【脂肪吸引】痛みや失敗のリスクは?施術前に知っておきたい情報を解説

【脂肪吸引】痛みや失敗のリスクは?施術前に知っておきたい情報を解説

脂肪吸引には痛みや失敗などのリスクがありますが、短期間で確実な効果を得られることから「ダイエットをしても痩せにくい」というお悩み解決のサポートになります。脂肪吸引の施術を検討するうえで大切なのは、事前にリスクやデメリットについて把握しておくこと。今回は脂肪吸引のリスクをメインテーマに、脂肪吸引以外の選択肢として他の施術もご紹介します。

1.脂肪吸引とはどんな施術?

脂肪吸引は、余分な皮下脂肪を除去する施術のこと。ボディラインを整えることが目的の施術で、麻酔をかけたあと施術箇所の皮膚を数ミリ切開し、カニューレを用いて脂肪吸引する仕組みです。脂肪は水よりも軽いという特徴があるため施術後の体重はほとんど変わらないものの、見た目の変化は大きいとされています。

<脂肪吸引が可能な部位>

  • あご
  • お腹
  • 二の腕
  • 太もも
  • お尻
  • 背中 など

これらを含む、皮下脂肪がつきやすいさまざまな部位に施術可能です。脂肪吸引のメリットは、短期間で確実な効果を得られること。脂肪細胞自体を体内から取り除くので、脂肪細胞を小さくするダイエットとは異なります。そのため、「長い期間をかけてダイエットしてもなかなか痩せない」「リバウンドしやすい」といったお悩みのある方向けの施術でしょう。

2.脂肪吸引のリスクをチェック

出典:photoAC

脂肪吸引は、短期間で効果を得られる、リバウンドしにくい・部分痩せが叶うといったメリットのある施術です。しかし、脂肪吸引にはリスクもあるので、施術を検討する際は事前にチェックしておく必要があります。ここでは脂肪吸引で考えられるリスクを見ていきましょう。

■脂肪吸引のリスクその1│施術中の痛み

施術中の痛みは麻酔法に関わっています。脂肪吸引に用いられる麻酔法は以下の4つ。それぞれ特徴が異なります。

麻酔法 意識 特徴
局所麻酔 あり 局所的に痛みをなくす麻酔法。痛み止めの薬液を注射で注入する。体への負担が少なく術後の回復も早い手術法だが、意識があるため注入時の痛みや恐怖を感じることがある。
硬膜外麻酔 あり 背骨の間に針を刺して薬液を注入し、施術部位の周りの痛みをなくす麻酔法。意識があるため施術時に強い痛みと恐怖を感じやすい。
全身麻酔 なし 呼吸器を用いて麻酔薬を吸入する麻酔法。施術中は人工呼吸器を用いる。意識がないため痛みや恐怖を感じることはないが、体への負担が大きく、術後の回復に時間がかかる。
静脈麻酔 なし 麻酔薬を点滴で注入する麻酔法。施術中は自発呼吸が可能だが、意識はなくなる。痛みと恐怖を感じることがなく、全身麻酔と比べて体への負担が少ない。

脂肪吸引の施術で痛みを回避するポイントは、徹底した麻酔管理と機器の操作技術です。途中で麻酔が切れないよう入念に管理することで、適切な機器の操作と痛みの緩和につながります。

■脂肪吸引のリスクその2│術後のダウンタイム

術後のダウンタイムも脂肪吸引のリスクの1つ。ダウンタイム期間の目安は2~4週間です。症状の例を見ていきましょう。

症状 落ち着くまでの目安期間 過ごし方の工夫
痛み 術後約3日間がピーク。違和感は1~2週間でほとんどなくなる。
  • 十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事
  • 動ける範囲でなるべく動く
  • 痛みが強い場合は痛み止めを使う
むくみ 術後約1週間がピーク。2週間~1ヶ月で少しずつ気にならなくなってくる
  • ピーク時は適度に圧迫する
  • ピークが過ぎたらなるべく体を動かす
内出血 術後4~5日間がピーク。2~3週間でほとんど消失する。
  • ピーク時は冷やす
  • ピークが過ぎたら温めて血流を促す
硬縮 術後1~2週間頃にあらわれ、3~6ヶ月で気にならなくなる。
  • マッサージやストレッチをする
  • インディバの施術を受ける

その他、しびれやかゆみ、腫れなどの症状があらわれることもあります。ダウンタイムは正常な回復過程であらわれるものなので回避は難しいですが、症状の軽減や期間短縮のために、過ごし方を工夫すると良いでしょう。

■脂肪吸引のリスクその3│失敗する可能性もある

脂肪吸引には、皮膚のたるみや凹凸になるといった失敗のリスクがあります。

失敗例 起こりやすい部位
お尻が垂れる お尻、太もも
皮膚のたるみ お腹
皮膚の凹凸 お腹、二の腕、太もも
バランスが不自然 お腹、二の腕、太もも、腰

例えばお尻が垂れる原因は、立体的なフォルムを保つために支えている太もも部分の脂肪の除去です。その他の失敗についても、取ってはいけない脂肪を除去したり、取りすぎや取り残しがあったりすることが原因とされています。医師の知識や技術によって失敗のリスクが高まるので、依頼先選びは慎重に行いましょう。

