
クマ取りをしたいけど種類が多すぎて迷っている……という方も多いのではないでしょうか。クマには原因によってさまざまな種類があり、適応するクマ取りの施術も異なります。そこで今回は、クマ取りの種類ごとに費用やダウンタイムなどを徹底比較。クマ取りを検討中の方は、この記事を読んでご自身に合った治療選びの参考にしてください。
1.クマ取り施術にはどんな種類がある?

出典:photoAC
クマ取りについて調べると「目の下のたるみ取り」や「目の下のクマ取り」といった多くの施術が出てきますが、はたしてどの方法が良いのでしょうか。クマ取りには、いわゆる整形手術と呼ばれるようなメスを使用するものからレーザーや注入まで、さまざまな治療方法があります。早速、主なクマ取り治療について一覧表で比較してみましょう。
治療の名称 | 治療方法 | 費用の目安 | ダウンタイム |
レーザー | レーザーを照射してメラニン色素を分解する | 5,000~50,000円程度 | 約1~2週間 |
注入 | ヒアルロン酸や脂肪を目の下に注入する | 5,000~500,000円程度 | 数日~約2週間 |
経結膜脱脂法 | 目の裏側を切開して脂肪を除去する | 90,000~550,000円程度 | 約1~2週間 |
下眼瞼除皺術 | 下まつげの下を切開して脂肪や皮膚を除去する | 90,000~880,000円程度 | 約1~2週間 |
ハムラ法 | 目の下の脂肪をくぼみに移動させて平らにする | 400,000~500,000円程度 | 約1~2週間 |
2.クマの種類と原因は?

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ひと口にクマといっても、原因によってさまざまな種類があります。ここからは、主なクマの種類である黒クマ・青クマ・茶クマについて解説しましょう。
■黒クマ
黒クマは、目の下にできたくぼみや膨らみによる影が黒っぽく見えるクマのこと。また、下まぶたに加齢によるたるみが出ている場合も、黒いクマが現れることがあります。黒クマの原因は、生まれつきのケースもありますが、多くが加齢によるものです。
目の周りにある眼輪筋(がんりんきん)の衰えにより眼球を支えきれなくなり、目の周りの脂肪が前に出て膨らんで影ができるのが原因です。年齢とともにエラスチンやコラーゲンが減少することによる皮膚のたるみが原因となることもあります。
■青クマ
目の周りの毛細血管が、青みを帯びた暗い色として皮膚に透けて見える青クマ。年齢問わずできることが多く、主な原因は血行不良です。血行不良を起こす主な要因としては、体の冷えやストレス、睡眠不足、疲れ目、肩凝りやホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。また、皮膚が薄い方や肌が白い方の場合、目の下の毛細血管の色が透けて青クマとなって現れることもあります。
■茶クマ
茶クマは、目の下がシミのように黒くくすんで見えます。メイクを落とした後でも、目の下だけ色が残っているように見えることも。茶クマの主な原因は、色素沈着と肌ダメージです。色素沈着は、メイクがしっかり落としきれず残っていたり、目の周りを擦ったりすることで起こります。
肌に合わない化粧品の使用やアレルギーなどの刺激も、色素沈着の原因の1つです。紫外線や乾燥、メイク落としや洗顔の際の摩擦など、肌ダメージの蓄積も茶クマにつながります。
3.クマ取りの施術と対応するクマの種類

