
裏ハムラ法の失敗を恐れる方へ。目の下のたるみ取りに効果的とされる裏ハムラ法は、失敗画像や後悔談が、ブログなどのネット上に掲載されているのを目にする方もいるでしょう。そのような情報を見聞きして、「裏ハムラ法は怖くて危険なのでは」と不安に感じる方もいるのでは?そこで今回は、裏ハムラ法のよくある失敗例と原因を解説します。あわせて、トラブルを回避するためのコツもご紹介します。
1.目の下のたるみ治療「裏ハムラ法」とは?

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裏ハムラ法がなぜクマやたるみに効果的なのか、まずは基本的な知識を押さえておきましょう。
■裏ハムラ法の効果と施術方法
裏ハムラ法は、黒クマができてしまった下まぶたの粘膜側を切開し、余分な脂肪をくぼみのある部分に移動させる美容整形の手術です。そもそも黒クマは、年齢を重ねるとともに下垂した脂肪が突出することでできる陰影が原因。セルフケアでは元に戻りづらいため、改善するには目の下の凸凹をフラットにすることが求められます。裏ハムラ法は脂肪の突出とくぼみを同時に解消できるため、一度の施術で効率良く黒クマ・たるみ治療を行えることが特徴です。
■裏ハムラ法のメリット
裏ハムラ法のメリットは、傷痕が表面に残らずダウンタイムが比較的短いことです。似た施術に「表ハムラ法」がありますが、こちらは皮膚表面を切開して脂肪の除去と再移植を行うため、傷痕が治癒するまで長いダウンタイムを要します。
また、脂肪を取り除くだけなら「下眼瞼脱脂手術」という治療法もありますが、術後にくぼみが目立つ場合は、脂肪注入やヒアルロン酸注入など、別途ほかの施術が必要になることも。裏ハムラ法は傷が目立たないだけでなく、タイムパフォーマンスを求めたい方にも向いている治療といえます。
2.裏ハムラ法の失敗例やよくある後悔6選

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裏ハムラで後悔する、後遺症が出るというブログや口コミなどの体験談は本当なのでしょうか。ここからは裏ハムラ法によく見られる失敗例や後悔談の原因を1つずつ解説していきます。
■【1】目の下が凸凹になる
せっかく裏ハムラ法で手術をしたのに、仕上がりが凸凹になってしまったという事例です。このようなケースでは、2つの原因が想定されます。
まず1つめは、目の下のくぼみの大きさに対し、移動させたい脂肪の量が少ない場合。脂肪を移動してもくぼみを埋めきれず、結果仕上がりが凸凹になるパターンです。
もう1つは、医師の技術不足によるパターン。適切な位置に脂肪を移動できなかった場合、目の下のふくらみは改善するものの、術後にくぼみが目立ってしまうことがあります。
■【2】皮膚のたるみが残った
目の下のクマと見分けがつきにくい皮膚のたるみ。黒クマに皮膚のたるみも併発していたり、シワが深かったりする場合、裏ハムラ法では対応しきれないことがあります。それだけでなく、裏ハムラ法を行ったことでたるみやシワが悪化する恐れも。
脂肪の移植とともに、たるんだ皮膚や目のまわりにある眼輪筋の切除ができるのは表ハムラ法です。それぞれのアプローチ方法を理解せずに施術した場合に、皮膚のたるみが残るといった事例が起こってしまうようです。
■【3】しこりができた
裏ハムラ法の術後、脂肪を移植した箇所にしこりができてしまうケースです。こちらは脂肪の定着過程で生じる現象のため、数ヶ月ほど経過すれば自然に目立たなくなります。しかし、半年以上しこりが残る・見た目にも凸凹感が分かるといった場合、ほかの原因を探る必要があるため、施術を受けたクリニックに相談しましょう。
■【4】ダウンタイムが長引く
裏ハムラ法は表ハムラ法に比べてダウンタイムが少ないとされますが、下眼瞼脱脂に比べると剥離させる範囲が広いため、中程度のダウンタイムは必要です。一般的に、裏ハムラ法のダウンタイムは目安として次の期間を要するとされています。
- 痛み:約1~2週間
- 内出血:約2週間
- 腫れ:約1~2ヶ月
手術が成功しても、腫れが1ヶ月続くことで、ダウンタイムが長いと感じる方もいるでしょう。また、ダウンタイム中の過ごし方によって、上記の期間は左右します。症状の現れ方には個人差があるため、内出血や痛みが長引くことも想定して計画を立てましょう。
■【5】後遺症が現れる
裏ハムラ法は、稀に後遺症が現れる可能性があります。代表的なものは以下のとおりです。
下眼瞼外反
下まぶたが外側に反って、あっかんべーをしたような状態を指します。主に、医師の技術不足などが原因で、下まぶたが引き下がることで起こる症状です。傷が治る1~3ヶ月ほどで改善するとされていますが、ドライアイを併発しやすく、追加の施術が必要になる場合もあります。
角膜の損傷
手術中に患者が目を開けるなど何らかのトラブルにより、眼球に傷がついてしまう事例です。また、縫合した糸がほどけてしまい、糸が眼球を傷つける危険もゼロではありません。可能性としては稀ですが、状態に応じた処置が必要になります。
神経障害
切開時に神経がわずかに切れるため、術後目のまわりに違和感が残る可能性があります。ほとんどの場合、6ヶ月~1年で症状が落ち着くとされていますが、稀に違和感が残り続けるケースがあるようです。
■【6】合併症が起こる
裏ハムラは外科手術のため、ほかの美容整形と同様、合併症のリスクも存在します。傷口からの感染症や術後出血、結膜下出血と呼ばれる白目に内出血が溜まる症状などが代表的です。ただちに処置する必要性の高い症状の場合もあれば、一時的なものもあります。気になる症状が起こった際には自己判断で放置せず、すぐにクリニックに問い合わせることが大切です。
3.裏ハムラ法の失敗を回避するには

