男性更年期障害に「バナナが良い」と聞いたことはありますか?実はバナナは、更年期の症状を緩和する効果が期待できる食べ物なんです。女性に比べ、自分でも気づきにくい男性の更年期。最近原因不明の不調が続くという方は、一度更年期を疑ってみましょう。そこで今回は、男性更年期障害とバナナの関係性や、予防と改善に効果的なおすすめ食材を解説。食事以外の乗り越え方もご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
1.男性更年期障害とは?症状をチェック
まずは男性の更年期障害について、原因や症状を確認していきましょう。
■男性更年期障害の原因
男性更年期障害とは、ホルモンバランスの乱れによる体や心の不調のことです。男性ホルモンの1つである「テストステロン」の減少が原因とされており、40代以降より症状が現れる方が多い傾向にあります。テストステロンの減少は加齢だけでなく、仕事によるストレスや睡眠不足、アルコール、カフェイン、糖質脂質の摂り過ぎといった食生活の乱れも影響。閉経など大きな変化がある女性に比べ、男性更年期障害は症状に気づきにくく、特定されにくいことも特徴です。そのため年齢に関わらずセルフチェックを行い、早いうちから体をケアしていくことが重要といえます。
■男性更年期障害の症状をチェック
男性更年期障害の症状は、心、体、性機能などさまざまな部分に現れます。女性更年期障害と同様のものもあれば、男性特有のものも。以下の症状に当てはまる方は、今一度ご自身の健康やライフスタイルと向き合ってみましょう。
- 体力が続かない
- 疲れやすい
- 筋力が衰えた
- 体がほてったりのぼせたりする
- めまい
- 眠れない日が続く
- 集中力や記憶力が低下する
- 不安やイライラ感
- 無気力
- 性欲が以前よりなくなった
- ED(勃起不全) など
2.男性更年期障害とバナナの関係性
バナナには、うつ症状などに効果的な「心」の調子を整えてくれる成分が含まれています。バナナを食べれば病状が完治するわけではありませんが、男性更年期障害を間接的にサポートすることが可能。ここからは、男性更年期にバナナが効果的とされる理由や、バナナの上手な食べ方を解説します。
■バナナに含まれる栄養素の働き
バナナに含まれる主な栄養素は以下のとおり。それぞれの役割を確認してみましょう。
トリプトファン
バナナに含まれるアミノ酸の一種「トリプトファン」は、精神を安定させる「セロトニン」というホルモンの生成を促す成分です。テストステロンの減少によって起こる気分の落ち込みやイライラ感を、セロトニンを増やすことで緩和させる効果が期待できます。
ビタミンB6
バナナはビタミンB6を多く含んでいる点も特徴的です。ビタミンB6は「トリプトファン」と結びついて「セロトニン」を生成します。トリプトファンとビタミンB6を両方含むバナナは、効率的に栄養を摂取することが可能です。
マグネシウムやカリウム
バナナにはマグネシウムやカリウムといったミネラル成分も豊富。ミネラルは筋肉の緊張を緩和させ、血圧の安定や睡眠の質向上といった効果を発揮します。
炭水化物
バナナは炭水化物を含んでおり、手軽にエネルギーを補給できることも魅力。炭水化物には糖質も含まれていますが、糖質が足りなくなると男性ホルモンのテストステロンが減るため、一定量の摂取は必要です。
このように、バナナは男性ホルモンを副次的に整える栄養素がバランス良く含まれている食べ物です。忙しい方でもバナナを取り入れることで、簡単に男性更年期障害にアプローチできます。
■バナナの効果的な食べ方
バナナは男性更年期障害に効果的ですが、食べ過ぎには要注意。バナナに含まれる炭水化物は肥満を助長させ、更年期障害には逆効果となってしまいます。おすすめは1日に大きめのバナナ1本(約200g)が目安。朝食べれば日中のセロトニン分泌促進につながり、健やかで前向きな1日を過ごせるでしょう。