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クマの種類と原因が分かったところで、ここからは、それぞれのクマに対応するクマ取りの方法について解説しましょう。クマをきれいに取るためには、ご自身のクマの種類を見極め、対応する治療を提案してくれるクリニックを選ぶことが大切です。
■レーザーによる治療|茶クマ
色素沈着が主な原因の茶クマは、シミと同様にレーザーによる治療で改善が期待できます。茶クマのクマ取り治療で用いられるのは「QスイッチYAGレーザー」や「ピコレーザー」。レーザーを照射することで茶クマの原因であるメラニン色素を分解し、コラーゲンの生成を促します。
細胞を活性化させて肌のターンオーバーを促すことで、茶クマの原因であるメラニン色素を排出する効果も。レーザーによる治療は切開を伴わないため傷痕が残らず、ダウンタイムが短い点がメリットです。
ただし、目元は茶クマだけでなく、シミや肝斑もできやすい部位。照射により肝斑が悪化してしまうケースも考えられるため、レーザーでのクマ取りをする場合は、シミの種類に合った施術を受けることが大切です。
■注入による治療|黒クマ・青クマ・茶クマ
注入による治療は、レーザー同様に切開を伴わないため傷痕が残らず、比較的受けやすい点がメリットでしょう。黒クマ・青クマ・茶クマなど主なクマすべてに対応しています。注入するのは、ヒアルロン酸、PRP・CRFなど。注入する内容によって価格や効果が大きく異なるため、治療内容をしっかり理解して選ぶことが大切です。
ヒアルロン酸注入は価格が安い傾向にあるため、気軽に受けられ、傷痕が残らず注入後すぐに効果を実感しやすい点がメリットです。しかし、ヒアルロン酸は分解吸収されてしまうため、効果が持続するのは長くても1年程度。そのため、繰り返し注入しなければなりません。1回当たりの費用は安くても、何年も続けて注入した場合、トータルで見るとほかの治療と費用が変わらない可能性もあるため、注意が必要です。
成長因子を含んだ注入剤のPRPは、血小板の濃縮液を活性化させた多血小板血漿(たけっしょうばんけっしょう)。自己多血小板血漿注入療法と呼ばれる再生医療の1つで、美容医療以外にケガの治療にも用いられています。PRPを注入して直接働きかけることにより、クマの改善が期待できます。
CRFは、ご自身から採取した脂肪から不純物を除去したものを注入する治療です。より高い定着率を見込める点がメリットで、効果は半永久的。ご自身の体から脂肪を採取して加工する必要があるため、費用が高くなりやすい点や、術後一定期間は痛みや内出血などの症状が出る点がデメリットです。
■経結膜脱脂法・下眼瞼除皺術|黒クマ
黒クマの解消には、目の下の脂肪を取り除く治療が効果的です。目の下の脂肪を除去する治療には、経結膜脱脂法と下眼瞼除皺術があります。
経結膜脱脂法は、メスを用いないクマ取り治療。メスを使わないといってもまったく切開しないわけではありません。経結膜脱脂法では、結膜を切開して眼窩脂肪(がんかしぼう)を取り除きます。表に見える部分を切開しないため、傷痕が見えずダウンタイムが少ないのがメリットです。ただし、脂肪を取り除いたことにより目元のシワが目立つ可能性があります。注入法の併用やほかの治療法も検討した上で、経結膜脱脂法で効果が期待できる場合に治療を受けるのがおすすめです。
下眼瞼除皺術は、メスを使用するクマ取りの治療法。下まつげの辺りを1~2mmほど切開して皮膚のたるみや余分な脂肪を取り除きます。クマだけでなく、目の下のシワやたるみなどをトータルで改善できる方法です。糸は下まつげに隠れるためあまり目立ちませんが、抜糸までは糸が見える状態になります。また、腫れが引くまでに2週間ほどかかるため、日常生活に多少の影響はあるでしょう。
■ハムラ法|黒クマ
ハムラ法は黒クマに対応しているクマ取り治療法で、表ハムラ法と裏ハムラ法の2種類があります。
ハムラ法は、目の下の膨らみの原因となっている眼窩脂肪を移動させて平らに整えるため、目の下のくぼみと膨らみの両方に効果が期待できます。余分な膨らみがある部分の眼窩脂肪をくぼみ部分に移動させるため、脂肪を取り除いたことにより目元のシワが目立ちにくくなる点がメリットです。
表ハムラ法は下まつげの際を切開するのに対し、裏ハムラ法はまぶたの裏側の結膜を切開します。表ハムラ法は、抜糸が必要になるためダウンタイムが長くなりますが、眼窩脂肪を移動させるだけでなく余分な皮膚も切除します。
まとめ
目元のクマは、クマの種類や原因によって適応するクマ取り治療の種類が異なります。最終的には医師のカウンセリングで治療内容を決めることになりますが、ご自身のクマがどのような種類なのか、対応する治療にはどのようなものがあるのか、予備知識を持っておくことは大切です。また、おおよその費用を事前に把握し、医師とのカウンセリングでご自身にとって最善だと思える選択ができるようにしておきましょう。
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【治療の内容】経結膜脱脂法
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回約¥200,000~¥400,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、結膜出血など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】下眼瞼除皺術
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回約¥300,000~¥700,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】血腫、感染、知覚鈍麻、複視、仕上がりの左右差など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】表ハムラ(眼窩脂肪移動術)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】¥200,000~¥500,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】出血、血腫、化膿、感染、眼瞼外反など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】経結膜的眼窩脂肪移動術(裏ハムラ法)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回約¥300,000~¥550,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】感染症、目の下の凹み、神経障害、術後の腫れや内出血など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
【治療期間および回数の目安】約9~12カ月に1回程度 ※製剤や部位によって個人差があります
【費用相場】1本 約¥55,000~¥150,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】コンデンスリッチファット(CRF)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回約¥300,000~¥1,500,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】感染、腫れ、内出血、むくみ、痒み、凹付きなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)
【治療期間および回数の目安】効果の持続期間は約1年~5年程度 ※個人差があります。
【費用相場】約¥150,000~¥600,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】内出血、発赤、腫脹、注入部位の凸凹、しこりなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。