
INDEX
美容医療の最前線が知れる「カッティングエッジ」とは?
美容医療の学びの祭典Cutting Edge(カッティングエッジ)が盛大に開催!2月18日(火)~20日(木)までの3日間にわたり、さまざまなコンテンツが披露されました。
カッティングエッジとは、“美容医療の最先端と革新的な視点を発信”を目的としたワーキングセッション。世界で注目を集める美容医療の最前線に焦点を当てつつ、日本の美容医療を発信する場でもあり、今を代表する名ドクターたちが集結するクローズドな勉強会です。
医療業界の学会といえば“ケースワークシェア”が一般的ですが、カッティングエッジのコンセプトは「自由な表現で正しい情報と知識を共有する」というもの。各登壇者の発表は、斬新な目線で切り込んだ技術的かつ臨床的な内容ばかりで、実演や動画も多く取り入れたライブ感のある雰囲気が魅力です。
第1弾からカッティングエッジを追い続けているNERO編集部は、今回ももちろん初日から参加しました!ここからは【第4弾・Dermatology(皮膚科編)】の内容についていち早くお伝えします。
2月18日から3日間連続で開催!各開催日のテーマは?
会場となったのは、前回に引き続き、東京ポートシティ竹芝。回を重ねるたびに注目度が増しているカッティングエッジでは、著名なドクターも多く登壇する他、会場内を埋め尽くすほどの来場者が訪れます。
さて、3日連続で開催される今回のカッティングエッジの開催テーマは…
2/18(火)…【第4弾】Dermatology(皮膚科)
2/19(水)…【第5弾】Injection(注入治療)
2/20(木)…【第6弾】Surgery(美容外科)
第4弾の皮膚科領域は、美容医療の中でも特に進化が著しい分野。トップランナーとして美容医療をけん引する医師たちが次々に登壇し、ライブセッションを含めた全8本のプログラムで開催されました。そのうえ、1セッションあたり40分以上という贅沢すぎるボリューム!各分野のトップランナーの医師たちが、最新の研究に基づいた知見や技術を余すことなく提供されていました。
注目ドクターが続々と登壇!各セッションのポイントは?
各ドクターの発表内容を抜粋してご紹介します。
◆新時代到来rejuvenation治療はデバイス中心から肌育とのコラボへ
菅原 順先生|JUN CLINIC 総院長
最初にご紹介するのは、当会のナビゲーターも務める「JUN CLINIC」総院長の菅原 順先生。美容医療の進化が加速する中、菅原先生が提唱するのは「スキンリジュビネーションの成功のカギは、従来のデバイス中心のアプローチからの脱却と、『肌育』との組み合わせにある」ということ。肌の4層(皮下組織・網状層・乳頭層・表皮)に着目し、より根本的なアプローチの重要性を解説いただきました。
◇皮下組織の役割と治療の重要性
講演では、特に皮下組織の役割について深掘り。皮下をしっかり治療することで、スキンリジュビネーションの効果を最大限に引き出すことができるといいます。
◇肌治療における「攻め」と「守り」
肌治療において「攻め」と「守り」のバランスが重要であることを強調。基本的には乳頭層と網状層を整えることがカギとなり、
- 適切な診断
- ターゲット層の選定
- 肌のコンディションやトレンドを見極めたデバイス選択
が治療の成功のポイントであると述べられました。
◇【最新技術】モフィウス8による表皮内シミ治療
最新技術としてモフィウス8による表皮内の器質的なシミ治療の可能性にも言及。他院紹介の際の基準や、エネルギーデバイス単独ではスキンリジュビネーションが成功しにくい理由についても解説されました。
◇ECM(細胞外マトリックス)構築と維持の重要性
