アートメイクの施術から10年後の姿やおばあちゃんになったときの状態が、どう変化しているのか心配になる方もいるでしょう。施術を受ければ、ノーメイク姿に自信が持てたりメイクを時短できたりと、メリットがたくさんあります。しかし、時間が経ってから後悔しないためには、デメリットを把握しておくことも大切です。今回は、アートメイク施術後の変化や治療に伴う注意点などを紹介します。アートメイクが気になっている方は、チェックしてみてください。
1.そもそもアートメイクとは?
アートメイクは専用の細い針を使用して、皮膚のごく浅いところへ色素を入れて色を補う施術方法です。アートメイクといえば、眉毛アートをイメージする方が多いかもしれませんが、眉毛以外にもアイラインやリップなど、さまざまな部位に適応できます。施術後は、仕上がった状態が1~3年程度持続されるのが一般的です。しかしアートメイクは、皮膚の表面に近い場所に色素を注入することから、肌のターンオーバーに伴い少しずつ排出されるのが特徴です。
■アートメイクのメリット
アートメイクには、以下のようなさまざまなメリットがあります。
- 汗をかいたり洗顔をしたりしても落ちないため、メイク直しが簡単にできる
- 毎日のメイク時間を縮小できる
- お風呂上がりのすっぴん時にも自分の顔に自信を持てる
- 自然な仕上がりを1~3年キープできる
- 数年で効果が薄れるため、トレンドに合わせて雰囲気を変えられる
眉毛アートを例として挙げると、1~3年間はきれいな眉毛が手に入るため、「自分に合う眉デザインが分からない」「眉メイクが苦手」という方にも大きなメリットになります。また、コスメやメイク道具の買い替えの手間も減るでしょう。
■アートメイクのデメリット
アートメイクの施術で後悔しないためには、デメリットを理解しておくことも大切です。具体的には、以下のような点が挙げられます。
- 1~3年施術効果が持続するため、その間は簡単に除去や修正ができない
- 針を用いるため、施術中に痛みを感じる場合がある
- 赤みや腫れが出るなど、1~2週間程度ダウンタイムが発生する
- 初回は肌と染料がなじみにくく、施術が数回必要なケースが多い
- アートメイクを維持するためには、定期的なリタッチが必要
- 肌トラブルが起こるリスクがある
アートメイクは、効果が持続することがメリットになる反面、修正したいと思ったときに簡単に直せないデメリットがあります。好みや流行が変わってもすぐに修正できないため、将来的にも納得できるデザインを選択するようにしましょう。
2.アートメイクは一生消えない?10年後や年を取ったらどうなる?
アートメイクの持続期間は、施術部位や個人差により異なりますが、おおよそ1~3年程度。そのため、10年も経過すると、その効果はほとんど残っていないと考えられます。施術を受ける際には、年月が経過したときにどのような変化が生じる可能性があるのか、チェックしておきましょう。
■施術直後よりも薄くなる
アートメイクは、肌のターンオーバーにより色素が排出されるため、時間の経過に伴い徐々に色味が薄くなっていきます。他にも施術に使用した色素の質やピーリング効果がある化粧品の使用によっても色は落ちていきます。色落ちを抑えたい場合、ピーリング効果がある化粧品は、アートメイクの施術を受けた場所を避けて塗布するようにしましょう。
■不自然になる可能性がある
見た目が不自然になる可能性も考えられます。人の肌は、加齢により筋肉が落ちたりハリや弾力が失われたりするため、シワやたるみが生じます。シワやたるみに伴い、アートメイクも崩れてしまうのです。とくに眉毛やアイラインの皮膚はたるみやすいため、時間が経つと不自然に見える可能性が高いでしょう。
3.アートメイクのモチを良くする方法
アートメイクの仕上がりやモチを良くするためには、以下の点に留意しておくことが大切です。
■色素を定着させるため2回以上施術を受ける
人の体は、異物が入ってきたときに体外に排出しようとするため、アートメイクの施術を受けても、初回は色が落ちやすい傾向があります。アートメイクの色素を定着させるためには、何度か施術を受けるようにしましょう。クリニックやメニューにより異なりますが、一般的には2回で1セットになっています。2回目以降の治療では、初回の施術後の色ムラや色落ち具合を見ながら色素を補うため、実施する時期や回数は、医師と相談して決めましょう。
■しっかりと紫外線対策する
