シミが唇にできた場合に向いている、美容医療の施術を4つご紹介します。あわせて、治療の際に注意したい点などもまとめました。シミは頬辺りにできるイメージがありますが、唇に発生する場合も。唇の一部が黒ずんで汚れているように見える、うまくメイクが仕上がらないといった悩みにつながることもあります。そこで、なぜ唇にシミができてしまうのか、主な原因やセルフでできる予防方法なども解説しましょう。
1.シミは唇にもできる?主な原因をチェック
シミは、頬とその周辺だけでなく、唇に現れることもあります。一部分だけが黒い、汚れがついているなど、唇にシミが突然できて気になっている方もいるでしょう。そこで、なぜ唇にシミができてしまうのか、考えられる主な原因や種類を解説していきます。
■シミが唇にできる原因は?
唇にシミができる原因の1つとして考えられるのが紫外線です。過度に紫外線を浴びるとメラニンが過剰に生成されることでシミができることがあります。唇は日光にさらされやすく、紫外線の影響を受けやすい部分です。また、摩擦や乾燥などの刺激によって唇の角質層がはがれてバリア機能が低下した状態になると、紫外線の影響を受けやすくなりシミが発生することもあります。ほかにも、加齢によってシミができるなど、さまざまな要因が関係していると考えられるのです。
■唇にはどんなシミができる?代表的な種類を紹介
唇のシミにもいくつか種類があります。紫外線による影響を受け、一般的に中年以降にできやすいとされるシミである老人性色素斑や、両頬や鼻によく見られ、一般的にそばかすといわれる雀卵斑などが代表的です。炎症を繰り返したことなどによってできた色素沈着なども唇のシミの一種に含まれます。このほか、ホクロがシミのように見えてしまうこともあるでしょう。
場合によっては、シミが1種類ではなく同時に複数種類存在することも。それぞれのシミによって発生する原因が異なるため、医師による診断を受け、適切な診断と治療を受けることが大切です。
唇にできた黒いシミは、ときには皮膚悪性腫瘍の1つであるメラノーマや、副腎の機能不全によって唇に色素斑が現れるケースもあります。このように、何らかの病気のサインである可能性もあるため注意が必要です。
2.シミが唇にできた際にぴったりな治療法
ここからは、唇のシミにアプローチする治療法をご紹介しましょう。
■唇への負担を考慮したい場合はレーザートーニング
レーザートーニングとは、低出力で肌にレーザーを照射するシミ取り治療法の1つで、唇のシミ取りにも有効です。メラニン色素を少しずつ分解・排出し、シミにアプローチ。複数回の治療を行うことで、徐々にシミを目立たなくする治療法です。主に、紫外線によってできた唇のシミやそばかすなどに向いており、肌の透明感をアップさせたい場合にも用いられます。肌への負担を考慮して行われる治療であるため、ダウンタイムがあまりないのが特徴の1つ。唇以外のシミをはじめ、ニキビ痕や毛穴の開き、色ムラや肝斑といった悩みに対する治療法としても用いられます。
■濃いシミにはQスイッチヤグレーザー
Qスイッチヤグレーザーは、出力の高いレーザーを短時間で照射するレーザーです。2種類の波長を使い分けることができる点も特徴の1つ。シミの原因とされるメラニン色素を熱で破壊してシミを治療します。濃いシミやそばかすにもアプローチでき、ときにはあざの治療に活用されるケースも。ほかにも、幅広い色を対象にしたタトゥーの除去にも用いることが可能です。ダウンタイムは、個人差がありますがおよそ1~2週間程度。高い出力でレーザーを照射するため、施術後にかさぶたができることがあります。
■浅い箇所へのシミにはアレキサンドライトレーザー
アレキサンドライトレーザーは、主にあざやシミを治療することを目的として開発されたレーザーで、シミなどの原因であるメラニン色素を破壊します。患部周辺の皮膚や血管などにダメージを与えにくい点も大きな特徴です。
日焼けなどによって肌が黒くなっている場合は熱を感じやすいため、Qスイッチヤグレーザーなどほかのシミ取り治療法を用いるケースもあります。施術後2時間程度はひりつきを感じたり、かさぶたができたりするケースもありますが、ダウンタイムは短いことが多いようです。