特に、「肌育を活用したECM(細胞外マトリックス)の構築と維持」が、線維芽細胞を活性化し、コラーゲンやエラスチンの増加につながることを強調。このアプローチによって、表皮の状態改善だけでなく、肌全体の若返りを促進できると解説されました。
【菅原 順先生の講演総括】 ✅4つの層とECMを意識した機器選択、治療が大切である ✅くすみを制することが、スキンリジュビネーションの成功の近道 ✅エネルギーデバイスだけでなく、肌育の活用がより高いレベルの結果へ |
従来の“リジュビネーション”といえばレーザーなどのエネルギーデバイスがメインでしたが、昨今では“肌育”とのコンビネーションが注目を集めています。皮膚科領域のトップランナーである菅原先生から、こうした皮膚科治療の最新トレンドについて貴重なお話を聞けるというのもカッティングエッジならでは!エネルギーデバイスと肌育の組み合わせこそが、次世代のスキンリジュビネーションにおいて最も効果的なアプローチであるということがよく分かりました。
▷菅原 順先生が総院長を務める「JUN CLINIC」公式サイトはこちら
◆ニキビ治療、赤み治療のベストアンサー
小林 直隆先生|医療法人美心研 咲くらクリニック 理事長
次にご紹介するのは、最新のデバイスや技術を積極的に取り入れ、美容皮膚科治療へと還元する小林 直隆先生のセッション。ニキビ治療・赤み治療の最前線について、最新のエビデンスと実践的なアプローチを交えて講演が行われました。
◇ニキビ治療の最新知見
そもそもニキビとは、尋常性ざ瘡とも呼ばれ、炎症を伴う肌疾患のこと。急性炎症期と維持期があり、それぞれの治療戦略が異なることでも知られています。ここで重要なのが、抗菌薬は急性炎症期とされる3ヶ月以内に使用し、維持期には用いないこと。世界のニキビ治療においてはスタンダードな考え方となっており、日本でも皮膚科学会のガイドラインで定められています。
◇ニキビ治療法の選択
講演では、ニキビ治療のさまざまな選択肢について触れたうえで、小林先生のこれまでの膨大な症例に基づいた最適治療について具体的にお話いただきました。以下はその一部です。
1.内服治療
嚢胞・嚢腫タイプにはミノサイクリンを4週間投与。イソトレチノインの投与では、基準値を超えると有害事象が増加するため注意。副作用(口唇炎・催奇形など)のリスクがあるため、丁寧な説明が必要となる。
2.マラセチア(背中ニキビ)の考慮
一般的なニキビ治療では改善しない場合、真菌(マラセチア)による可能性を疑う。ミノサイクリン、イトラコナゾールの処方が有効。
3.鼻の膿瘍治療
CO2レーザー(サージカルモード)で治療。
4.保険治療で改善しない場合の自費治療
ジェントルマックスプロ(GentleMax Pro)、LF(レーザーフェイシャル)はニキビ治療に有効。ミノサイクリンで改善しない患者にLFを施行すると、良好な結果を得られる。Vビームは効果が低いケースがあるため、レーザーフェイシャルへの切り替えも検討します。
5.治療が難しいケース
レーザーフェイシャル10回でも効果がない場合、ポテンツァ+マックマームを組み合わせると改善が期待できる。
◇赤み治療の最前線
赤みは、血管が太くなったり増えたりすることで発生します。治療の際には、酒さや皮膚炎の鑑別が重要と強調したうえで、診断のポイントについて説明されていました。
◇酒さの治療ガイドラインと現状
国内のガイドラインはまだ未整備なのが現状。だからこそ、正しく診断し、適切な治療法を選択することが重要と小林先生は語ります。そして、そのうちの1つとしてニキビダニと酒さの関係があると主張。「酒さ=ニキビダニ」ではないと強調はしつつも、多くの患者を診てきた中には、実際に酒さからニキビダニを検出した事例も多くあるといいます。そのケースでは、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、ロゼックスの薬物療法で7割が治癒。イベルメクチン外用を使用すると95%以上が改善(4週間で効果を確認)したことを確認したとのこと。