アートメイクは、ターンオーバーの促進により色落ちが早くなってしまいます。紫外線も、肌のターンオーバーを促す原因の1つ。そのため、アートメイクの施術を受けた後は、紫外線対策を十分に行いましょう。日焼け止めクリームの使用の他、帽子や日傘の活用、サングラスの着用を心がけることが大切です。なお、アートメイク直後は日焼け止めクリームを使用できない場合があるため、クリニックの医師に確認しましょう。
■医師の指示に従いアフターケアや保湿を行う
医師の指示を守りケアすることも大切です。施術直後は、入浴や飲酒、激しい運動など新陳代謝を高める行動は避けましょう。また、施術部位は乾燥しやすくなっているため、処方された軟膏やワセリン、保湿力が高い化粧水などによるアプローチが重要です。この他、摩擦も色落ちの原因になるため、クレンジングの使用や洗顔方法にも留意しましょう。施術から1週間程度はオイル系のクレンジングは避け、洗顔はやさしく行ってください。感染や炎症予防のためにも、丁寧なスキンケアを心がけましょう。
■定期的なリタッチを行う
希望するアートメイクをキープするためには、定期的なリタッチも必要です。色落ちや部分的な色ムラが気になったときは、リタッチで色素を補うとアートメイクを長持ちさせられます。リタッチは流行に伴うデザインの修正にも対応できるため、コンスタントに行うと自然な仕上がりをキープできるでしょう。また、加齢による肌の状態を考慮して施せば、若々しさも保てます。この他、定期的に通うことで感染症や炎症にも気づきやすくなるため、トラブルの予防にもつながるでしょう。
4.アートメイクで後悔しないためのクリニック選び
アートメイクで失敗しないためには、クリニック選びも大切です。
■実績があるクリニックを選ぶ
アートメイクは施術者により仕上がりに差が生じるため、クリニックを選ぶときやカウンセリングの際に、実績や症例を確認することが大切です。多くの施術をこなしている医師なら、さまざまな顔立ち・骨格に合わせた適切なプランを提案してくれるでしょう。実績があるかどうかは、ホームページに症例写真が掲載されているか、施術内容やリスク、術後の経過などを詳細に公開しているかなどをチェックしてみてください。
■カウンセリングが丁寧なクリニックを選ぶ
アートメイクは、施術前のカウンセリングがとても重要です。そのため、クリニックを選ぶときは、丁寧に実施されているかどうかも確認しましょう。カウンセリングでチェックしたいポイントは、以下のとおりです。
- 悩みや理想のデザイン、予算などを親身になって聞いてくれる
- 十分な時間が確保されている
- 一方的に治療内容を決めない
- 強引な勧誘がない
アートメイクは、肌トラブルのリスクを伴う施術なので、医師がカウンセリングを行ってくれるクリニックだとより安心感が得られます。無料で行っているクリニックが多いため、いくつかの医療機関でカウンセリングを受けて、質の良いところを選ぶと良いでしょう。
■アフターケアが充実しているクリニックを選ぶ
アートメイクは肌トラブルが生じる可能性がゼロではありません。そのため、アフターケアが充実しているかどうか確認しましょう。また、色素が定着しているかどうか経過を見て、繰り返し施術を行うため、リタッチやメンテナンスについて気軽に相談できるかもポイントです。万が一トラブルが起きたときに、すぐに対応してもらえる窓口があるか、追加料金が発生するのかもチェックしておきましょう。
■料金設定がわかりやすいクリニックを選ぶ
満足できる施術を受けるためには、料金のチェックも欠かせません。アートメイクは、2回1セットで料金設定しているクリニックが多いため、総額でどのくらいの費用がかかるか確認しておきましょう。費用を確認する際には、分かりやすく提示しているか、相場と大きく相違がないかなどをチェックすることが大切です。価格設定が低すぎる場合、練習生による施術だったり、色素や機材の質が劣っていたりする可能性が考えられるため注意しましょう。
まとめ
アートメイクは、すっぴんにも自信が持てたりメイクの時短になったりと多くのメリットがある施術です。しかし、肌のターンオーバーで色素が抜けていくため、10年後にはほとんど残っていない可能性が考えられます。アートメイクで後悔しないためには、医師の指示に従い、アフターケアを丁寧に行いましょう。また、定期的にリタッチを受けると自然な仕上がりをキープできます。まずは十分なカウンセリングを受け、施術を検討してみてください。
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