60代女性の自律神経が乱れる原因は?バランスを整える方法6選

60代女性の自律神経が乱れる原因は?バランスを整える方法6選

60代女性は自律神経の乱れによって「急にほてりを感じる」「イライラして感情のコントロールができない」など、更年期障害のような症状に悩む方が多くなっています。そこで今回は、自律神経の乱れを感じている60代女性に向けて、その原因やバランスを整える方法をご紹介します。生活習慣の見直し方、美容婦人科で受けられる治療法などをまとめました。体と心の変化に悩む60代女性は要チェックです。

1.60代女性でも更年期障害は起こる?自律神経の乱れの原因は?

60代女性には、更年期障害・自律神経失調症などに似ている症状が表れるケースがあります。60代でも更年期障害が起きている可能性はあるのか・更年期はいつまであるのか、また、自律神経が乱れる原因を詳しく見ていきましょう。

■60代女性でも更年期障害になる可能性がある

女性の更年期は、「閉経をはさむ前後5年、約10年間の時期」を指します。日本人の閉経年齢は平均50歳のため、概ね45~55歳くらいの年齢が更年期にあたるでしょう。この時期に表れる病気を伴わない症状を「更年期症状」と呼び、中でも症状が重い状態が「更年期障害」です。

しかし、閉経を迎えるのは早い人で40代前半、遅い人で50代後半などタイミングが異なり、個人差があります。そのため、60代でも更年期症状・更年期障害に悩まされる方も。また、一度治まった症状が、60代になってから再び表れる方もいます。

■自律神経が乱れるのは女性ホルモンの急激な減少が原因かも

60代女性の自律神経のバランスが崩れて起きる体調不良には、女性ホルモン(エストロゲン)のゆらぎによって急激に減少することが影響している可能性があります。女性ホルモンは、生理・妊娠だけでなく、女性の体や心を健康に保つ働きを持ちます。

女性ホルモンをはじめ、さまざまなホルモン分泌や自律神経を調整するのが脳にある視床下部です。自律神経は、主に交感神経と副交感神経の2つに分けられ、血圧・心拍・呼吸数など、自分の意思では制御できない部分を調節する神経系です。女性ホルモンの分泌と自律神経は、脳の視床下部を介して密接な関係にあります。

更年期では、脳(視床下部)が女性ホルモンの分泌を促しているにもかかわらず、うまく分泌されない状況に混乱し、次第に自律神経に乱れが発生。交感神経と副交感神経が乱れると体と心のバランスがうまくとれなくなり、心身にさまざまな不良が出てきてしまいます。

また、日常生活で環境が大きく変化することや、ストレスが多いなどの理由のほか、生活リズムが不規則であったり免疫力が低下したりなども、自律神経の乱れの原因となる場合もあります。

2.60代女性に起きやすい症状・自律神経の乱れによる影響をチェック!

出典:photoAC

ここからは、60代女性の自律神経が乱れると起きやすい、体や心の症状をご紹介しましょう。前述したとおり、更年期症状・更年期障害と似ている症状も含まれます。

■体の症状

体に表れる症状として、下記のような例が挙げられます。

  • ほてり、のぼせ
  • ホットフラッシュ

運動後ではないのに、急にほてり・のぼせを感じ、発汗が止まらないなど。(血管の拡張、放熱に関する症状)

  • 肩こり、腰痛など

交感神経が過剰に働きすぎて筋肉に緊張が生じ、肩・首・腰などに痛みが出る。

  • 疲れやすい、体がだるい

原因が思い当たらないのに、体が疲れやすく、常に倦怠感があるなど。

  • めまい、耳鳴り
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 手足のしびれ、冷え
  • 吐き気
  • 動悸、不整脈
  • 膣の乾燥、性交痛など

■心の症状

心に表れる症状として、下記のような例が挙げられます。

  • イライラする

感情のコントロールが乱れ、急にイライラしたり、怒りがこみ上げたりする症状。

  • 気分の落ち込み、憂うつ

感情のコントロールが乱れ、ささいなことがいつまでも気になったり、憂うつになったりする。

  • 不眠

睡眠に関する調整機能が乱れ、眠りが浅くなったり、日中でも眠気があったりするなど。夜中に急なほてり・発汗で目が覚めるケースも。

上記の症状は、1つに限らず、いくつか同時に表れるケースも多くなっています。

3.60代女性必見!自律神経のバランスを整える方法

ここからは、自律神経のバランスを整える方法を紹介します。60代女性で体調不良やホルモンバランスの変化に悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。