また、イベルメクチンでニキビダニは減るものの、赤みは改善しないため、レーザー治療の選択肢もあると言及。レーザー機器の特徴や適した症状について、実際の症例をもとに紹介されていました。
【小林 直隆先生の講演総括】 ✅ニキビ治療では、正しく症状を分析し、自費診療も含めたさまざまな選択肢を持つことが重要。 ✅酒さの原因を除去せずにレーザー治療を行っても効果は限定的。 ✅真に赤みを改善するには、ニキビダニなど原因を徹底的に調べた上で、適切な対策を講じることが不可欠。 ✅酒さ治療は国内ではまだ確立されていないが、個々の病態に応じた最適な治療を行うことが重要。 |
お話の中では時折、小林先生が実際に目にした誤った治療について言及され、聞いていたドクターたちの襟が正されるような場面も。具体的な治療法はもとより、日々の診療にあたる姿勢も大変勉強になる貴重な機会となりました。
▷小林 直隆先生が理事長を務める「咲くらクリニック」公式サイトはこちら
◆フィラーを用いたコンビネーション治療
西川 礼華先生|湘南美容クリニック 皮膚科全体統括
西川 礼華先生の講演テーマは、フィラー(ヒアルロン酸製剤)を用いたコンビネーション治療について。ヒアルロン酸注入を希望する患者に対し、医師が適応を見極めながら最適な治療を提案するための考え方についても、リアルな医師の現状を交えつつ解説されました。
◇ヒアルロン酸治療の適応と課題
・ヒアルロン酸注入に対する医師の悩み
ヒアルロン酸注入を希望する患者に対し、医師が治療を躊躇してしまうケースの例を挙げると…
「希望部位にヒアルロン酸を入れても根本的な悩みは解消されなさそう」
「すでに十分なボリュームがあるのにこれ以上入れたらパンパンになってしまう」
といったもの。また、局所を治療することで全体の調和が崩れ、均衡を保とうと次々に手を入れたくなってしまう“Perception Drift(認識のゆがみ)”という現象についても触れ、自然と不自然の判別が難しくなってしまう患者についても言及しました。
こうした場合、多くとられるのはヒアルロン酸一択ではなく、何か別の方法と掛け合わせたコンビネーション治療ではないか、と提言。そのうえで、症例とともに具体的なアプローチについて語りました。
・ヒアルロン酸注入における安全性
41,775症例の監査研究で、ヒアルロン酸フィラー注入後14日以内の早期合併症を分析。それほど合併症リスクは高くないとしつつも、特に「目周り」「口周り」の治療は難易度が高いため、ヒアルロン酸単独ではなく他の治療と組み合わせた方が安全性を高められると語りました。
◇フィラーを用いたコンビネーション治療 ~ヒアルロン酸だけに頼らない治療アプローチ
目周り、口周りへのヒアルロン酸注入は、医師たちの間でも難易度が高いという認識。そのうえで西川先生は、ヒアルロン酸注入とのコンビネーションとして、
- PN(リジュラン・ポリヌクレオチド製剤)
- PN+BTX(ボツリヌストキシン)
- ショートスレッド
こちらの3つとの組みあわせについて症例を交えつつ、具体的な治療法を解説されました。
症状 | 推奨治療 |
皮膚表面に刻まれたシワ | PN |
血流障害のリスクがあるエリアのシワ | PNで安全性確保 |
ボリュームを出したくないエリアのシワ | PN+ショートスレッドで自然な仕上がり |
動的作用が強いエリア | PN+BTX+ショートスレッド |
