療はゼロのものをプラスにできる世界~

―――八杉先生は医師だったお父様のご病気とその背中に大きく影響を受けられたそうですね。

はい、そうです。僕の父は結婚後おたふくかぜに罹患して、無精子症といういわゆる男性不妊になりました。父からは「その当時、治験段階だった治療で奇跡的に症状が回復して子どもを授かれた」と度々聞いてきました。それから、父自身が小児科の町医者で地域の皆様から感謝され、休日は診察したお子さんがクリニック近くの自宅へ遊びに来るほど慕われていて。そんな父の姿を見て育ったことも大きかったですね。

医療の力によって、自分自身がこの世に生を受けられたこと、老若男女問わず世の人々に幸せを与えられることを子どもの頃から実感してきました。そのため、医師になる以外の選択肢を考えたことはあまりありません。

―――そうして医師になられ、最初に興味を持たれたのは何科だったのでしょうか?

最初に興味を持ったのは、形成外科です。医師になって初めの2年間は、スーパーローテイト*で自分のやりたい分野を見つけようと、いろいろな科を回りました。『自分にとってシンプルに興味深く、医師として打ち込める科はどこか』という観点で専門分野を探していました。

性格的に一刀両断タイプというか、目に見えて分かりやすい結果が出ることが好きなので、自分には外科が向いていると感じて。僕にとってその最たるものが、スーパーローテイト中の形成外科で見た乳房再建術*だったのです。病気の治療で失われた部分を患者様自身の体でゼロから作り直す、という技術には非常に感銘を受け興味を引かれました。

それからはどっぷりと形成外科の世界へ。『医療は人の命を救うだけでなく、患者様の失われたアイデンティティを取り戻してQOL(=生活の質)の向上にも貢献できる』と感じて、形成外科医として仕事に打ち込みました。

*スーパーローテイト(総合診療方式)…2004年から義務化された医師の臨床研修制度。必修科目である内科・外科・小児科・産婦人科・精神科・救急・地域医療と、選択科目である医師各自が興味のある診療科で研修を行い、医師が幅広い診療能力を身に付けることが目的。
*乳房再建術…乳がんの切除により変形または欠損した乳房を、形成外科の技術によってできる限り取り戻すための手術。

―――その後もさまざまな病院の形成外科で研鑽を積まれる中で、先生が美容医療に出会ったきっかけを教えてください。

もともと僕は、形成外科の先に美容医療を見据えていたわけではありませんでした。しかし、専門医の資格も取って形成外科医として経験を積む日々の中で、患者様のQOLについて考えさせられることも多くて。

形成外科は生まれながらの異常と病気やケガによる体の変形・欠損に対して、外見的な形態や機能を取り戻す領域です。つまり、マイナスからのスタートで体をできるだけ元の状態に近づけることをゴールとします。そのため、患者様のQOLのためにより美しい外見を目指したくても、保険診療の範囲では治療の限界があります。つまり、審美的な回復という面で頭打ちになってしまうことが僕の悩みでした。

そんな中で、形成外科関連の学会で見た、ある美容医療のセッションが転機に。審美性を追求する美容医療は、自由診療だからこそ治療内容に選択肢が増えてゼロのものをプラスにできる世界だと感じました。『僕が求めていた患者様のQOL向上に貢献できる分野だ』と、美容医療に興味と憧れを持つようになったのです。

その後に参加した学会でも、美容医療のセッションはかじりつくように聴きました。美容医療業界で活躍されている先生方の発表を見るたびに、『美容医療の世界に行きたい!美容医療を極めよう!』という想いが深まり、美容医療の世界へ入ることを決めました。

美容医療への情熱 ~大手美容外科クリニックを経てフリーランスへ~

―――形成外科医時代と違い、美容医療業界に入ってから苦労された点はありましたか?最初に入職された大手美容外科クリニックでの学びや気づきも含めて教えてください。

苦労したのはやっぱり集客ではないでしょうか。形成外科専門医の資格も取っていたので、経験を積む中で形成外科の基本的なことはできるようになっていました。しかし、僕は“美容医療が患者様に選ばれる業界”という概念を理解せずに、この世界に入ってしまいました。保険診療では病気やケガの患者様が必然的に来院されますが、自由診療である美容医療はそうじゃないですからね。