■レーザー治療後にアートメイクを施すのも1つの手段
唇のシミを根本から治療する方法とは方向性が異なりますが、アートメイクを活用する手段もあります。アートメイクは、専用の針を使って唇に色素を注入する美容医療の一種です。唇に好きなカラーの色素を注入できるため、くすみ程度であればカバーできる場合があります。血色がアップする、メイクの時短が叶うなどのメリットがあるため、唇のシミをレーザーなどで治療した後に、より魅力的に見せたい場合にもピッタリです。
アートメイクは皮膚の浅い部分に色素を注入するため、ターンオーバーにより2~3年で色落ちします。そのため、施術ごとに色を変えることも可能です。アートメイクのダウンタイムは、およそ1週間。施術後は乾燥しやすくなることもあるため、ダウンタイムはとくに保湿ケアを心がけてみてください。
3.唇のシミを治療する際に注意したいこと
続いては、唇のシミを治療する際に注意したいことを解説しましょう。
■シミの種類を把握するのが大切
まずは唇にどのような種類のシミができているか把握し、適切な治療を受けることが大切です。カウンセリングなどを利用して、実際の治療を開始する前に正しく診断してもらいましょう。そのために、コミュニケーションが取りやすいクリニックを選ぶことはもちろん、唇のシミ治療実績が多いクリニックを選ぶようにしてみてください。また、良い口コミが多くあるかどうかもチェックポイントです。
■通院が必要になるケースも
唇にできたシミをレーザーなどで治療する場合は、1回の施術で満足する方もいれば、5回前後の通院が必要な場合もあります。施術回数は状態によって異なるため、カウンセリング時にどの程度通院する必要があるか、医師に相談してみてください。
■アフターケアにも気を配る
施術後の唇は、バリア機能が低下するなどしてデリケートな状態になります。そのため、リップクリームなどを使って保湿をしっかりと行いましょう。こまめに塗りなおすことも意識したいポイントです。場合によっては、塗り薬を処方されることもあるため、医師の指示に従って使用してください。また、デリケートな状態の唇には、できるだけ摩擦などの刺激を与えないようにすることも覚えておきましょう。
4.唇のシミを予防するには?セルフケア方法も伝授
唇にできたシミを消すのは自力ではなかなか難しく、できればできないように予防したいもの。また、せっかく治療をしたのにもかかわらず、またシミができてしまえば残念な気持ちになります。そこで唇のシミを予防するためのセルフケア方法をご紹介しておきましょう。
■丁寧なスキンケアを行う
唇のシミを予防するためには、丁寧なスキンケアが重要なカギを握っています。こまめにリップクリームを塗るなどして、普段から保湿を心がけましょう。また、摩擦を与えないよう、こする・なめる・皮をむくといった行動は避けるようにしてください。クレンジングの際には専用リムーバーを使ってなじませるように落とす、リップはすべらせるように塗るなど、さまざまなシーンで摩擦が加わらないよう配慮することが大切です。
■紫外線対策を忘れない
紫外線はシミの原因になりやすいため、唇もUVケアをしましょう。唇は、日焼け止めを塗り忘れてしまいがちな部位です。UVカット機能のあるリップクリームを塗ったり、帽子や日傘で物理的にカバーしたりするといった対策を講じてみてください。
まとめ
唇も、頬などと同じようにシミができることがあります。その多くは紫外線や摩擦などの刺激が原因と考えられているため、普段から注意することが大切です。できてしまったシミには、レーザートーニングやアレキサンドライトレーザーなどで治療することができます。どの治療法を選択するかはシミの種類によって異なるため、信頼できる医師に相談し、自身にマッチした治療を受けることが大切です。
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