「湘南美容クリニック」でも主力のPN製剤、また話題の施術「女優注射」についても言及。ボツリヌストキシンとのコンビネーションには必ずしも必要なケースばかりではないとし、慎重な見極めが必要と強調しました。
【西川 礼華先生の講演総括】 ✅ヒアルロン酸注入単独ではなく、PN、BTX、スレッドとの組み合わせることで効果が高まる ✅目周りや口周りは特に慎重なアセスメントが必要。 ✅「自然な美しさ」を意識し、全体のバランスを考慮した治療計画が求められる。 |
昨今、オーバーフィールドシンドローム(注入過剰症候群)が問題視されるなか、「必要最低限の注入量でいかに効果を出すか」について日々追求するドクターも多いはず。西川先生の講談は、まさにこうした参加者にとって学びの多い内容だったことでしょう。「湘南美容クリニック」で最前線の治療にあたっておられる西川先生だからこそ語れる、トレンド感あふれる内容でした。
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◆スキンケアを『処方』する当院でのスキンケアの考え方
柳下 悠先生|赤坂ステラクリニック 院長
スキンケアの“エキスパート”柳下悠先生のトークテーマは、昨今のドクターたちに見られるスキンケアの誤った認識と正しい考え方について。化粧品というとナースやカウンセラーに任せっきりで医師が介入しないケースも多いのではないでしょうか。柳下先生は、こうしたスキンケアを巡る状況について問題提起し、医師がスキンケアを処方することの重要性を改めて解説されました。
◇スキンケアに対する医師の診断の重要性
美容医療の現場では、スキンケアについて一部の医師たちから…
「患者が自分で選んでもいいのでは?」
「看護師やカウンセラーに任せても大丈夫なのでは?」
「女性医師ではないので詳しくなくて…」
このような声も聞かれます。しかし、患者の肌を診断できるのは医師だけ。患者が自分の肌症状について誤解していたり、気づいていなかったりする場合に、正してあげられるのは医師の役目である、というのが柳下先生の主張です。化粧品のプロではないものの、美容皮膚科のプロとして診断をもとにスキンケアを処方することが重要と強調されていました。
◇スキンケアの基本ルール
スキンケアの基本は「洗顔→保湿→日焼け止め」の流れを守ること。さらに、油分や成分を考慮して適切なスキンケアを選択すること。化粧水・美容液・乳液というライン使いにとらわれず、成分を軸にスキンケアを考えることが重要と解説されていました。
柳下先生が考えるスキンケア処方のアプローチは、次の4つのポイントに沿って行われています。
- 角質ケア(ピーリング)
- ビタミンA
- 美白成分の選択
- 保湿成分の選択
お話の中で、レチノールなどのエイジングケア成分についても処方のポイントを具体的に解説。成分の強さや濃さについても言及されていました。
もちろん処方する際には患者の肌状態やアレルギー症状の有無などを見て、決めていきます。保湿についても必ずしも必要とは限らず、乾燥が続く場合のみ適切な保湿剤を追加し、皮脂と油分のバランスを考慮しながら調整していきます。スキンケアも治療の一部と考え、3か月ごとに経過を確認しながら最適化していくことが重要と語られていました。
成分 | 効果・特徴 |
ハイドロキノン | 強力な美白作用・使用期間は5か月以内が推奨 |
ビタミンC(VC) | 濃度が重要、安定性も考慮 |
トラネキサム酸 | 抗炎症作用があり、色素沈着の改善に有効 |
システアミン | メラニン生成抑制効果が高い |
ルシノール | 皮膚への刺激が少なく美白に有効 |
アルブチン | メラニン生成を抑制し、穏やかに作用 |
※日本では、ハイドロキノンによる接触性皮膚炎のリスクがあるため慎重な使用が必要。