最初に入職した美容外科クリニックは業界大手で患者様の数も多く、在籍していれば自動的に多くの症例を担当できるという甘い考えでいました。しかし、まったくそんなことはなく、入職して数年間は担当ドクターの指名がない患者様になんとかチャンスをいただくという状況が続きました。

―――そのような状況で、先生が患者様から選ばれるために行った工夫は何だったのでしょうか?

徹底的な状況分析でしょうか。例えば、患者様からクレームをいただいたときには、同じ美容外科医で年齢も近い友人医師たちと情報共有したりフィードバックし合ったりしました。どうすればクレームにつながらなかったのか、ご満足いただける結果になっていたのかをきっちりと振り返るようにしたんです。

また、後進教育が行き届いたクリニックでしたので、先輩の先生方に巧みな職人技ともいうべき手術を間近で見せていただいたり、カンファレンス*で的確な症例の振り返りをしていただいたりしました。優秀な先輩医師の手術を見せていただいたことは、今振り返っても本当に大きな財産ですね。

僕自身が行った治療に関しても、カンファレンスでほかの先生方からいただいたフィードバックで吸収できるものは取りこぼさず自分のものにして行って。そうして、患者様から与えられたチャンスと同僚医師から受けるアドバイスを一つ一つ無駄にしないよう、努力を積み上げてきたつもりです。

*カンファレンス…臨床検討会、症例検討会のこと。患者様に関する情報共有や共通理解を図る場。

―――そうして、大手美容外科クリニック勤務を経て、フリーランスの美容外科医となられるまでの過程で、大切な方々との出会いがあったそうですね。

はい。まずは、「目黒げんクリニック」院長の市原佑紀(いちはら ゆき)先生との出会いがありました。市原先生とは、私の実姉(ゆみ美容皮膚科クリニック院長 中山由美先生)が以前勤務していたクリニックの元同僚というご縁で現在も仲良くさせていただいている先生です。市原先生は、知り合った当初からトークの面白さ・頭の回転の速さ・真面目な努力家という印象で、今や美容医療業界で有名なドクターになられています。

そして、市原先生が将来のキャリア形成を考えられていたときに僕がご紹介したのが、「YOUR FACE CLINIC(ユアフェイスクリニック)」院長の山𦚰 孝徳(やまわき たかのり)先生。非常に優秀なドクターであられる山脇先生は、対面して瞬時に市原先生の高いポテンシャルを感じ取られ、山脇先生がその当時勤務されていたクリニックに、市原先生が入職されました。

さらに、山脇先生に所縁の深い飲食店での食事会で、市原先生にご紹介いただいたのが、業界内外からその経営手腕を注目される「BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)」理事長の堀田和亮(ほった かずあき)先生だったのです。

ご紹介いただいたのは、僕が大手美容外科クリニックを退職して独立開業までの準備をしていたとき。「開業準備期間にフリーランス医師として勤務できるクリニックを探していて…」と相談したら、堀田先生がすぐさま「八杉先生、ぜひBIANCAに来てください!」と言ってくださったのです。ちょうど同じ時期に、独立開業するタイミングだった市原先生からも「目黒げんクリニックにも勤務してください」とお声がけいただきました。僕にとっては本当に運命的な出会いで、3人の先生方がつないでくださった人生の転機だと思っています。

八杉先生の強み ~他院への在籍と鼻整形へのこだわり~

―――「Felleza Clinic」を開業された現在も、八杉先生が他のクリニックに籍を置かれている理由は何でしょうか?

