
「IPL光治療はやめたほうが良い」というのは本当かどうか、気になりませんか?
IPL光治療とは、光を肌に照射してシミやそばかす、たるみなどの悩みを軽減する施術。
多様な症状に対応できるにもかかわらず、「やめたほうが良い」といわれる理由について、詳しく見ていきましょう。また、この記事ではシミに向いている別の施術も紹介します。
すでに施術を受けていて今後の治療を迷っている方は、肌の状態や目指したい仕上がりを考慮して検討してください。
INDEX
そもそもIPL光治療とは?
IPL光治療とは、幅広い波長を持つ光を肌に照射する施術です。
フィルターを切り替えることで複数の波長を使い分けられ、薄いシミやそばかす、たるみなどの肌悩みに効果が期待できます。
IPL光治療は肌へのダメージが少ない施術でダウンタイムがほとんどない点が魅力です。
IPL光治療機器にはさまざまな種類があり、美容クリニックによって使用できるデバイスが異なります。
代表的なものは『ルミナス(Lumenis)』社の「フォトフェイシャル」や『インモード(InMode)』社の「ルメッカ」です。
IPL光治療はやめたほうが良いといわれる4つの理由

出典:photoAC
IPL光治療を検討する際に「フォトフェイシャルは老ける」「フォトフェイシャルはやめたほうがいい」といった口コミを見て、デメリットに対して不安を抱く方も少なくありません。
ここでは、IPL光治療はやめたほうが良いといわれる理由について詳しく見ていきましょう。
■IPL光治療はやめたほうが良い理由1|複数回受けないと効果を実感しにくい
IPL光治療は、1回で高い効果を得るのが難しい施術です。
1回目の施術でも少なからず変化はありますが、複数回にわたって照射することで徐々に肌悩みの解消を目指します。そのため「シミを短期間で治療したい」という方には向きません。
複数回治療が必要だと知らず1回しか受けていない場合は、期待していたほどの効果を得られずに後悔することも珍しくありません。
IPL光治療の回数の目安には個人差がありますが、一般的には5回以上の施術が必要とされています。
■IPL光治療はやめたほうが良い理由2|肌悩みによっては向かないことがある
肌の悩みによっては、IPL光治療が向かないことがあります。とくに、肝斑に対してIPL光治療を行うと症状を悪化させる要因になるため注意が必要です。
シミを取り除きたい場合、肝斑も併発しているケースでは施術を受けられない可能性があるため医師の判断を仰ぎましょう。
また、IPL光治療は肌の浅い層にあるシミやそばかすに効果が期待できる施術です。そのため、肌の深い層にできたシミには、本来の効果を発揮できません。
どの程度の深さなのか医師の診察を受け、IPL光治療が向いているか診断してもらいましょう。
■IPL光治療はやめたほうが良い理由3|一時的にシミが濃くなる
IPL光治療の施術後には、一時的にシミが増えた・濃くなったと感じる可能性があります。
照射後は、シミの原因であるメラニンが浮き上がり、皮膚の表面に押し出されます。すると、あたかもシミが濃くなったように見えるのです。
この現象を知らずにIPL光治療を受けると「シミが濃くなるならやらなければ良かった」と後悔することになるのです。
また、IPL光治療の経過やダウンタイムをブログなどで情報を収集し、不安に感じる方もいるかもしれません。
IPL光治療後にシミが濃くなったと感じるということは、効果が出ている証拠です。
施術を重ねて、メラニンが排出されるのを待ちましょう。なお、症状が長引く・本当に良くなるのか不安に感じる場合は、受診先に相談してください。
■IPL光治療はやめたほうが良い理由4|ビニール肌になる可能性がある
施術中に出力が高すぎる光を肌に当てると、ビニール肌と呼ばれる状態になる可能性があります。
ビニール肌とは、肌表面がまるでビニールのようにツヤツヤとする症状のこと。一見健康的できれいに見えるものの、肌のキメが乱れて肌環境が荒れている状態です。
比較的リスクが少ないIPL光治療ですが、起こりうる副作用を理解してから施術を受けましょう。
IPL光治療をやめたほうが良いか判断するポイント

典:photoAC
現在IPL光治療を受けている方で「期待していた効果が得られない」などの理由により、続けるか中止するか迷っている方も多いのではないでしょうか。
以下のチェック項目に該当する場合は、治療の中断もしくは中止を視野に入れると良いでしょう。
- 必ずシミをなくしたい場合
- IPL光治療に向かないタイプのシミができた
- 肝斑が見つかった
- 治療を進める中で妊娠が分かった
- 皮膚病や口唇ヘルペスなどの症状がある
- 日焼けする前後
IPL光治療は、比較的少ないリスクでシミを減らせる施術ですが、回数を重ねなくてはいけません。そのため、何度も受けるうちに費用が負担になってしまうことがあります。
IPL光治療は決して安い施術ではないので、費用に対して納得がいかない場合には中止も検討してみてください。
また、治療の途中で妊娠が分かる、口唇ヘルペスの症状が現れた、日に焼けてしまったという場合にも、延期や中断が必要となります。
継続するか迷う場合は、医師に「何回受けると治療が完了するのか」「トータルでかかる治療費はいくらか」「最終的な仕上がりイメージを教えてほしい」と質問して、認識に相違が生じないようにしましょう。
【IPL光治療をやめたほうが良い人】シミにアプローチできる施術は?

