産後のシミは消える?原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説

産後のシミは消える?原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説

「産後にシミが目立ってきた」「ファンデーションでシミが隠しきれない」とお悩みの方はいませんか?出産後、ホルモンバランスの変動や、育児期間の睡眠不足などが原因でシミが現れるケースは少なくありません。

「産後のシミは消えないの?」と不安に感じている方もいるかもしれませんね。しかし、適切なケアを行えば、妊娠中や産後にできたシミを目立たなくすることができます。

今回は産後にシミができる原因を詳しく解説。自宅でできるセルフケア方法や、美容医療によるアプローチについてもご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

産後にシミが増えるのはなぜ?主な3つの原因

育児 女性 産後のシミは消える?原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)産後はホルモン変化や生活習慣の乱れが重なり、シミが増えやすい時期です。ここでは産後のシミの主な3つの原因について解説します。

■原因①:女性ホルモンバランスの急激な変化

妊娠中は、女性ホルモンの分泌量が大きく変化します。とくに、エストロゲン(卵胞ホルモン)・プロゲステロン(黄体ホルモン)が急増することが知られています。

これらの女性ホルモンのうち特にエストロゲンには、シミの原因となるメラニン色素を作り出すメラノサイトを活性化させる働きがあり、メラニンが過剰に生成されやすい状態になります。その結果、新たにシミができやすくなったり、元からあったシミが濃くなったりすることがあるのです。

出産後、増加していたエストロゲンとプロゲステロンは急激に減少。ホルモンバランスが大きく乱れます。この急激な変化は、肌のターンオーバー(肌細胞が生まれ変わる周期)に影響を及ぼすことも…。

本来であれば、古い角質とともに排出されるべきメラニン色素が、ターンオーバーの乱れによって肌に留まりやすくなり、シミとして表面に残ってしまうのです。これにより、産後にシミが増えたり、より目立つようになったりするケースが多く見られます。

■原因②:育児による睡眠不足

産後の育児は、授乳やおむつ替えなどにより生活リズムが大きく変化するため、睡眠不足になりやすい時期です。

睡眠中には、肌の新陳代謝を促す成長ホルモンが活発に分泌されます。しかし、睡眠時間が十分に確保できないと、この成長ホルモンの分泌量が低下し、肌のターンオーバー周期が乱れやすくなるのです。

ターンオーバーが滞ると、本来排出されるはずのメラニン色素が肌表面に留まりやすくなり、シミとして定着する原因となります。

■原因③:紫外線ダメージの蓄積

育児に追われる日々の中では、自分の日焼け止めを塗り忘れたり、こまめな塗り直しがおろそかになったりしがちです。このような無防備な状態が、肌への紫外線ダメージを蓄積させる大きな原因となります。

さらに産後の肌はホルモンバランスの変化により、メラニン色素が生成されやすい状態にあります。通常時よりも紫外線の影響を強く受けやすく、シミができやすい環境となっているのです。

あなたのシミはどのタイプ?産後に見られるシミの種類と特徴

不安 女性 産後のシミは消える?原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)産後にできるシミは原因や特徴により複数のタイプがあります。ここでは代表的な4種類とその特徴を解説します。

■紫外線が原因の代表格:老人性色素斑

シミの中でもっとも一般的なタイプが、老人性色素斑。日光黒子(にっこうこくし)とも呼ばれています。

「老人性」という名称がつきますが、主な原因は加齢ではなく、長年にわたる紫外線ダメージの蓄積です。そのため、年齢に関わらず発生します。

見た目の特徴は、輪郭がはっきりとした円形や楕円形で、色は薄茶色から濃い茶色までさまざまです。頬骨の高い部分やこめかみ、手の甲など、普段から日光に当たりやすい部位に現れやすい傾向があります。

■左右対称に現れる:肝斑

肝斑(かんぱん)は、頬骨の高い位置、額、口周りなどに、もやもやと広がるように左右対称に現れます。輪郭がはっきりしている老人性色素斑とは異なり境界線が不明瞭で、薄茶色から濃い褐色が特徴です。

肝斑の主な原因は女性ホルモンのバランスの乱れ。妊娠や出産をきっかけにできたり、すでに存在しているものが悪化したりしやすくなります。産後の女性にとくに多く見られるシミの1つと言えます。