現在も月2回、フリーランス時代にご縁をいただいた「BIANCA CLINIC」に出勤しております。優秀な先生方が多い東京の中でも、「BIANCA CLINIC」は理事長の堀田和亮先生の素晴らしい人間性が表れたクリニックです。しかも、業界内で数多くのクリニックと強固な横のつながりを作っていらっしゃいます。

「Felleza Clinic」は、今はまだ規模が小さな個人クリニックの状態で、ほかの医師と情報交流がしにくく孤独になりがち。そこで、「BIANCA CLINIC」に在籍させていただくことで、僕自身の成長の機会が常にあり美容医療に関する新しい情報も次々に得られて、刺激的なのです。

「BIANCA CLINIC」では技術指導員を担っており、僕が得意とする鼻整形の技術を少しでもほかの医師にシェアできればと思っています。しかし、実際には僕が学びをいただくこともたくさんあり、今も出勤させていただけることが非常にありがたいです。

―――「BIANCA CLINIC」での勤務で得た気づきは何でしたか?

たくさんありますが、「BIANCA CLINIC」で僕が一番学んだのはブランディングです。最初に勤務した大手美容外科クリニックは医師の技術が大きな売りで、SNSはまだそれほど活用されていませんでした。「BIANCA CLINIC」はSNSを戦略的に活用していて、見せ方が非常に上手。新しい時代の動向と治療の取り入れ方を組み合わせて、いかにアピールすると患者様に喜ばれ選んでいただけるか、というところまで考え抜かれていました。

また、ヒアルロン酸注入をはじめとする注入系治療の習得や、美容と健康など総合的で幅広い視野も養うことができました。以前の僕は手術だけが武器でしたが、手術以外のもっとシンプルな施術で患者様のお悩みを解決するためのアプローチも取れるように。そのことが、「Felleza Clinic」のコンセプトでもある『最小限の治療で最大限の効果を。そして自然に』にもつながっています

―――八杉先生が鼻整形に特化した理由を教えてください。

目や顔の輪郭、ボディなど、美容医療で扱う整形手術にはいろいろな種類がありますが、その中でも僕が鼻整形に魅力を感じた理由は2つあります。

1つめは、鼻整形はガラリと顔の印象を変えられるということ。鼻は顔の中でも強い存在感を持つパーツですからね。ただ、患者様からのオーダーが「垢抜けた印象にしたい」というときでも、顔全体のバランスを見ながら自然な仕上がりになるように心がけています。デザイン次第で仕上がりに差がつくところはドクターの腕の見せ所で、そこが面白いですね。

2つめは、鼻整形が計画通りの結果を得やすいということです。鼻整形は建築家が設計図を描いて建物を造ることにすごく似ていると思います。緻密な計画を立てて、適切な材料で形作って行くと、思い描いていた結果が正確に再現できるというところが興味深くて。

鼻整形は、ドクターが腕を磨けば磨くほど、手術後の仕上がりも患者様の満足度にも安定した結果が得られる分野。興味深く、シンプルに面白いと感じ、鼻整形を中心に治療を行っています。

―――顔の印象を左右する鼻整形ですが、患者様の理想とするデザインと現実に手術で叶えられるデザインとの間にギャップが生じる場合、どのようにされていますか?

鼻整形で、患者様の理想と現実が一致しないことはもちろんあります。患者様にご納得いただいたうえで治療に入らなければ、「思っていたのと何か違うな」という残念な結果になりかねません。それを回避するために僕が一番良いと思うのは、3Dシミュレーションを使って患者様と仕上がりイメージをすり合わせることです。

理想とする鼻の画像を持参される患者様も多いですが、顔のほかのパーツや輪郭とのバランスを考えたとき、現実的にその画像通りの鼻を作り込むことが難しい場合もあります。そんなときは、もちろん患者様が持ってこられた画像も参考にしながら、その患者様が本当に求める理想的な顔の雰囲気を会話の中で引き出します。具体的には、患者様に「この画像の方のどんな雰囲気が得られたら幸せですか?」と問いかけるのです。

そして、患者様の理想像をくみ取ったうえで、「このようなイメージでしょうか?」と3Dシミュレーションでお見せします。「この鼻になりたいです!」と患者様と僕のイメージが一致するところまで徹底的にすり合わせしています。もちろん患者様が納得されないうちは、治療には移りません。患者様の美容ニーズに応えて、きれいの先にある人生の幸せを手に入れるお手伝いこそ僕の使命だと思っています。