典:photoAC
ここからは、IPL光治療以外にシミにアプローチできる美容医療をご紹介します。
■シミ取りレーザー
シミを軽減する施術には、シミ取りレーザーがあります。シミ取りレーザーは、IPL光治療では対応が難しい肌深くのシミや大きくて濃いシミにアプローチできる施術です。
IPL光治療とシミ取りレーザーでは、使用する光の長さ(波長)と、照射時間であるパルス幅が異なります。それぞれの特徴と向いている症状を、以下の表にまとめました。
IPL光治療 | シミ取りレーザー | |
波長(光の長さ) | 幅広く短い | 種類が少なく長い |
パルス幅(照射時間) | 長い | 短い |
光が届く範囲 | 広く浅い場所 | 狭く深い場所 |
向いている肌悩み | ・薄いシミ ・浅い場所にできたシミ ・肌のくすみや赤み、そばかす |
・濃いシミ ・肌の深くにあるシミ ・肝斑 |
施術回数 | 多い | 少ない |
IPL光治療はマイルドな光を使用するため濃いシミには高い効果が期待できませんが、痛みが少なくダウンタイムが短い点が特徴です。
一方、シミ取りレーザーは濃いシミをピンポイントで狙えるものの、痛みやダウンタイムが生じやすいデメリットがあります。
■ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、専用の酸性薬剤を顔に塗り、肌表面の古い角質を除去する施術です。
肌には、一定のサイクルで生まれ変わるターンオーバーという仕組みがあります。
ケミカルピーリングで使用する製剤はターンオーバーを促進し、肌を活性化。角質細胞同士の結び付きを弱めるため、肌表面にある古い角質を効率良く除去できます。
ケミカルピーリングはシミに限らず、ニキビやニキビ痕、くすみなどに高い効果を発揮できるでしょう。
他にも、毛穴の詰まりやざらつきに悩んでいる場合にも有効です。
ただし、ケミカルピーリングもIPL光治療と同様に回数を重ねる必要があります。即効性を期待する方には向いていないため、注意が必要です。
IPL光治療にまつわるQ&A
最後に、IPL光治療にまつわる疑問をまとめました。すでにIPL光治療を始めている方も、これから始めようか検討している方も、参考にしてください。
■IPL光治療を受けるクリニックはどう選ぶと良い?
IPL光治療を受ける際は、信頼できるクリニックに依頼しましょう。というのも、肌の状態は人それぞれ異なり、施術が向いているかどうかには、的確な診断が必要だからです。
また、技術力も伴っていないと仕上がりが理想とかけ離れるため、カウンセリングが丁寧でIPL光治療の経験が豊富なクリニックを選ぶと良いでしょう。
また、IPL光治療といっても、クリニックによって使用している機器が異なります。公式サイトで事前に取り扱い機器を確認してから、施術に臨みましょう。
■施術後の注意点は?
治療が終わったあとの過ごし方もポイント。IPL光治療を受けた肌は乾燥しやすい状態です。
そのため、保湿に力を入れて乾燥を防ぎましょう
。施術部位は刺激に反応しやすくなっているので、紫外線対策も欠かせません。日焼けしないように注意して過ごしましょう。
まとめ
フォトフェイシャルをはじめとするIPL光治療は、一度の施術で効果ないと感じても「やめた方が良い」とは断言できません。
施術回数を重ねることで、シミやくすみなどの悩みが緩和されて理想の肌に近づくでしょう。
ただし、繰り返すことで費用がかさみ、経済的に負担を感じることもあります。
メリットとデメリットを考慮し、施術を続けるか選択することが重要です。
後悔しないためにはクリニック選びにも力を入れ、施術後のケアを丁寧に行いましょう。
この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。 ・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。 ・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。 |
【治療の内容】IPL(光治療)
【治療期間および回数の目安】約3~4週間に1回、3~10回程度 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥10,000〜¥30,000
【リスク・副作用等】赤み、痛み、色素沈着、浮腫、皮膚の損傷、シミやほくろが一時的に濃くなるなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】TCAピーリング(トリクロロ酢酸によるケミカルピーリング)
【治療期間および回数の目安】約1か月に1回、計5~6回程度 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります
【費用相場】1回約¥11,000~ ¥55,000 ※クリニックごとに異なります
【リスク・副作用等】赤み、皮むけ、かさぶたなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。