■遺伝的要因も大きい:雀卵斑

雀卵斑(そばかす)は、鼻筋から頬にかけて散らばるように現れる数ミリ程度の細かい茶色の斑点。雀卵斑は遺伝的な要因が大きく関係しており、幼少期から現れることが多いシミの1つです。

産後は、ホルモンバランスの急激な変化や紫外線ダメージの蓄積などにより、肌のバリア機能が低下しやすく、デリケートな状態になります。それにより、もともとあったそばかすの色が濃くなったり、前よりも目立つようになったりすることがあります。

■ニキビ痕などがシミになる:炎症後色素沈着

炎症後色素沈着は、ニキビや虫刺され、かぶれ、傷など、肌に炎症が起きた後にメラニン色素が過剰に生成され、その部分にシミとして残る状態です。

まずは原因となるトラブルを取り除き、肌の炎症をしっかり鎮めることが改善の第一歩となります。産後はホルモンバランスの乱れで肌がデリケートになり、肌荒れやニキビといった炎症が起こりやすく、この炎症後色素沈着ができやすい時期です。

【産後のシミ対策】まずは始めたい!自分でできる方法5選

スキンケア 女性 産後のシミは消える?原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)忙しい産後でも取り入れやすい、シミ改善や予防に役立つ5つのセルフケア方法を紹介します。

■基本中の基本!日焼け止めで紫外線を徹底ブロック

産後のシミ対策において、最も重要で基本的なのが、徹底した紫外線対策です。産後に紫外線を無防備に浴びると、シミの生成や悪化を招きやすくなります。

日焼け止めやUVカット効果のある服や小物による徹底したケアが大切です。外出時は、SPF30以上の日焼け止めを使うようにしましょう。また産後の敏感な肌には、低刺激処方の日焼け止めを選ぶと安心です。

■美白有効成分が配合されたスキンケアを選ぶ

産後のシミケアには、シミの原因となるメラニンの生成を抑えたり、還元したりする効果が認められた美白有効成分を配合した医薬部外品(薬用化粧品)を選びましょう。代表的な美白有効成分としては、以下のものが挙げられます。

  • 長く支持されているビタミンC誘導体
  • 近年注目され、抗炎症作用も持つトラネキサム酸
  • 市場で存在感を強めているナイアシンアミド
  • 過剰なメラニン生成を抑える4MSK

これらの成分はシミへのアプローチ方法が異なるため、複数の成分を組み合わせた商品を選ぶと、より効果的なケアが期待できます。美白ケアは継続がカギとなるため、化粧水、美容液、クリームなど、毎日無理なく続けられるアイテムを選びましょう。

■肌のターンオーバーを整える正しい洗顔と保湿

肌のターンオーバーとは、表皮の細胞が生まれ変わり、古い角質やメラニン色素を排出する仕組みのこと。このサイクルが正常に保たれることで、シミのもととなるメラニンの排出が促され、シミの予防や改善につながります。

産後はホルモン変化やストレスでターンオーバーの周期が乱れやすいため、正しい洗顔と保湿で整えることが大切です。

洗顔は泡で優しく包み、摩擦や強い洗浄料は控えましょう。洗顔後はすぐに化粧水で水分補給し、乳液やクリームで蓋をします。忙しい場合はオールインワンジェルも便利です。

■体の内側からケアする食生活の見直し

肌の外側だけでなく、内側からの栄養補給も産後のシミ対策に有用です。

ビタミンC・E、β-カロテン、L-システインなどはメラニン生成を抑え、肌のターンオーバーを整えるのを助ける働きがあります。パプリカやキウイ、アーモンド、緑黄色野菜などを日々の食事に取り入れ、忙しいときはスムージーやサプリも活用しましょう。

■質の良い睡眠を心がけストレスを軽減

産後のシミ対策において、質の良い睡眠とストレス軽減も重要なポイント。睡眠不足やストレスはターンオーバーを乱し、メラニン生成を促進します。

赤ちゃんが寝ている間に仮眠を取る、就寝前のスマホ使用を控えるなどの工夫をしましょう。育児は完璧を目指さず、家族やサービスを頼りながらリフレッシュ時間を確保することもポイントです。

産後のシミがセルフケアで改善しないときは美容皮膚科に相談

カウンセリング 産後のシミは消える?原因と効果的なセルフケア・美容医療を徹底解説|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)セルフケアで改善が難しい場合は、美容皮膚科での専門的なシミ治療を検討しても良いでしょう。ここでは、美容皮膚科で受けられる代表的なシミ治療をご紹介します。