■栄養バランスのとれた食生活を意識する

食生活を見直し、栄養バランスのとれた食事を1日3食(朝昼晩)食べるようにしましょう。食事では、胃腸に負担をかけないためにもよく噛んで食べること、腹八分目を意識することも大切です。また、低栄養防止のためにも、たんぱく質を含有する食品を積極的に食べるように心がけましょう。女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをする大豆イソフラボンを含む豆腐や味噌など、大豆製品の摂取もおすすめです。

■無理のない運動を取り入れる

出典:photoAC

今まで運動習慣がなかった方は、無理なく始められるウォーキング・筋トレ・踏み台運動・ストレッチなどを日々の生活に取り入れてみましょう。自律神経をコントロールするためには、血流を調整して、流れを良くすることが大切です。また、運動後の爽快感も体と心の健康アップにつながります。

あまりハードすぎる運動は、交感神経の働きが過剰になるため逆効果に。できれば、ゆっくりと深い呼吸を促すような、毎日続けやすい運動を取り入れていきましょう。

■しっかりと睡眠時間を確保する

個人差はありますが、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド」によると、40~64歳の場合、適正な睡眠時間は1日6~8時間と考えられています。自律神経を整えるためにも、毎日しっかりと睡眠時間を確保することが大切です。

ただし、必要な睡眠時間には個人差があり、1日6時間未満で足りる方もいれば、8時間以上必要になる方もいます。また、高齢世代(65歳以上)の場合は、8時間以上にならないことを目安として、必要な睡眠時間を確保するよう推奨されています。高齢世代においては、睡眠不足よりもむしろ、長時間睡眠による健康リスク(死亡リスク)のほうが強く表れることが調査・研究で判明したためです。

■気になる症状がある場合は医療機関を受診する

症状がひどい・長期にわたって続くときには、医療機関を受診するようにしましょう。「更年期のせい」と思っていた体調不良の原因が、病気(うつ・関節リウマチ・貧血など)である可能性も否定できません。精密検査を受けたり、治療として漢方薬・向精神薬などが処方されたりする場合もあります。

■フェムケアグッズを取り入れる

近年、女性の健康や性的な問題を解決する手段として、フェムケア(女性特有の健康・ライフスタイルに関する問題を解決すること)が注目されています。60代女性や更年期に悩んでいる方に向けて、膣などデリケートゾーンのエイジングケアを行うためのフェムケアグッズや、女性のセルフプレジャー用グッズも販売されているのです。セルフプレジャーを日常的に取り入れることで、ストレス軽減や安眠効果、老化防止など、心身のケアが期待できるといわれています。

4.60代女性・自律神経の乱れが気になる方にはペプチド療法という手も

出典:photoAC

自律神経の乱れが気になる方に向いているのが、エイジングケア医療として注目されている、ペプチド療法。まだ日本で耳にする機会は多くありませんが、アメリカなどの先進国では一般的になっている医療法です。

■ペプチド療法とは

ペプチドとは、アミノ酸で構成された分子で、たんぱく質の一部です。ペプチド療法では情報伝達機能に着目し、採血・唾液を分析して、足りていないペプチドを解析。不足しているペプチドを内服薬および点鼻などの方法で補っていく治療法です。

個人の悩みや要望にそった組み合わせのペプチドが、医師より処方されます。疲労回復、性欲の改善など治療薬によって期待できる効果は異なり、いずれも体の内側から健康・美しさの維持を目指すものです。現在国内でも、ペプチド療法を取り扱う美容婦人科がありますので、ぜひチェックしてみましょう。

■まとめ

60代女性の自律神経が乱れる原因や解決策などをご紹介しました。自律神経のバランスを整える方法には、食事・睡眠・運動など基本的な生活習慣の見直し、さらにはフェムケアや美容医療、美容婦人科などで受けられるペプチド療法などさまざまな選択肢があります。体調の変化を感じている方は、まずクリニックで医師の診察を受けて、悩みや気になる症状を相談してみましょう。これからも健康で心地良い日常生活を送るために、あなたに合った方法を見つけてくださいね。

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