
「加齢で鼻大きくなる?」と疑問を抱いている方は少なくないでしょう。事実、年齢を重ねることで鼻が大きくなる可能性はあります。
そこで今回は、加齢で鼻が大きくなる原因を医学的な観点から解説。肥大化を防ぐために自分でできる対策や、理想の鼻へ導く美容医療の選択肢も紹介します。
鼻の大きさに関する悩みや不安を解消したい方は、ぜひご一読ください。
加齢で鼻は大きくなる?

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年齢を重ねるにつれて「鼻が大きいと感じるようになった」「鏡を見るたびに鼻の大きさが気になる……」とお悩みの方も多いでしょう。
実際に加齢とともに鼻は少しずつ広がり、大きくなるといわれています。
もともと鼻が低い東洋人は、より横に広がりやすいとの見方もあるようです。鼻全体ではなく、小鼻や鼻の穴が大きくなるケースも想定されます。
また、加齢による鼻の変化は、大きさだけではありません。鼻筋のラインが崩れることで鼻先が丸みを帯びるようになり、団子鼻やニンニク鼻になる可能性もあります。
加齢により鼻が変形して大きくなることは、誰にでも起こりうる現象です。
加齢で鼻が大きくなる原因

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次に、加齢で鼻が大きくなる原因について見ていきましょう。鼻の変化をもたらす原因は主に2つあります。
■加齢で鼻が大きくなる原因1|骨格が痩せるため
年齢を重ねると、ホルモンバランスが変化します。中でも、女性ホルモンにおける分泌量の減少は、骨密度の低下を招きます。
その理由は、骨吸収が骨形成を上回るためです。
通常、骨ではもろくなった部分を破壊する「骨吸収」と、その部分を修復する「骨形成」を繰り返すことで新陳代謝が行われます。
ところが、骨吸収を抑制する働きを持つ女性ホルモンの減少により、骨形成が不十分になって骨が痩せてしまうのです。
鼻周辺で骨が痩せて空洞化すると、土台が不安定になることから、鼻翼が横に広がりやすくなります。そのため、鼻が大きくなったように感じられます。
■加齢で鼻が大きくなる原因2|皮膚がたるむため
加齢による皮膚のたるみも、鼻が大きくなる原因の1つです。
肌の弾力やハリ感をもたらすコラーゲンおよびエラスチンは、加齢とともに分泌量が減少します。
また、表情筋をはじめとする筋肉も、年齢を重ねるとともに衰えが見られるように。
肌のハリや筋力の不足は、鼻まわりの皮膚のたるみにもつながります。
その結果、鼻の下垂や変形などが生じ、以前よりもサイズが大きくなったように感じやすいというわけです。
加齢で鼻が大きくなるのを防ぐ方法

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続いて、加齢で鼻が大きくなる事態を防ぐ方法として、普段の生活の中で取り組める対策を紹介します。
■鼻に関する癖や習慣を見直す
まずは、鼻に関する癖や習慣を見直してみましょう。
例えば、花粉症や鼻炎でお悩みの方は、鼻に詰め物をすることがあるかもしれません。詰め物をすることが習慣化している場合、鼻の穴が広がる可能性があり、鼻が大きいと感じることがあります。
鼻に何か詰めた状態を長時間続けないようにすることが大切です。
また、マスクを着け続けることで鼻が押され、むくみや変形につながる場合があります。
口呼吸が増えることにより、表情筋が衰えて肌がたるみ、鼻が目立つようになる可能性も。鼻をこする・触るといった行動自体も控えたほうが良いでしょう。
■適切なスキンケアを取り入れる
適切なスキンケアを行うことも、鼻の肥大化を予防するうえで大切です。
間違ったスキンケアは肌のたるみを加速させる要因となるため、つまり鼻が大きくなってしまう原因ともいえるでしょう。
メイク落としや洗顔料を適切に使い、肌に付着した汚れや古い角質をきちんと落としましょう。
ただし、過度な洗顔は必要な皮脂やうるおいを奪って乾燥を招くため、厳禁です。
ゴシゴシこするような洗い方は避けて、朝と夜の1日2回を目安に、肌をいたわるように行ってください。
■うつぶせ寝を避けて睡眠の質を向上させる
うつぶせ寝を続けていると、鼻の軟骨が圧迫され変形し、団子鼻のように鼻が大きくなる可能性があります。
睡眠時は、鼻が圧迫されないように仰向けの姿勢を心がけましょう。
睡眠の質も、鼻の肥大化を防ぐために重要です。睡眠の質が悪いと肌の新陳代謝が乱れ、肌荒れやハリ不足を引き起こします。
十分な睡眠時間を確保して熟睡することで肌の新陳代謝が促進されるため、鼻が大きくなる事態の予防につながるでしょう。
■栄養バランスの整った食事をとる
栄養バランスに配慮した食事をとることも、鼻を大きくしないための予防策になります。
鼻には皮下脂肪があり、水分を溜め込むことでむくみが生じる場合があります。
むくみにより鼻が大きくなったように感じることもあるでしょう。むくみの原因としては、塩分のとりすぎや飲酒が挙げられます。
塩分のとりすぎはむくみの原因となる一方で、結果的に細胞から水分を奪ってしまい肌の乾燥やハリ不足をもたらす可能性があるため、注意が必要です。
また、飲酒後はアルコールを分解するためにビタミンが消費されることから、肌質改善に必要な栄養が不足しがちになります。
さらに、余分な糖質がタンパク質と結びつき、たるみやシワの原因となる終末糖化産物(AGE/Advanced Glycation End Products)に変化。過度の飲酒や暴食は避けましょう。
加齢で鼻が大きくなるときの対処法|美容治療の選択肢