■レーザー治療

レーザー治療は、特定の波長の光でメラニン色素を破壊し、シミを除去する方法です。

とくに輪郭がはっきりした老人性色素斑へのアプローチが得意で、Qスイッチレーザーや肌負担に配慮したピコレーザーがあります。機器や肌状態によりますが、1回で高い効果が期待できますが、ダウンタイムや痛み、費用負担があるのがデメリット。

肝斑など悪化の恐れがあるシミもあるため、必ず専門医の診断を受けて適切な施術を選びましょう。

■光治療(IPL)

光治療(IPL)は、複数の波長を持つ光を広範囲に照射し、シミ・そばかす・くすみ・赤ら顔などに同時にアプローチする施術です。顔全体のトーンアップや肌質改善が期待できます。

ダウンタイムが比較的少なく施術後すぐにメイクもできます。ただし効果はマイルドで、複数回施術が必要な場合があります。肝斑は悪化の恐れがあるため、必ず専門医の診断を受けて適切な施術を選びましょう。

■ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、薬剤で古い角質や毛穴汚れを取り除き、肌のターンオーバーをサポートする施術です。メラニンの排出を助け、シミや炎症後色素沈着、くすみ改善に効果が期待できます。施術後は赤みや乾燥が出やすいため、十分な保湿と紫外線対策がマストです。

■内服薬・外用薬

美容皮膚科では、内服薬や外用薬で内側と外側からシミにアプローチします。

内服薬には、肝斑に有効なトラネキサム酸、抗酸化作用のあるビタミンC、メラニン排出を促すL-システインなどがあります。外用薬では、ハイドロキノンやトレチノインが代表的。レーザーや光治療と併用するとさらに効果が期待できます。

まとめ

産後のシミは、ホルモン変化や生活習慣の乱れ、紫外線ダメージなど複数の要因が重なって現れます。まずは紫外線対策や保湿、シミケア、食生活の見直しなどのセルフケアから始めましょう。

「なかなかシミがなくならない」「本格的なシミケアがしたい」などの場合は、美容皮膚科での施術も有用です。授乳中は受けられない施術もあるため、必ず専門医に相談し自分に合った方法で焦らずケアを続けてみてくださいね。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【施術の内容】ピコレーザー
【施術期間および回数の目安】
・ピコスポット:1回
・ピコトーニング:2~4週間に1回、3~10回程度
・ピコフラクショナル:3~4週間に1回、3~10回程度 ※状態によって異なります。
【費用相場】
・ピコスポット: 1回 約¥5,000~¥40,000
・ピコトーニング: 1回 約 ¥10,000~ ¥50,000
・ピコフラクショナル:1回 約 ¥20,000~ ¥50,000
※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】赤み、やけど、色素沈着、色素脱失、水疱形成など
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。

【施術の内容】 Qスイッチルビーレーザー
【施術期間および回数の目安】通常1~2回程度 ※状態によって異なります。
【費用相場】1cm×1cmあたり 約¥10,000~¥30,000 ※治療箇所によって個人差があります。 各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】赤み、腫れ、痛み、痒み、熱感、熱傷、色素沈着、色素変化、水疱形成など
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。

【施術の内容】IPL(光治療)
【施術期間および回数の目安】約3~4週間に1回、3~10回程度 ※状態によって異なります。
【費用相場】¥10,000〜¥30,000程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】赤み、痛み、色素沈着、浮腫、皮膚の損傷、シミやほくろが一時的に濃くなるなど
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。

【施術の内容】ケミカルピーリング
【施術期間および回数の目安】2~4週間ごとに複数回 ※状態によって異なります。
【費用相場】 ¥5,000~¥15,000 程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】痛み、赤み、皮むけ、乾燥、肌荒れなど
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

RECOMMEND おすすめの記事

CATEGORY カテゴリーから探す

特集記事 PICK UP 美容皮膚科 美容婦人科 美容内科 美容外科 再生医療 男性美容 アートメイク インタビュー クリニック ドクターズコスメ

KEYWORD キーワード

# 赤み # 小顔 # 眉間 # エラ # リフトアップ # こめかみ # 注入治療 # 肌育治療 # 性交痛 # 脂肪吸引 # 豊尻 # 心療内科

VIEW ALL