【柳下 悠先生の講演総括】 ✅スキンケアは「洗顔→保湿→日焼け止め」の流れを基本にする。 ✅化粧品のカテゴリーではなく、成分の特性を重視して処方。 ✅角質ケア・VA・美白成分を適切に組み合わせることが重要。 ✅皮脂と油分のバランスを見極めながら、3か月ごとに調整を行う。 |
「スキンケアといえば」で名前が挙がるほど、柳下 悠先生のスキンケア愛が垣間見られた今回の講談。スキンケアは治療の一部であり、処方を誤ると治療結果に大きく影響を及ぼします。スキンケアの処方は医師による診断をもとに適切に行うこと、この考え方の重要性に意識を向けられる貴重なお話でした。
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◆シミ治療の「なぜ」から導く最適解
奥 謙太郎先生|医療法人社団光悠会 HILLS GRACE CLINIC 理事長
日本人で唯一、レーザー機器最大手CynoSure社のAdvisory board Memberに認定された奥謙太郎先生。そのグローバルで先進的なレーザー治療は、美容医療業界内でも注目を集めています。今回は、シミ治療における診断の重要性と科学的アプローチに基づいた治療戦略について解説。シミ治療の“なぜ”に深く切り込む興味深い内容でした。
◇シミ治療の診断と考察~白斑の見落としを防ぐために
びまん性の白斑は、通常の視診では見えにくいことがある、という声も聞かれます。それに対し、奥先生は、「UVライトを用いた診断がシミ治療の第一歩である」と語られていました。
重要なのは、白斑の島の中に色素斑が存在する場合があるため、視診のみで判断しない、ということ。自分の目だけを信じずに、UV診断を徹底することがカギであると強調されていました。
◇シミ治療の適切なアプローチ~過剰な色素を除去するためのステップ
シミ治療において、第一優先すべきは、肌の正常な状態を取り戻すこと。そのために必要なのは、次の2つ。
- Pigment Removal(色素除去)
- Skin Regeneration(皮膚再生)
これらを同時に行わなければ、副反応を起こさずに色素斑を取り除くことは難しいでしょう。そのためには、臨床結果を重視し、段階的にアプローチを調整することが重要。個々の症例に最適な治療を選択する必要があると語られていました。
◇治療戦略:適切な機器と方法の選択
・For Pigment Removal(色素除去)
Intense Pulse Light(IPL)レーザーを活用。
※患者ごとの反応を見ながら出力を適切に調整。
・For Skin Regeneration(皮膚再生)
レーザー治療(エナジーデバイス)、外用療法、内服療法
◇科学的アプローチの重要性
美容医療の最適解は、医師によってさまざま。なぜなら医師によって専門分野、得意分野が異なるからです。そのうえで奥先生の見解では、「診断」とは色素斑部位だけでなく肌そのもののコンディションを診るということ。そして、感覚ではなく「メディカルサイエンス」に基づいた診断・治療を行うことで最良の結果を得られる、と強調されていました。
【奥 謙太郎先生の講演総括】 ✅シミ治療では、視診だけでなくUVライト診断を必須とする。 ✅肌の正常な状態を取り戻すことが治療の第一歩。 ✅IPLやレーザー、内外用治療を組み合わせて段階的に調整する。 ✅科学的エビデンスを重視し、感覚ではなくメディカルサイエンスを基盤に治療を進める。 |
ロジカルで明快な語り口が印象的だった奥先生の講談は、シミ治療という患者数、症例数の多いアプローチに対して、改めて深く掘り下げて考えることのできる貴重なお話だと感じました。
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◆激論たるみ治療!