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最後に、裏ハムラ法の失敗リスクを下げるための対策方法をまとめました。事前にしっかり知識を身につけ、後悔がないように準備していきましょう。
■カウンセリングをしっかり受ける
目の下のクマやたるみは、年齢や症状の重症度、皮膚の状態によってアプローチ方法が異なるものです。例えば皮膚のたるみが少ない方は、裏ハムラ法ではなく下眼瞼脱脂で問題ないケースも。反対に、たるみが強い方は表ハムラ法が適応されるケースもあります。条件に合う・合わないは手術の成功に深く関わっているため、まずは医師によるカウンセリングを受け、ご自身の目元の状態を把握することから始めましょう。
■美容クリニックは慎重に選ぶ
裏ハムラの失敗例は、医師の技術不足によるものが多くあります。このような失敗を避けるには、クマ取りの経験が豊富な医師を選ぶことが重要です。クリニックの知名度だけで決めず、執刀医の経歴や実績は必ずチェックしておきましょう。その際、裏ハムラ法だけでなく、表ハムラ法や下眼瞼脱脂にも対応できるかどうか、あわせて確認しておきましょう。
■ダウンタイムは安静に過ごすようにする
裏ハムラ法の術後は、腫れやすい状態になっています。ダウンタイム中は目元を軽く冷やしたり、枕を高くして寝たりと、腫れが長引かないよう過ごすことが大切です。また、激しい運動や体力仕事などは、血流を促進させるため要注意。安静にすることで、失敗例のような症状を軽減させられる場合もあります。
まとめ
裏ハムラ法は、目の下の余分な脂肪を除去・移動させ、1度の施術で効率良く黒クマを治療する方法です。裏ハムラ法の失敗例は、医師の技術不足によるものや、患者側が気をつけることで回避しやすいものなどもあります。いずれも個人差があるため、極度に恐れず、知識を身につけて施術に臨みましょう。万が一気になる症状が起こった際は、すぐに執刀医へ相談を。裏ハムラ法を正しく理解して、長年の悩みを解消してみませんか?
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・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。 ・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。 ・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。 |
【治療の内容】経結膜的眼窩脂肪移動術(裏ハムラ法)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回約¥300,000~¥550,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】感染症、目の下の凹み、神経障害、術後の腫れや内出血など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】表ハムラ(眼窩脂肪移動術)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】¥200,000~¥500,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】出血、血腫、化膿、感染、眼瞼外反など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】下眼瞼経皮的脱脂術
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】1回約¥400,000~¥600,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】内出血、腫れ、痛みね左右差など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】脂肪注入
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】約¥60,000~¥2,000,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】術後の内出血、浮腫み、硬縮(皮膚のツッパリ感)、疼痛など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
【治療期間および回数の目安】約9~12カ月に1回程度 ※製剤や部位によって個人差があります
【費用相場】1本 約¥55,000~¥150,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。