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ここからは、加齢で鼻が大きくなったときの対処法として、美容医療の選択肢を紹介します。
「鼻が大きくなった場合、元に戻すにはどうしたら良い?」「メイクでカバーするより根本的に改善したい」とお悩みの方もいるかもしれません。
鼻を小さくする方法が気になるときは、以下を参考にしつつ、信頼のおける美容外科などのクリニックへ相談して、自分に合った施術を選びましょう。
■小鼻縮小
小鼻縮小は、鼻翼の幅を狭くしたり、大きさを小さくしたりといった方法で、コンパクトな印象の鼻へ導く施術です。
横に広がった小鼻や鼻の穴の大きさが気になる場合に、改善を目指せます。
小鼻縮小には外側法・内側法・両方を組み合わせたものなどさまざまな施術方法があり、小鼻の幅や張り出し具合によって適応が異なります。
小鼻縮小を行う場合は、自分の鼻の特徴にマッチした方法を、医師との相談のもと、検討しましょう。
切開を伴う施術のため、術後のダウンタイムや傷痕が生じることを念頭に置いておく必要があります。
■鼻尖(びせん)形成
鼻尖形成とは、鼻先にある左右の鼻翼軟骨を中央に寄せるよう縫い合わせる手術です。先端が細く整った高い鼻を目指せます。
鼻の高さを出すうえで、場合によっては軟骨の移植を同時に行うケースも。
鼻尖形成の施術には、鼻腔内の切開を伴います。鼻の穴に沿って切開するため、外側から見た場合、傷痕は目立ちにくいでしょう。
ただし、施術後のダウンタイム(腫れ、内出血、むくみなど)があります。
■糸リフト
鼻先の皮下に医療用の糸を挿入する糸リフトは、大きく見える鼻をシャープな印象に近付けられる施術です。
体内で吸収される特殊な糸を使用し、切開はありません。傷痕が残ることに不安がある方や、ダウンタイムを避けたい場合に向いています。
糸の種類によって持続期間は異なるものの、1年程度で体内に糸が吸収されます。効果を持続させるには、適切なタイミングで再施術を受けましょう。
■ヒアルロン酸注入
鼻へのヒアルロン酸注入は、鼻先の形や鼻筋、高さなどを整えられます。切開を伴わず、自然な仕上がりを目指せる点が、ヒアルロン酸注入の魅力です。
また、施術時間の短さに加え、腫れや赤みなどのダウンタイムが長引きにくいことから、美容医療に不慣れな場合にも検討しやすい治療法でしょう。
効果を維持させたい場合は繰り返しの施術が欠かせません。効果に加え、治療の手軽さと施術頻度を考慮し、自分に向いているか判断しましょう。
まとめ
加齢で鼻が大きくなることは、実際にあります。鼻が大きくなったと感じる主な原因は、骨格の変化と皮膚のたるみです。
鼻が大きくなる原因に対処するには、生活習慣の見直しが欠かせません。日々のちょっとした心がけが、鼻の肥大化を防ぐカギになるでしょう。
大きくなった鼻を小さくしたい場合は、美容医療の選択肢も視野に入れてみてください。自分に合った対処法を見つけ、整った理想的な鼻を目指しましょう。
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【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】¥180,000~¥400,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、赤み、内出血、痛み、左右非対称など
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【治療期間および回数の目安】1回
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【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】糸リフト(スレッドリフト)
【治療期間および回数の目安】1~2回程度、治療後6ヶ月~1年程度で再治療可能 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1本 約 ¥50,000~¥100,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、浮腫み、引きつれ、異物感、部分的な皮膚の凹みなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
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【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
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