衣原 公美子先生|美容皮膚科レイクリニック 院長
ユニークなトークテーマに会場全体が沸いたところで、登壇されたのが衣原 公美子先生。長年、美容皮膚科治療に取り組まれてきた衣原先生のとてもマニアックで深い見識に注目が集まります。
衣原先生のセッションは、会場全体で「たるみ治療」をテーマにフランクにディスカッションするというもの。症状が十人十色で診断が難しいとされるたるみ治療について、症例を見ながら治療法を考えていくことを目的とされています。
衣原先生がたるみ治療において一番重要とするのが、原因の見極めです。セッションの中で、さまざまなたるみの原因、症例を挙げながら、最適な治療法について解説。ドクターたちのリアルな悩みを解決に導き、明日からの診療にすぐに活かせる、そんな有意義な時間を提供くださいました。
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◆Total body assessment ~木を見て森も見る!~
御園生 佳奈子先生|湘南美容クリニック六本木院・痩身外来医長 兼 痩身エキスパートドクター
痩身エキスパートドクターである園生 佳奈子先生のセッションでは、単に「痩せたい」という患者の希望に応えるのではなく、「なぜ痩せたいのか?」という本質的なニーズを捉えることの重要性について語られました。近年、医療痩身の技術が進化し、さまざまなデバイスや治療法が登場する中で、御園生先生が提唱するのは「痩身治療は単なる部分痩せではなく、患者の本当のニーズを見極めたトータルボディアセスメントが鍵である」ということ。
「部分痩せ」ではなく、「全身のバランス」を考えて最適な治療を組み合わせるトータルボディアセスメントを導入したことにより、痩身治療におけるNPS(患者満足度スコア)が飛躍的に向上したそう。また脂肪層・筋肉層・皮膚層の3層にアプローチする治療を組み合わせることにより、効果的な結果を実現できると語られました。
▷御園生 佳奈子先生が痩身外来医長を務める「湘南美容クリニック六本木院」公式サイトはこちら
◆患者も医師もハッピーに!腫れない・痛くない糸リフトのコツ
福澤 見菜子先生|スワンクリニック銀座 院長
糸リフト(スレッドリフト)のエキスパートであり、“予約が取れない”ことでも知られる福澤 見菜子先生が登場。今回は、多くのドクターが目指す「腫れない・痛くない糸リフト」について深く掘り下げて語られました。
注目すべきは、ライブセッションとして実際にモデルを用いた糸リフトのデモンストレーションが行われたこと!普段は見ることのできない福澤医師の技術を直接見学できたことは、多くのドクターにとって貴重な経験となったことでしょう。
糸リフトは、埋没法に続いて日本で2番目に多い外科手術。スキルアップを目指すドクターにとって、糸リフトに絞って深く学べた40分間は刺激的で有意義な時間となったはず。会場ではこの機を逃すまいと、福澤医師の手元にドクターの熱視線が集まっていました。
▷福澤 見菜子先生が院長を務める「スワンクリニック銀座」公式サイトはこちら
アンバサダーは美容皮膚科領域で業界をけん引する著名な医師3名!
カッティングエッジⅣのアンバサダー3名は美容皮膚科分野の先端で活躍する医師たち。今回はプログラム構成から広告塔としての役割まで幅広く担い、当日はナビゲーターも務められました。
●やながわ厚子医師|医療法人 彩叶会 ヤナガワクリニック理事長
ヒアルロン酸注入やボトックス、リモデリング治療を得意とする美容皮膚医療のエキスパート。日本にとどまらず、海外での講演や指導にも精力的で、ドクターズコスメのKOL*として知られる。
▽やながわ厚子先生のNERO独自インタビューはこちら
KOL…Key Opinion Leaderの略。特定の分野で影響力を持つ人物を指す。
●菅原 順医師|JUN CLINIC総院長
美容外科・美容皮膚科・形成外科の分野で幅広い経験を持つ医学博士。患者さま一人ひとりに合わせた効果を導き出すカスタマイズレーザー治療の第一人者。
●西川 礼華医師|湘南美容クリニック皮膚科 全体統括
新治療法の開発や経営戦略にも携わるなど、美容皮膚科分野でのリーダーシップを発揮。多様なニーズに応える姿勢と高い施術技術で、国内外から多くの支持を集めている。
「1つでも多く吸収したい!」ドクターたちの学びにつながる刺激的な1日に
今回は、2025年2月18日に開催されたカッティングエッジ第4弾「皮膚科編」のレポートをお伝えしました。ドクターからは「あの先生のお話を直接聞けるなんて感動…」「フレッシュな情報をたくさん得られて意識が変わった」と感動の声も多数!間違いなく美容医療の発展に寄与する貴重な1日となったことでしょう。
前回に引きつづき、会場の熱気と緊張感が凄まじかったカッティングエッジ。第5弾、第6弾のレポもお楽しみに!
▽カッティングエッⅤ「Injection」~注入治療編~のレポートはこちら
▽カッティングエッジⅥ「Surgery」~外科編~のレポートはこちら
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・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
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・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。