■脂肪吸引のリスクその4│死亡事故の可能性も

重大な事故はほとんど起きないとされている脂肪吸引ですが、手術なのでどうしても死亡事故のリスクがつきまといます。起こりうる事故の例は、麻酔事故、カニューレ操作事故、脂肪塞栓など。術中・術後の対処の遅れやミスが死亡事故につながるとされています。医師の技術力やクリニックの管理体制などがこれらのリスクと深く関わっているので、医療機関を選ぶ際は入念にチェックしておきましょう。

3.脂肪吸引はやりすぎにも注意が必要

出典:photoAC

脂肪吸引するなら「限界まで細くなりたい」と考える方もいるかもしれませんが、やりすぎには注意が必要です。脂肪吸引しすぎた際に考えられるリスクは主に3つあります。

  • 色素沈着が起きやすくなり、戻るまでの期間が延びる
  • 水が溜まりやすくなり、水が体内に吸収されるまでの期間が延びる
  • 皮膚がボコつく

これらのリスクによりダウンタイムも長くなってしまうので、“やりすぎるとかえってリスクが高まる”という点も知っておく必要があります。

4.脂肪吸引は危険?後遺症の例と対策について

脂肪吸引には後遺症のリスクもあります。ここでは起こりやすい後遺症の例を見てみましょう。

<脂肪吸引で起こりやすい後遺症の例>

  • 腫れ
  • 皮膚の凹凸
  • しびれ
  • 傷痕
  • 皮下出血斑
  • 色素沈着
  • 吸引の過不足
  • リバウンド
  • 筋肉の損傷 など

その他、稀なケースではありますが、感染や熱傷、内臓損傷の可能性もあり、「脂肪吸引は危険」というイメージがあるのでしょう。脂肪吸引の後遺症を確実になくす方法はありませんが、自身でできる対策にも目を向けることが大切です。

■脂肪吸引の施術を受ける前に知っておきたい対策

喫煙による末梢循環の悪化につながるリスクがあることから、脂肪吸引の施術前は禁煙がマスト。術前・術後の一定期間は禁煙に努めましょう。体調についても、脂肪吸引が少なからず出血を伴うことをふまえて、前日は早めに寝たり、貧血気味なら鉄分を摂取したりする意識が大切です。その他、持病や常備薬のある方は、事前に主治医と相談するようにしましょう。

5.脂肪吸引以外の美容医療で部分痩せに向いているのは?

出典:photoAC

脂肪吸引のリスクが気になる場合、他の施術で部分痩せを叶える方法もあります。その例として、脂肪溶解注射とRF治療をご紹介しましょう。

■脂肪溶解注射

脂肪溶解注射は、脂肪細胞を溶かして分解・破壊することで体の外へ排出する注射のこと。部分痩せを目的とするダイエット注射です。施術では、二の腕やお腹など部分痩せしたい部位に注射を打ちます。
脂肪溶解注射のメリットは、脂肪吸引と比べてダウンタイムが大幅に短いこと、切開不要で傷痕が目立ちにくいこと、リバウンドしにくいことなど。脂肪吸引のリスクを抑えつつ、効果的に部分痩せしたい方向けの方法といえるでしょう。
ただし、即効性がないこと、一時的に腫れや内出血が起きる場合があること、複数回の施術が必要なこと、といったデメリットもあります。

■RF治療

RF治療は高周波を用いたたるみ治療全般を指しますが、部分痩せの施術にも使われます。
部分痩せでは、高周波の照射により皮下脂肪を高温で加熱・分解し、少しずつ減らしていく仕組みです。脂肪だけを加熱する周波数で照射するため、周りの皮膚を傷付けることがありません。メスや注射、麻酔を使わず術後のダウンタイムもほぼないため、体への負担を抑えた部分痩せを希望する方向けでしょう。
デメリットとしては、効果に個人差があること、複数回の施術が必要なこと、使用する機器や施術範囲によって費用が高くなること、などが挙げられます。

まとめ

脂肪吸引のリスクは、施術中の痛みや術後のダウンタイム、失敗の可能性など。ケースとしては稀ですが、死亡事故のリスクもあるため、依頼先選びが重要になります。リスク軽減のため、日本形成外科学会形成外科専門医など専門性の高いスキルを持った医師が在籍するクリニックを選ぶことも1つの方法です。信頼できる依頼先を探すこととあわせ、他の施術の選択肢も考慮したうえで検討してみてください。

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【費用相場】1回約¥200,000~¥500,000程度 ※各クリニックによって異なります。
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【リスク・副作用等】腫れ、内出血、むくみなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
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