3.バナナのほかにもある?男性更年期の症状に効果的な食べ物
男性更年期に効く食べ物は、バナナ以外にもあります。バナナに含まれるビタミンB6のほか、葉酸やナイアシンもセロトニンの生成を促す栄養素です。また、亜鉛やたんぱく質も、男性ホルモンの分泌には欠かせません。更年期が気になったら、以下の栄養素を含む食材をバランス良く取り入れていきましょう。
栄養素 | 食材 |
トリプトファン | 牛肉、豚肉、鶏肉、まぐろ、豆腐、納豆、味噌、チーズ、牛乳、ヨーグルト |
ビタミンB6 | アボカド、切り干し大根 、モロヘイヤ、パプリカ、さつまいも、玄米 |
葉酸 | ほうれん草、ブロッコリー、アスパラガス、枝豆 |
ナイアシン | 玄米、ライ麦パン、きのこ、かつお、まぐろ、レバー |
亜鉛 | 牡蠣、わかめ、うなぎ、大豆、レバー |
たんぱく質 | 豚肉、鶏肉、卵、鮭、さば、あじ、納豆 |
例えばアボカド+牛乳+納豆は、症状に働きかけつつ、テストステロンを増やす効果も期待できるバランスの良い組み合わせ。しかも、火を使わず簡単に完成するため、料理が苦手な男性でも取り入れやすいのではないでしょうか。ぜひリストを参考に、食材を組み合わせてお好みのメニューを考えてみてください。
4.男性更年期障害の上手な乗り越え方
男性更年期障害を改善する方法は、食事療法以外にも多数存在します。自分に合った方法を見つけて、憂うつな更年期を上手に乗り越えていきましょう。
■生活習慣を改善する
男性ホルモンの分泌には、バランスが良い食事以外にも適度な運動と良質な睡眠が必要です。運動不足や睡眠不足は、血行不良やホルモン分泌の低下につながり、テストステロンの減少を招きやすくなります。早歩きや階段昇降、筋トレなど、無理のない範囲で日常に運動を取り入れ、たっぷり眠るようにしましょう。
また、タバコも男性ホルモンに悪影響を与える要因の1つです。タバコの煙には強力な酸化物質が含まれており、血中の細胞や栄養素を破壊してしまいます。男性更年期障害に食べてはいけないものはありませんが、アルコールもタバコ同様、栄養素を多く消費するため控えたほうが無難。嗜好品はストレス解消にもなりますが、極力摂取しないことが健康への近道です。
■クリニックで治療する
セルフケアでは改善されない男性更年期障害の症状は、クリニックを頼ってみるのも1つの手段です。
バナナの摂り過ぎは肥満につながると上述しましたが、テストステロンを増やすとされる亜鉛も、過剰摂取すれば体調不良の原因となる場合があります。食事や運動は気軽に行えるのがメリットですが、自己管理や栄養素のコントロールが難しい一面も。
美容クリニックでは、注射・外用薬によるホルモン補充療法や、医師による食事・サプリメントの指導、男性更年期に効く可能性がある漢方薬の処方など幅広い治療が行われています。クリニックによって治療方針は異なりますが、美容クリニックならメンズ脱毛やシミ取りと一緒に総合的にケアすることも可能です。根本的に治療したい、忙しく生活習慣が乱れがちという方は、一度男性のエイジングケアに力を入れる美容クリニックへ相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
バナナに含まれる栄養素は、気持ちを穏やかにするセロトニンを増やし、気分の落ち込みなどの症状を緩和します。しかし、男性更年期障害では男性ホルモンの分泌をサポートする成分も必要になるため、バランスの取れた食事が大切。また、睡眠や運動も欠かせないため、男性更年期障害の症状が気になったら、まずは生活習慣を見直すところから始めてみましょう。ホルモン補充療法など、根本的な改善を目指したい場合はクリニックへ。日々忙しい方こそ自分を労わり、活力あふれる毎日を送りましょう。
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