Felleza Clinicの今後の展開・ビジョン ~後進教育とネットワーク形成~

―――今後、「Felleza Clinic」が目指すところを教えてください。

「Felleza Clinic」は、今はまだ小さな個人クリニックで、美容医療の情報に関しても自分の責任において僕が一人で発信している状態。ですが、今後は医師やナース、カウンセラーなどのスタッフを増員する予定で、そのための受け入れ準備も始めています。

「Felleza Clinic」に新しい世代の医師を受け入れて、教育にも力を注ぎ、たくさんの方々に向けて発信して行きたいです。僕自身の目が届く範囲で責任を持って、本当に良い美容医療を一緒に提供できる医師を増やしながら、クリニックとしてできることも増やしたいですね。

―――「Felleza Clinic」の分院展開とともに、何かほかに考えられていることはありますか?

分院についてはすぐにとは行きませんが、クリニックの展開として今のところエリアは大阪でと考えています。僕は「BIANCA CLINIC」の一員でもあるので、拠点エリアが違うクリニック同士でネットワークを形成する時代になれば良いと思っています。

お互いが目先の損得だけで動かず、どこのクリニックが中心という考えも持たず、クリニック同士で横のつながりを大事にしたいです。患者様をその施術が得意な他院のドクターに紹介するという時代も来ると思うので、そのような潮流にマッチするクリニックでありたいと思います。

美容医療業界の課題と展望 ~医師同士の横のつながりを深めることが重要~

―――これまでの美容医療業界の問題点は何だと思われますか?

以前から、美容医療業界は閉鎖的で、医師が自分の持つ技術を隠そうとする体質があったように感じます。そのような時代は終わらせないと業界の成長にはつながりません。Cutting Edgeをはじめ、「BIANCA CLINIC」の堀田先生がさまざまな勉強会を開き業界の体質を変えてくださっています。

現在は、たくさんの医師が自分の技術を業界内にシェアするようになって、日本の美容医療業界全体がレベルアップしてきているのを感じます。そこで、僕も業界に貢献するべく、技術や知識に関して発信できるよう努力しているところです。

―――今後の美容医療業界に期待されていることを教えてください。

利益主義に走らず、きれいにすることだけをゴールとせず、何が患者様にとっての幸せかということを常に考えられる美容医療業界でありたいと思います。そのためには、クリニック同士で患者様を取り合うことはやめたいですね。その医師が自信を持って提供できるなら自分自身で施術すれば良いですし、患者様がハッピーになるためにはほかの医師が施術した方が良ければ他院に紹介するなど。

つまり、美容医療業界の医師同士で相談して患者様の幸せという軸で物事を考えて、最善の選択をご提供するということです。その結果がいわゆる三方良し*となれば、美容医療業界はクリーンで社会全体としても素晴らしいものになるでしょう。美容医療業界でクリニックや医師同士の横のつながりを深めれば、この理想を実現できるのではないでしょうか。

*三方良し…近江商人の経営哲学の一つ。商売において売り手と買い手が満足し、さらに社会に貢献できることが素晴らしい商売という考え。

読者や患者様へ向けて伝えたいメッセージ ~クリーンな美容医療で患者様を幸せに~

Felleza Clinic院長 八杉悠先生へインタビュー!鼻整形の魅力と美容医療業界への想いに迫る

10~15年前と比べて、日本の美容医療は随分ポピュラーになってきました。しかし、中には道徳に反する美容医療もまだ存在します。そこで、クリーンな美容医療を提供するという高い志を持つ医師たちで力を合わせ、日本の美容医療を道徳的に正しい方向へと導いて行きたいですね。

今回お話した美容医療のネットワークを通じて、世の中に誠実な美容医療を提供するために僕はこれからも正しい知識と技術を業界全体にシェアします。そして、患者様のハッピーにつながる美容医療を体現して行けたら良いなと考えています。

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<ヒアルロン酸>
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